上 下
1,258 / 1,415
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1239.騎士学校に異世界転移してきた者の正体は?

しおりを挟む
騎士学校に異世界転移してきた者は、今、どこにいるのかしら?

ボクは、異世界転移者を連れてくるように、騎士学校の校長に伝えたの。

「います、います。ここにいます。」
という幼い声がしたの。

子ども?

騎士学校の教職員の後ろから、ぴょんぴょんと跳ねて、ボクに近づいてきたのは。

閉じた傘に1本足が生えているの。

目は1つ。

口も1つ。

耳は、見当たらないの。

「キミは、妖怪かしら?」

「おいらを見ても驚かない人間は、初めて。」
と喜ぶ傘の妖怪。

ボク、妖怪を相棒にしているもの。

「おいら、傘の妖怪。気がついたら、ここにいた。」

傘妖怪を追いかけて、子どもが1人、ボクの前に来て、傘妖怪と並んだの。

「私は、人の子どもの姿をしていますが、この世界に来る直前に見たものを覚えていて、ここへ来るときに再現したら、固定されてしまったのです。」
と子ども。

異世界転移者は、人外だったの。

「元は、何だったのかしら?」

「川の神でした。」
と子ども。

「傘の妖怪と川の神に関係はあるのかしら?」

「私が、儚くなりかけていたときに、私に捨てられた傘です。」
と子ども。

「傘だけ、かしら?」

「いえ。この姿の人の子どもも。」
と子ども。

「その子どもは、生きていたのかしら?」

「息絶えていました。傘の妖怪は、その子どもと一緒に、私に捨てられました。」
と子ども。

「異世界で子どもの死体が傘と共に、川に捨てられ、存在が消えかけていた川の神がその子どもの姿を写し取った。

傘は川の神の影響か、子どもの影響かで、傘妖怪に変化。

川の神と傘妖怪は、一緒に転移してきた。

ということを言いたいのかしら?

こちらに転移して、どれほどになるのかしら?」

「いつの間にかいて、いつからいたか分からないのです。」
と騎士学校の校長。

おそらく。

子どもが亡くなったときに、傘は何らかの役割を果たしていたの。

そして。

「キミは、川の神を名乗っているけれども、死んだ子ども本人なのかしら?

傘妖怪は、死んだ子どもに引きずられたかしら。」

「ちっ。」
と子ども。

「なんで、分かる?」

ボクは、神気が使えるから、一目瞭然だけども。

紛れ込んでいるのが、本物の人間の子どもだったなら、騎士学校の教職員が、国への報告義務を怠ることはしないの。

この場が狂っているなら、原因を探すものなの。

「キミは、怨霊化していることに気づいていなかったのかしら?

人間の子どもの姿を守っていても、人間とは違っているの。

傘妖怪は、キミが怨霊化したから、一時的に妖怪になっただけなの。」

怨霊となる瞬間に異世界転移し、騎士学校に巣食ったのかしら。

騎士学校の教職員が、異世界転移者についての認識が曖昧なのは、騎士学校が怨霊の磁場となっているからなの。

怨霊がいるのは、偶然かしら?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

英雄様の取説は御抱えモブが一番理解していない

薗 蜩
BL
テオドア・オールデンはA級センチネルとして日々怪獣体と戦っていた。 彼を癒せるのは唯一のバティであるA級ガイドの五十嵐勇太だけだった。 しかし五十嵐はテオドアが苦手。 黙って立っていれば滅茶苦茶イケメンなセンチネルのテオドアと黒目黒髪純日本人の五十嵐君の、のんびりセンチネルなバースのお話です。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕

hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。 それは容姿にも性格にも表れていた。 なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。 一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。 僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか? ★BL&R18です。

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)

黒崎由希
BL
   目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。  しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ? ✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻  …ええっと…  もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m .

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~

日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!  斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。  偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。 「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」  選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。

処理中です...