フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1179.ボクが取り調べのために呼んだ男子学生の父親について、男子学生から話を聞くの。『キミの父親が人造人間を作ろうとした動機は?』

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「キミ、手下の男女の悪事は把握済みかしら?」

「はい。お望みでしたら。」
とボクが取り調べのために呼んだ男子学生。

「勝手に悪者にするんじゃないわ。生意気よ。」
と後ろに隠れていた女子学生。

「ないわー、本当にないわー。」
と後ろに隠れていた男子学生。

ボクが取り調べのために呼んだ男子学生の後ろにいた男女の学生が、やいのやいのうるさいの。

今は、相手にしないの。

「キミに確認するの。
キミの監視していた、男女の学生は、異世界転生者かしら?」

「私には、分かりかねます。父に感化されたのか、元からなのか。私が会ったときは、既にこの通りでした。」
とボクが取り調べのために呼んだ男子学生。

ボクが取り調べのために呼んだ男子学生に確信がないなら。

後ろに隠れていた男女の学生の聴取は、後回しにするの。

「キミは、キミの父親が、人造人間を作ろうと考えた動機を知っているかしら?」

ボクが取り調べのために呼んだ男子学生は、自身の環境の中で、今の父親が異常だと認識しているの。

父親の異常さを認識している男子学生は、男女の学生を監視しているのと同様に父親を監視していると思うの、ボク。

「父自身の肉体の一部を使えば、異世界から呼び寄せたい人格を指定して人造人間に宿すことができる、と説明されて、父は乗り気になりました。」
とボクが取り調べのために呼んだ男子学生。

すらすらとボクに説明する男子学生は、父親の監視を当主の母親から命じられていた可能性が高いの。

男子学生の行動範囲内で。

父親に反発している子どもに父親を追いかけさせる方が、父親に取り込まれたどうかの判定をしやすいの。

父親に従順な子どもが父親に取り込まれたときの反応よりも、反発している子どもの変化の方が顕著だもの。

当主の母親は、父親を探っていることを子どもと父親に悟らせないように動いていたんじゃないかしら。

男子学生の父親が、妻との子どもを作る他は、自由に過ごしていた、というならば。

男子学生の父親の家の方が、当主の母親の家より力を持っている可能性が大なの。

男子学生の独力では、結婚後も、実家の威光をかさにきる父親の言動を把握するのは難しいの。

男子学生を目眩ましに使って、母親が、使用人を動かして、監視していたんじゃないかしら。

「父親が説明された、とキミが話せるのは、父親に説明した者がいたことをキミは知っているのかしら?」

「顔を見たことはありませんが、声は女性でした。」
と男子学生。

男子学生が把握している父親の行動は、子どもの男子学生の行動範囲でのことなの。

人造人間を作る前なら、成人前の子ども、年齢が一桁だった男子学生の行動範囲は、自宅ぐらいに限られてくるの。

入り婿が、婿入り先の屋敷に帰ってきて、当主である妻に断りなく、女性を招き入れたのかしら。
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