フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1212.後ろに隠れていた男女の学生の【神々の子ども達】に対する心象の悪さは、どこからくるのかしら？ホーマリーのヒーローの動機は何かしら？

後ろに隠れていた男女の学生が、【神々の子ども達】へ向ける憎悪の感情は、何に煮込まれて濃縮されたのかしら？

「歴史研究家の言った通り、【神々の子ども達】は腐っていた。

【神々の子ども達】は、自分では何もしないくせに、色んな国を動かして、ホーマリーに抗議してきた。」
と後ろに隠れていた女子学生。

【神々の子ども達】は俗世の由無し事には関わらないの。

ホーマリーのヒーローを自称していた人物が、本当にホーマリー人だったと判明したので、【神々の子ども達】の警備を担当していた国を中心に、国際社会が、ホーマリーへ圧力をかけた、というところかしら？

国際社会の対応は、妥当なの。

【神々の子ども達】に対する問題の一切から手をひくときに、他の国に迷惑をかけたホーマリー。

ホーマリーのヒーローとして、ホーマリーの国が重視している2人が【神々の子ども達】の土地の周りにある非武装中立地帯に無断で乗り込んできて、ふてぶてしい態度をとっているとなれば。

【神々の子ども達】に接触させるために、ホーマリーという国が、無断で人を送り込んできたとしか思えないもの。

後ろ足で砂をかけて、【神々の子ども達】の協定を離脱しておきながら、ホーマリーは何を企んでいるのか、と疑いを持たれるのは当然なの。

余計な真似はしないように、と、ホーマリーが、国際社会から釘をさされるのは、何もおかしくないの。

気になることは、ホーマリーの国としての方針なの。

ホーマリーのヒーローを送り出しているなら、ホーマリーの国は、ヒーローの暴走だと言い張ることができずに、国としての責任を国際社会から追求されているはずなの。

「抗議されたホーマリーは、何をしたのかしら？

抗議されて、キミ達は、国からお叱りを受けたのかしら？」

「抗議という名の不当な言いがかりに、ホーマリーのヒーローは黙っていなかった。

平民国家、とホーマリーを侮っているやつらを泣かせてやると、ヒーローは決めた。」
と後ろに隠れていた男子学生は、昏い目で話すの。

後ろに隠れていた男子学生は、ヒーローだった前世の自分達の動機について、話しているの。

昏い目で話すのは、その結果が、自分達の前世の最期に直結したことを苦々しく思っているからなの。

ボクは、聞かないと。

当事者だもの。

苦しくても。

聞くの。

平気な顔して、話をさせるの。

「私達が、お叱りを受ける？

何も悪いことをしていない私達が叱られる？

まさか。」
と後ろに隠れていた女子学生は、せせら笑うの。

「抗議を受けたホーマリーの国は、どうしたのかしら？」

「簡単、簡単。分からせてやることにした。誰が正しいかを。」
と後ろに隠れていた女子学生。