フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1238.騎士学校の抱えている秘密。

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生粋の平民で、噂に踊らされている者は、騎士になる資格、騎士でいる資格が疑わしいの。

貴族の社交に噂はつきもの。

貴族の数ある噂を確かめることもできない立場にありながら、貴族の噂を真に受けて、行動が左右されるような騎士は、必要ないの。

ボクのネガティブキャンペーンを張った学生が発端となり、今回、騎士学校は、退職者と退学者が出ることになるの。

退職者も退学者も、騎士学校から除籍された後は、無罪放免、とはならないの。

どちらも、しかるべき場所へ移動するの。

しかるべき場所へ移動する騎士学校の教職員や学生の処分は、公示されるの。

生粋の平民も、貴族の血が入っている平民も、本人だけの処分に終わる可能性は、低いの。

家族や恋人、友人、知人、家業の取引先。

噂に踊って、踊らされて、恩恵を受けたとみなせる状況を確認したら、恩恵を受けた者も処罰の対象にするの、ボク。

ボク、今回のことを、ゆるく終わらせる気はないの。

再発させないために。

愚かで、賢くなかった者にも、幸せに生きていく未来があっても良いもの。

愚かで、賢くなかったために、落ちるとこまで落ちる者を増産するのは、ボクの本意ではないの。

「噂の発信源となっている者、または、噂を補強している者は、コーハ王国の階級社会制度を、根本的に理解していない者なの。

コーハ王国の在り方を理解していない者を騎士学校に在籍させてきた理由を話すの。

騎士学校には、不穏分子、反乱因子を発見した場合、国への報告の義務があるの。

国への報告が遅れた理由と騎士学校が、処分に踏み切れなかった理由は、何かしら?」

騎士学校が、発覚した問題を隠蔽、もしくは、問題が起きたことの報告を遅らせようとしたことが、問題を手に負えないほど大きくしたんじゃないかしら。

「ご明察通り、報告を遅らせてきた理由は、2つあります。」
と騎士学校の校長。

「何かしら?」

素直に白状するなら、聞くのみなの。

「1つ目。
貴族の血を引く学生の家の当主から、直々にお願いがありました。

2つ目。
貴族の血を引く学生と平民の血を引く学生に異世界転生者がいます。」
と騎士学校の校長。

「貴族の介入は、後ほど聞くの。

異世界転生者は、確認が取れ次第、報告義務があるけれど、いつ、誰が気づいたのかしら。」

「入学後、騎士学校の教職員が、学生の中に異世界転生者がいる、と気づきました。」
と騎士学校の校長。

「その教職員が、気づけた理由はあるかしら?」

「当該教職員は、異世界転移者です。」
と騎士学校の校長。

異世界転生者よりも、もっと大きな秘密を騎士学校は、抱えていたの。

「異世界転移者は、本来、騎士学校にいるはずのない者。

両方の報告を今まで遅らせた理由は、何かしら?」
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