フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1192.ボク、ハイゾに色目なんて、使わないの。ハイゾは、色目を使わないボクとはお話したくないかしら?ハイゾのことを、もっと知りたいの。

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ボクは、ハイゾが自供するように誘導はしても、自供する内容については誘導しないの。

後ろに隠れていた女子学生が、ガルガルと、ボクに吠え始めたの。

「噂通りの男好きか!
私達のハイゾさんに色目を使うな!
ハイゾさんが汚れる!
最初からハイゾさんを狙っていたのか、メス犬め!」
と後ろに隠れていた女子学生。

「男好き?色目?」

ハイゾは、ボクに疑わしい目を向けてきたの。

これぞ、言いがかりなの。

「ボク、ハイゾに色目なんて使わないの。

ハイゾは、ボクが色目を使わないと、ボクとお話しないのかしら?」

ボクのように偉い人は、色目を使う習慣がないの。

ボクに色目を使ってほしい、なんて要求するのは、ボクに色目を使わせるくらいの大物じゃないとダメなの。

「いや。話はする。男好き、というのは?」
とハイゾは、警戒を緩めながら聞いてきたの。

「ボクの噂のようなの。ボクは、今日まで聞いたことがなかったけれど。」

ボクと話しているうちに、ハイゾの警戒はとけたの。

「噂なんて、だいたい本人は知らない。」
とハイゾ。

「騙されかけてます!そいつの手口です。」
と後ろに隠れていた女子学生。

「噂だけで判断するのは良くない。」
とハイゾ。

ハイゾ、その通りなの。

「ボクが、どんな人物かは、ハイゾが、ボクと話してから考えても間に合うの。」

「そうだな。」
とハイゾ。

「助けを求められた、とハイゾは話していたけれど。

キミは、助けを求められたとき、どこにいたのかしら?

キミは、ボクのいるこの部屋へ、どこから来たのかしら?

この2人は、この部屋にいて、部屋から出ていないの。」

魔導具の力で貴族学校内へ移動してきたか。

本人の力で、貴族学校内へ移動してきたか。

第三者が関与しているのか。

いずれにしても。

今回は、貴族学校内への立ち入りで、ボクという偉い人が居合わせたから、蛮行を阻止できるけれども。

ハイゾは、立ち入り禁止区域も含めて、正式に招待されていない場所へ出入りできる可能性があるの。

誰にも知られずに不法侵入することができる可能性があるようなハイゾを野放しにはできないの、ボク。

ハイゾ本人に、自分のしていることが良くないことだという自覚がないの。

ダニラ侯爵家は、子息の教育をしなかったのかしら。

ダニラ侯爵家に、ハイゾを置いておくわけにはいかないの。

ボクか、国の管理下におかないと。

ダニラ侯爵家は、エリル伯爵家との関わりを抑えることで、ハイゾの特殊性を知られないようにしようとしていたのかしら?

「どこだって、いいだろう?俺がどこにいようと関係ない。」
とハイゾ。

「ボクは、キミのことをどうだっていいとは思わないの。

ボク、キミのことが気になるもの。

ボク、キミのことをよく知りたいの。

まず、最初に。

ボクは、キミがどこから来たのか、知りたいの。」
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