フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1215.ホーマリーは、ホーマリーのヒーローの影響力を使って、人を集めて兵器を開発する一方で、ヒーロー自身の影響力の低下を狙ったの。

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ホーマリーの国が、ホーマリーのヒーローを通じてしていたことに、どの程度、国の意向が反映されていたかを確認するの。

「キミ達は、キミ達だけで空爆を考えて計画し、実行にうつしたのかしら?」

ボクの質問に、後ろに隠れていた男女の学生は、顔を合わせて、仄暗い笑いを浮かべたの。

「アイデアを出したのは、俺達。
でも、俺達は、機械の仕組みに詳しくなかった。

この世界の魔法は、俺達が思っていたものとは違っていた。

想像力で何でもできるわけじゃなかった。」

後ろに隠れていた男子学生は、とんとん、とんとんと、足を床に打ち付けたの。

「不便で不自由な魔法なんて、魔法じゃない。

内部構造を、図解で説明できるくらいに詳しくないと、魔法で再現できないとか、あり得ない。

俺達が提案した爆撃機や爆弾、爆撃機を遠隔操作するためのボタンを作るには、構造を理解している人がいないと作れない。

構造を理解している人がいたら、魔法を使わなくても、作ることができる。

飛行機の仕組みや爆弾の作り方を知っている人を募集したら、名乗り出てきたやつらがいた。

俺達は、皆で協力して作った。

色んな人が集まって、俺達の出したアイデアを形にした。

全部、魔法は使わなかった。」
と後ろに隠れていた男子学生は、苦虫を噛み潰したような顔になったの。

魔法を使わずに、異世界で攻撃に使う兵器や道具を完成させたということは。

操作方法を知る者なら、誰でも使うことができる兵器を作ることに成功した、ということなの。

血筋の縛りや、役職の縛りがなく使える兵器をホーマリーは開発して、実用化にまでこぎつけたの。

19年前の襲撃は、ホーマリーにとって、開発した異世界の兵器の実用化のための実験だったのかしら。

他の土地では、同様の攻撃手段が使われた、同様の規模の襲撃が起きたとは聞かないもの。

ホーマリーは、ホーマリーのヒーローが提案したアイデアを使ったけれど、それだけ。

異世界兵器に関して、ホーマリーのヒーローの影響力が及ばないようにしているの。

開発者は、ヒーロー以外。

使用者は、限定なし。

ホーマリーで、異世界の兵器の開発を推進した担当者は、ホーマリーのヒーローを、国の中心にすえる気はなかったの。

ホーマリー国内での、ヒーローの影響力を低下させることを計画していたのではないかしら。

ホーマリーは、ホーマリーのヒーローが影響力を持つことを良しとしなかったの。

武器の開発の責任者として、ヒーローの肩書きを利用したのかしら。

人集めができるだけじゃなく、カムフラージュもしやすいの。

ヒーローの持つ、異世界の知識だけを吸い上げて、使える知識がなくなった時点で、ヒーローは消す計画だったのではないかしら。

最初から、か、途中からか。

周到に練られた計画なの。

「空爆は、ホーマリーの国をあげての行動だったということかしら?」

ヒーローだった本人達の認識を確認するの。

「はっ。当然だ。」
と後ろに隠れていた男子学生。

「キミ達の前世、ホーマリーのヒーローのアイデアを魔法を使わない方法で実現しようとしたのは、誰かしら?

その人は、魔法を使える人かしら?」
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