フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

文字の大きさ
上 下
1,263 / 1,437
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1244.ナーレーン伯爵家の名前を使う女子学生は騎士になりたくなかった?騎士学校の仕組み。

しおりを挟む
騎士学校の校長は、騎士学校の現実を話したの。

コーハ王国の騎士学校は、貴族の血を引く平民も生粋の貴族と同じ条件で入学、通学するの。

貴族の血を引く平民は、入学時に、貴族の家と縁が切れていて貴族の家からの支援がないか、貴族の家からの支援があるか、という申告が必須。

貴族の血筋が何代前でも、入っていたら、申告することになっているの。

血筋は、個人の証明だもの。

コーハ王国の騎士学校は、平民から騎士を養成するための国の機関なの。

コーハ王国の騎士学校は、基準に達したコーハ王国の平民だけが入学できるの。

基準というのは、いくつかあるのだけど。

入学までに、入学希望者本人が犯罪を犯していないこと。

入学希望者本人に、犯罪者の身内がいないこと。

入学希望者本人とその身内が犯罪者と近しい関係ではないこと。

入学希望者本人と身内が、犯罪組織に属していないこと。

このあたりは、最低限クリアしていないと入学できないの。

騎士学校入学の必須条件は、騎士になることを具体的に考え出した、平民の子どもが調べても、すぐに分かるようにしてあるの。

騎士は、1代限りの騎士爵という見方をするの。

騎士は国に仕える者。

犯罪者と犯罪に親和性の高い者は騎士になる資格はない、と明言しているの。

騎士になりたいなら、騎士になる最低限の条件を自分で調べるくらいにならないと、騎士学校のカリキュラムにはついていけない、ということなの。

生粋の平民は、平民の役所経由で、騎士学校の情報を集めるの。

貴族の血を引く平民で、貴族の家との縁が切れている場合も、生粋の平民と同じく、平民の役所経由で情報を集めるの。

入学希望者本人が、役所に騎士学校への入学を希望すると伝えて、必須条件を満たしているか調べてほしいと依頼し、必須条件を満たしている場合のみ、役所経由で、騎士学校へ願書を提出するの。

騎士学校に通う、騎士になっていない子どもを守るために。
入学が決まるまで、どんな子どもも、騎士学校の中には入れないの。

入学願書を出しに行く、という理由で騎士学校の中を荒らそうとした者が、過去に何人もいたの。

学校見学くらいさせろ、とか、地域に開かれた学校にするべきだ、とか、度胸試し、だとか。

不穏分子は、騎士学校に近づけないことになっているの。

貴族の血を引く平民の子どもで、貴族が支援している場合。

その子どもを騎士学校に通わせて、騎士にさせ、騎士爵を得ることは、貴族の家の希望であることも少なくないの。

貴族としては、労せず、従順な手駒を用意できるもの。

騎士学校としても、貴族から支援を受けていて、騎士になるための、初期教育を終えている子どもの入学は、他の子どもの向上心を刺激するから歓迎してきたの。

ナーレーン伯爵家の名前を使っている女子学生は、ナーレーン伯爵家が、女子学生を騎士学校に通わせることを強く希望し、騎士学校に寄付金を納めたの。

騎士になることで、貴族の血を引く子どもは自立できるから、誰も損しない仕組みだったの。

でも。

「ナーレーン伯爵家は、乗り気でしたが、女子学生本人は、騎士になる気がありませんでした。」
と騎士学校の校長は、苦い顔をしたの。

どういうことかしら?

騎士学校なのに?

騎士になる気がない学生がいるということになるの。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】『ルカ』

瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。 倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。 クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。 そんなある日、クロを知る青年が現れ……? 貴族の青年×記憶喪失の青年です。 ※自サイトでも掲載しています。 2021年6月28日 本編完結

勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。

イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。 力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。 だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。 イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる? 頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい? 俺、男と結婚するのか?

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~

めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆ ―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。― モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。 だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。 そう、あの「秘密」が表に出るまでは。

今世はメシウマ召喚獣

片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。 最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。 ※女の子もゴリゴリ出てきます。 ※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。 ※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。 ※なるべくさくさく更新したい。

某国の皇子、冒険者となる

くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。 転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。 俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために…… 異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。 主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。 ※ BL要素は控えめです。 2020年1月30日(木)完結しました。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

食堂の大聖女様〜転生大聖女は実家の食堂を手伝ってただけなのに、なぜか常連客たちが鬼神のような集団になってるんですが?〜

にゃん小春
ファンタジー
魔獣の影響で陸の孤島と化した村に住む少女、ティリスティアーナ・フリューネス。父は左遷された錬金術師で村の治療薬を作り、母は唯一の食堂を営んでいた。代わり映えのしない毎日だが、いずれこの寒村は終わりを迎えるだろう。そんな危機的状況の中、十五歳になったばかりのティリスティアーナはある不思議な夢を見る。それは、前世の記憶とも思える大聖女の処刑の場面だった。夢を見た後、村に奇跡的な現象が起き始める。ティリスティアーナが作る料理を食べた村の老人たちは若返り、強靭な肉体を取り戻していたのだ。 そして、鬼神のごとく強くなってしまった村人たちは狩られるものから狩るものへと代わり危機的状況を脱して行くことに!? 滅びかけた村は復活の兆しを見せ、ティリスティアーナも自らの正体を少しずつ思い出していく。 しかし、村で始まった異変はやがて自称常識人である今世は静かに暮らしたいと宣うティリスティアーナによって世界全体を巻き込む大きな波となって広がっていくのであった。 2025/1/25(土)HOTランキング1位ありがとうございます!

公爵家の次男は北の辺境に帰りたい

あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。 8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。 序盤はBL要素薄め。

処理中です...