フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1225.後ろに隠れていた男女の学生は、ボクのお祖父様を殺したという自覚がない上に、お祖父様の死因は、お祖父様にあると言い出したの。

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ボクは、表情を変えずに、後ろに隠れていた男女の学生に尋ねるの。

「キミ達は、ボクのお祖父様を殺した自覚がないのかしら?

お祖父様を殺しておきながら、孫のボクに、ホーマリーへの復讐に手を貸すようにと呼びかけるのかしら?」

ボクは、声に感情を乗せないようにしたの。

取り調べだもの。

ボクの手は、震えてなんていないの。

後ろに隠れていた女子学生は、顔を歪めたの。

「あんた、私達の話を聞いていた?

理解する頭が足りない?

私達は、あんたの祖父さんを殺していないんだって、分からなかった?

あんたの祖父さんは、勝手に来たんであって、私達が、あんたの祖父さんを呼んだんじゃない。

あんたの祖父さんは勝手にきて、勝手に死んだ。

あんたの祖父さんのせいで、迷惑したのは、私達なんだけど?

本当なら、あんたは、あんたの祖父さんが迷惑かけたことを私達に土下座で詫びないといけない。

私達の復讐に手を貸せば、土下座は、チャラにしてやる、と言っているんだよ。

まだ理解できない?」
と後ろに隠れていた女子学生。

ボクは、憮然とならないようにしていたけれど。

衝撃が大きすぎて、声を出すことができなかったの。

後ろに隠れていた女子学生の説明なんて、一つも、分かりたくないの、ボク。

分かりたくないけれど。

後ろに隠れていた女子学生の道理は、見えてきたの。

「なんだよ、フィリスは、祖父さんに懐いていたのか?

だったら、ちょうどいいじゃないか。

フィリスは、祖父さんの仇を取りたいだろう?

俺達の復讐に協力するだけで、祖父さんの仇はとれる。

良かったじゃないか、フィリス。」
と後ろに隠れていた男子学生。

後ろに隠れていた男子学生は、ボクの無言の反応を取り違えているの。

少しも良くないの、ボク。

でも、感情的に振る舞ったりはしないの。

取り調べ中だもの。

それに。

倫理観が異なる相手に感情をぶつけても、無意味なの。

ボク、学習したの。

「キミ達は、どういう理由で、キミ達がお祖父様を殺したわけではない、と言うのかしら?」

「はあ?
馬鹿だ、馬鹿だと思っていたけれど、本物の馬鹿?」
と後ろに隠れていた女子学生。

「この世界が遅れているせいで、馬鹿なフィリスが人並みなんだから、馬鹿、馬鹿言うのは、止めてやれ。」
と後ろに隠れていた男子学生。

後ろに隠れていた女子学生は、鼻息で返事をしたの。

「馬鹿に馬鹿と言っても仕方ないってやつ?

ホーマリーという国が、攻撃すると決めたんだから、私達は無関係。

あんたの祖父さんが死んだのは、ホーマリーが攻撃する場所にいたせい。

ホーマリーが攻撃する場所にいたということは、あんたの祖父さんは、『神々の子ども達』を崇めていたってことだから。

あんたの祖父さんが、『神々の子ども達』を崇めていたのが悪いんだ。

あんたの祖父さんが死んだのは、祖父さんの自業自得なんだよ。」
と後ろに隠れていた女子学生。
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