フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

文字の大きさ
上 下
1,304 / 1,440
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1285.怨霊に、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の奇行の原因と呪術の関連性を話しているの。ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の想像力?

しおりを挟む
怨霊は、うわあ、と声をあげたの。

「呪術を解かれると、キス魔になって、相手構わずキスしにいく?

呪術の反動って怖い。」
と怨霊。

「反動、反動。」
と傘妖怪。

「怨霊。呪術を強制解除されたから奇行に走るということは、隠されていたものが表に出てきただけなの。」

「女子学生自身の本性がキス魔で、呪術を解除された反動で、隠されていた本性を暴かれた?」
と怨霊。

怨霊は想像力が豊かなの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が、従えていない男子学生の唇を次々に奪っていくのは、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生がかけた呪術の内容に引きずられているせいなの。」

「女子学生は、キス魔になる呪いを総司令にかけた?」
と怨霊。

少し違うの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の連続口づけは、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が従えていた男子学生にボクを襲わせる呪術をかけたとき、襲われたボクがどんな反応するかを想像していたせいなの。」

「女子学生が、エロい妄想をしながら呪術を使ったから、エロいことをし始める?」
と怨霊。

そうなの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、男子学生に襲われたボクが相手構わず、口づけして回る姿を想像していて、今のナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、想像した姿を自身で再現しているの。」

「襲われる側の再現なんだ。襲う側の再現じゃないんだ?」
と怨霊は、不思議そう。

「男子学生に襲われたら、こうなるという想像力が、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が呪術を行うときに強い動機となっていて、かけた呪術を解除されたときに、動機だけが、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に残ったの。」

「呪術は、初心者が手を出したらダメなやつ?」
と怨霊。

「呪術に限らないの。
教本をもらったから、見様見真似でやってみた、というのが、うまくいく人もいればいけない人もいるの。」

「女子学生は、うまくいかない人だったんだ。
いつになったら、女子学生は、キス魔を止める?」
と怨霊。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、男子学生を追い回しているの。

他の女子学生は、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生から男子学生を守ろうとし始めたの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の想像が、口づけだけで終わるなら、口づけをし終われば、終わるの。」

「学生全員にキスした後、女子学生は、急に動かなくなる?」
と怨霊。

それは、どうかしら?

「口づけの他にも想像していることがあったら、口づけ以外を始めるの。」

例えば、服を自分で脱ぎ始めたり、とかなの。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

学園の俺様と、辺境地の僕

そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ? 【全12話になります。よろしくお願いします。】

私の容姿は中の下だと、婚約者が話していたのを小耳に挟んでしまいました

山田ランチ
恋愛
想い合う二人のすれ違いラブストーリー。 ※以前掲載しておりましたものを、加筆の為再投稿致しました。お読み下さっていた方は重複しますので、ご注意下さいませ。 コレット・ロシニョール 侯爵家令嬢。ジャンの双子の姉。 ジャン・ロシニョール 侯爵家嫡男。コレットの双子の弟。 トリスタン・デュボワ 公爵家嫡男。コレットの婚約者。 クレマン・ルゥセーブル・ジハァーウ、王太子。 シモン・ノアイユ 辺境伯家嫡男。コレットの従兄。 ルネ ロシニョール家の侍女でコレット付き。 シルヴィー・ペレス 子爵令嬢。 〈あらすじ〉  コレットは愛しの婚約者が自分の容姿について話しているのを聞いてしまう。このまま大好きな婚約者のそばにいれば疎まれてしまうと思ったコレットは、親類の領地へ向かう事に。そこで新しい商売を始めたコレットは、知らない間に国の重要人物になってしまう。そしてトリスタンにも女性の影が見え隠れして……。  ジレジレ、すれ違いラブストーリー

さよならの合図は、

15
BL
君の声。

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺

るい
BL
 国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)

かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。 はい? 自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが? しかも、男なんですが? BL初挑戦! ヌルイです。 王子目線追加しました。 沢山の方に読んでいただき、感謝します!! 6月3日、BL部門日間1位になりました。 ありがとうございます!!!

【完】僕の弟と僕の護衛騎士は、赤い糸で繋がっている

たまとら
BL
赤い糸が見えるキリルは、自分には糸が無いのでやさぐれ気味です

残念でした。悪役令嬢です【BL】

渡辺 佐倉
BL
転生ものBL この世界には前世の記憶を持った人間がたまにいる。 主人公の蒼士もその一人だ。 日々愛を囁いてくる男も同じ前世の記憶があるらしい。 だけど……。 同じ記憶があると言っても蒼士の前世は悪役令嬢だった。 エブリスタにも同じ内容で掲載中です。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

処理中です...