フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1176.部屋の中の学生の態度は、3種類なの。未来の変化に絶望と悲嘆している。反発。変化なし。婚約している学生の婚約が続行するかどうかは?

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女性担当者は、学生達に向き合ったの。

学生達も、一部を除いて神妙にしているの。

「皆さん。

グルリダ・ローバウル公爵令嬢が、もたらした新しい発見は、グルリダ・ローバウル公爵令嬢ご自身が考えたものではなく、異世界の知識を持ち込んだものだと判明しました。

グルリダ・ローバウル公爵令嬢は、異世界で他の誰かが成し遂げた成果を、自身の発見であるかのように、周囲に誤解させてきた、ということです。

グルリダ・ローバウル公爵令嬢の新しい発見が、グルリダ・ローバウル公爵令嬢ご自身が編み出したものでないということを考慮して、次のことを考えてみましょうか。

グルリダ・ローバウル公爵令嬢ご本人の魅力はどれですか?

グルリダ・ローバウル公爵令嬢は、どんな方だと言えますか?

胸の内で、考えてみてください。」
と女性担当者。

神妙にしていなかった学生は、女性担当者が口を閉じた途端に騒ぎ始めたの。

「その男の言うことを鵜呑みにする気ですか?
コロッと騙されて情けないったら。
私は、こんな男の言うことなんて、信じませんけどね。」

「その男の話していることの方が、荒唐無稽です。」

「お目当ての男がいなくなった途端に、日和るなんて、見損ないますう。」

プークスクス。

貴族としての正解が出せない学生は、第2王子派閥と第3王子派閥の両方にいるの。

最初にそれぞれの派閥を代表して挨拶をしていた女子学生は、自身の置かれた状況を理解して、青ざめているの。

婚約者同士が同じ部屋にいて、貴族として不正解な判断をしていなければ、その婚約は続行する可能性があるの。

結びつきを強めることに家同士での利があり、国が婚約の続行を認めた場合は、婚約を続行して、結婚する未来にたどり着けるの。

家同士で結びつく利がなく、国も婚約の続行を認めなければ、婚約は解消なの。

今日のことで、家同士の結びつきを強めるために、婚約を維持しようとする家は、ないの。

この部屋の中にいる者同士が結びついても、家の利にならないと、自分達で証明してしまったもの。

この部屋にいない相手となら、婚約を維持しても、結婚することによる利を相手の家に提示しない限り、婚約は破棄されるの。

婚約を維持して、結婚までこぎつけるには、その結婚が、国にとって有益であることを示し、国に後押ししてもらう必要があるの。

ボクから見て、部屋の中の学生は、3タイプに分かれているの。

将来が変わってしまったことを認めて、絶望して悲嘆に暮れている学生。

女性担当者に諭されて、反発する学生。

変化のない学生。

ボク、男子生徒の取り調べをまだしていないの。

女性担当者がお話している間に、取り調べをするの。
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