上 下
1,292 / 1,412
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1273.ナーレーン伯爵家の女子学生に、キミとキミの母親は、同じことをした、と伝えたの。母子が同じ行動をしたのは、その判断基準のせいかしら?

しおりを挟む
「周りの人の思いを私が取り違えた?私が悪いの?」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

「うがった先入観にとらわれすぎずに、してもらったことを素直に受け止めることをしなかったのは、なぜかしら?

キミの母親に対して思うところはあっても、お金を費やし、人を使って、学校に行かせたのは、ナーレーン伯爵家。

キミの母親が、仕える家の主人を襲ったことは、忠義に反した行いだから、咎められてしかるべきなの。

弁護の余地はないの。

キミの母親に対して、元職場の同僚であるナーレーン伯爵家の使用人の当たりがきついのは、当然なの。

キミの母親が働いている職場の主人を襲ったなら。

未遂にしろ、既遂にしろ。

キミの母親の職場の上司にも咎が及んでいるの。
監督責任があるもの。

襲われた主人を守る立場の者も、主人の側近や補佐も、主人を守れなかった罰を受けているの。

屋敷の実務を担当している者も責任を取らされているの。

それに何より。

使用人としての主人からの信頼を利用して、主人を襲った一番の弊害は何か、キミは考えたかしら?

襲われた主人は、仕えている使用人を、以前と変わらずに信頼することができるかしら。

使用人がゼロの貴族が、果たして、世の中にいくつあるかしら?

使用人を信頼し、主人として支えられていくのが、貴族の家の在り方なの。

キミの母親は、ナーレーン伯爵家の人と人との信頼関係を、ぐちゃぐちゃにして、しなくてもいい苦労を生み出し、苦しみを押し付けたの。」

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、黙っていたの。

「キミの母親が、ナーレーン伯爵家から蛇蝎のごとく嫌われている理由は、今、説明した通りなの。」

「貴族でいるのって、話に聞いている以上に大変ね。」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

「キミは、キミの母親のしたことが、誰にとっても、良くない結果を招いたことだと理解したかしら?」

「迷惑な人よね。自分は、被害者だと思っているけれど、周りを振り回している加害者で、何の被害にもあっていないんだから。」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

「キミは、キミの母親と同じことをしたの。」

「私が?私のどこが迷惑だって言うの!」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

「比べてみるといいの。

ナーレーン伯爵家は、キミの母親の職場だったの。

騎士学校は、日中、キミが過ごす場所だったの。

キミの母親は、職場の人間関係を壊したの。

キミは、騎士学校の学生の将来を潰したの。

キミの母親は、平民が伯爵家で働くという機会に恵まれたの。

キミを産んだ後も、安全にキミを育てる環境を用意されていたの。

キミは、生活に困らず、教育を受ける機会に恵まれ、教育を受けたら、騎士の身分と共に、自立する環境を整えられていたの。」

「あっ!」
と言って、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は絶句したの。

「キミが、素直に、キミの待遇の良さを受け入れられなかった原因は、キミが、キミの待遇に不満を覚えるような判断基準を持っていたからじゃないかしら?

その判断基準は、どこから持ち込んだものかしら?」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される

マー子
ファンタジー
ある日魔の森で異常が見られ、調査に来ていた冒険者ルーク。 そこで木の影で眠る幼女を見つけた。 自分の名前しか記憶がなく、両親やこの国の事も知らないというアイリは、冒険者ギルドで保護されることに。 実はある事情で記憶を失って転生した幼女だけど、異世界で最強冒険者に溺愛されて、第二の人生楽しんでいきます。 ・初のファンタジー物です ・ある程度内容纏まってからの更新になる為、進みは遅めになると思います ・長編予定ですが、最後まで気力が持たない場合は短編になるかもしれません⋯ どうか温かく見守ってください♪ ☆感謝☆ HOTランキング1位になりました。偏にご覧下さる皆様のお陰です。この場を借りて、感謝の気持ちを⋯ そしてなんと、人気ランキングの方にもちゃっかり載っておりました。 本当にありがとうございます!

処理中です...