フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1260.ロウウェル大活躍。ユージュアルこっそり活躍。

「伯爵令嬢の私を退学になんて。
ただの子爵家子息にできるはずがないわ。」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

ボク、子爵家子息だけど、近衛別働隊総司令なの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が、ボクに偉そうな態度をとる理由が、ボクには分からないの。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生と女子学生に従った男子学生は全員、騎士学校から退場するの。」

ボクは、ナーレーン伯爵家の女子学生に向かうのを止めて、方向を変えたの。

「ああ？逃げるのか？」

「弱虫め！」

「弱すぎて戦ったことがないんだろ！」

「俺達が怖いから逃げるんだな！」

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に従っている男子学生は、背を向けたボクを追いかけてくるの。

ボクは、左右に怨霊と傘妖怪、後ろにダンシェルを従えて歩くの。

「どげ！」

「うご！」

「べぐわ。」

「うぬお！」

追いかけてきた男子学生がボクに追いつく前に、ロウウェルが男子学生の動きを止めたの。

騎士学校の学生と、現役の近衛では、できることが段違いなの。

近衛は、王侯貴族の護衛だから、弱いのは論外なの。

ボク達近衛別働隊の隊員は、我が身の安全が第一だけど、近衛ではあるの。

戦わないだけで、戦えるの。

戦って弱いことはないの。

見た目。
戦闘能力。
近衛別働隊としての技術。

ボク達、近衛別働隊は、常に、3つとも磨き続けるの。

ボクの戦闘能力は、これから磨くの。

うずくまって動けなくなったり、床に倒れる男子学生達に、ユージュアルが印をつけていくの。

見間違わないように。

個人の識別が可能なように。

ロウウェルに瞬殺される男子学生を見た騎士学校の学生は、大人しくなったの。

男子学生も女子学生も、ロウウェルに釘付けなの。

ユージュアルとロウウェルは、ボクを追いかけてきた男子学生を無力化して、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の元に進んでいくの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の周りに、まだ残っていた男子学生が、動けなくなった男子学生を助けに行こうとしたの。

「行かないで。あの二人が、こっちに来ている！」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、ロウウェルとユージュアルを指さしたの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に引き止められた男子学生は、女子学生の周りにとどまったの。

ロウウェルとユージュアルは、男子学生に囲まれているナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の真正面に立ったの。

「伯爵令嬢の私に何の用？」
とナーレーン伯爵家の血を引く女子学生。

「伯爵令嬢をかたり、誑かした男を全員引き連れて、騎士学校から出ていけ。」
とロウウェル。