フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1261.ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、ナーレーン伯爵家が、近衛に顔が利く、と言い出したの。

ロウウェルは、準備運動をしたくらいの余裕さなの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の言いなりになっている学生は、全員退出。」
とユージュアルは、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の周りにいる男子学生、一人一人に印をつけていったの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生も退出。」
とユージュアルは、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に印をつけたの。

「私に触らないで！」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、ユージュアルの手を振り払ったの。

「俺も触りたくはない。

自分から退出する気なら、さっさと出ろ。」
とユージュアル。

ユージュアルは、印をつけ終わったから、もう触る必要がないの。

「私を引きずろうとしなかった？
伯爵令嬢を引きずっていいと思っているの？
私がナーレーン伯爵家に、今の話をしたら、あなたなんて、近衛でなくなるんだから！」

「妄言を聞いてやる義理はない。」
とロウウェル。

「ナーレーン伯爵家は、近衛にも顔が利くんだから！」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

不正？
気になることを言い出したの。

「ナーレーン伯爵家が、近衛の誰に顔が利くのか知っているのか？」
とロウウェル。

ロウウェルも引っかかりを覚えて、話をさせようとしているの。

「誰、とか、そんなの。
顔が利くんだから、相手は、近衛の団長に決まっているわ。」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

誰の部分を誤魔化しているの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生自身も、誰が言ったか分からないことを話しているのかしら？
根拠のない噂、思い込みかしら？

「誰が言い出したんだ？」
とロウウェル。

「誰って？」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、一瞬、返答につまったの。

「ナーレーン伯爵家が近衛に顔が利くと話したのは、誰だ？」
とロウウェルは、追求を止めないの。

「伯爵家に楯突いて、無事に済むとは思わないでよ。

子爵家のフィリス・ガラン以外は、男爵家子息しかいないんだって、私は知っているんだから！」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

騎士学校に連絡したから、騎士学校の教職員が話したのかしら？

それとも、別口かしら。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、結局、誰から聞いたかを答えなかったの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、従えている男子学生を全員連れて、騎士学校を出て、ナーレーン伯爵家に向かうの。」

ボクは、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に指示を出したの。

騎士学校から放逐して市井に放たず、ナーレーン伯爵家に引き取らせると知らしめるの。

ナーレーン伯爵家は、集まった、騎士学校の元学生にどのような采配を見せるかしら？

「なんで、私がそんな指示を出されないといけないの！
子爵家子息ごときに！

私に意見できるのは、伯爵以上のご令息だけよ！」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドによろめかないのは、男爵家子息だから、かしら。