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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1211.ホーマリーのヒーローだからといって、活躍の場をホーマリーに限定する必要はない、とホーマリーの歴史研究家は、ヒーロー達に言ったの。

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「ホーマリーという国を平民の楽園にしようとした指導者は、俺達と似たようなことをしたがっていたけれど、どれも計画半ばで死んだらしい。

俺達は、指導者の死で頓挫していた計画をまあまあ実現させた。

当然、崇められた。

計画のまんまじゃなかったけど、近いところまではいけた。

俺達しか、できるやつはいなかった。」

後ろに隠れていた男子学生は、な?と後ろに隠れていた女子学生に同意を求めたの。

「私達には、難しくなかった。

歴史研究家は、私達が計画を実現できたことに驚いていた。

『自分には、実現できなかった。』
と正直に申告してきたから、歴史研究家のことは、別に嫌いじゃなかった。」

後ろに隠れていた女子学生は、自慢げに続けたの。

男女の学生は、ホーマリー人の歴史研究家のことを信用しきっているの。

ボクにしてみたら、ホーマリーの歴史研究家は、怪しさ満点なの。

「歴史研究家は、【神々の子ども達】について、キミ達にどんな風に話を持ちかけたのかしら?」

「私達が神様に会った話をしたら、【神々の子ども達】と呼ばれている人達が、この世界にいるから、私達と関係があるって。」
と後ろに隠れていた女子学生。

「どのような関係があると話していたのかしら?」

「【神々の子ども達】は何もしない無力な人の集まり。

世話を焼かれないと生きていけない寄生虫。

人として生まれたからには、いつまでも寄生虫でいていいはずがない。

本物の神様と話をした私達が、神様の意思を伝えて、寄生虫でいることを止めさせ、自立させる。

今の【神々の子ども達】は、神々の子どもと名乗るのに相応しくない。

私達なら、【神々の子ども達】をその名に相応しいように矯正できる。

私達は、ホーマリーのヒーローだけど、ヒーローの活躍の場は、ホーマリーに限定する必要はない。

ホーマリーでできることはやったから、次は、ホーマリーから飛び出して、ダメ人間を矯正するのもいいと思った。」
と後ろに隠れていた女子学生。

ボクには、ただの言いがかりにしか聞こえないの。

後ろに隠れていた男女の学生は、前世の自分達の思考や考え方を間違っているとは、考えられない様子なの。

今世でも。

ホーマリーの歴史研究家は、【神々の子ども達】が気に入らないけれど、自身で相対する気はなく、ホーマリーのヒーローと呼ばれていた異世界転生者を焚き付けて、【神々の子ども達】の元に向かわせたと思うの。

【神々の子ども達】の存在が気に入らないという時点で、ホーマリーの歴史研究家に、この世界の常識がないことは明らかなの。

ホーマリーの歴史研究家を異世界転生者と断定するには、証拠が不十分なの。

ホーマリーの歴史研究家ということは、ホーマリー王国の歴史研究家ではないの。

ホーマリー王国の歴史として受け継がれてきたものが、平民国家ホーマリーでは受け継がれていないということも少なくないの。

ホーマリーの中にいて、【神々の子ども達】に関する正確な情報を掴むことは困難なの。

ホーマリーの歴史研究家のろくでもない思想の根拠がホーマリーにあるか。

もしくは。

【神々の子ども達】に対するろくでもない認識を持つに至った経験が、ホーマリーの歴史研究家にあるか。

どちらか、か、両方か。

ホーマリーは、注視していなかったの。

コーハ王国は、ホーマリーと国として交流していないから、ルートを開拓して、ホーマリーの歴史研究家に会っておきたいの。

「【神々の子ども達】に会えなかった前世のキミ達はどうしたのかしら?」
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