フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1175.国家機密を知った貴族が、貴族としての正解を選べないと?第2王子派閥と第3王子派閥の失敗は、リッチェルとアランを軽視したからなの。

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ボクに貴族の自覚が、と言われた学生は、反論してきたの。

「貴族だからって、何でもかんでも、我慢しなくてもいいと思います。」

「私達にだって、選ぶ権利があります。」

選ぶ?

ボクは、コーハ王国の貴族学校に来て、貴族子弟とご令嬢と話をしていたと思いたかったけれど、貴族として至らぬ者がいるの。

「キミ達は、自分で選ぶ方を間違えたの。間違え続けた結果が、今なの。

ラストチャンスなの。」

ボクの提案を断った学生は、生きていけないの。

コーハ王国の貴族として失格だもの。

表社会でコーハ王国の貴族と名乗れないの。

貴族として、正しい判断ができない者が、国家機密を知ってしまった場合。

どのような処置がとられるか、想像もできないようでは。

コーハ王国の貴族として、外に出すわけにはいかないの。

コーハ王国の貴族として外に出さず、国家機密であると知っている者以外に知られない場所で、貴族の義務を果たすことになるのの。

具体的には、ローバウル公爵家の使用人でも、貴人の人前に出てこない使用人。

「断ってはいけません。」
と女性担当者が、すぐに学生へ釘を刺したの。

「女性担当者は、理解しているの。」

「それは、もう。最初からそのつもりだったのではありませんか?」
と女性担当者は、恨みがましく見てくるの。

「第2王子派閥と第3王子派閥に所属しない女子学生がいたこと、いさせたことが、再教育の決め手。

女子学生とグルリダ・ローバウル、ローバウル公爵家の問題を解決し、再教育した学生を活かすには、ぴったりなの。」

「リッチェル様が、私達を見限るわけですね。」
と女性担当者。

「リッチェルとアランを先に軽んじて、立場をなくさせたのは、キミ達、第2王子派閥と第3王子派閥の学生と、この度のことを取り仕切った、両派閥の大人なの。

派閥を代表させている貴族に、立場をなくさせることが、どれほどの悪手か理解できないなら、貴族としては致命的なの。

第2王子派閥と第3王子派閥は、何はさておき、リッチェルとアランを大切にしているという態度を貫き通さないといけなかったの。

ボク、サブリー、ユージュアルの前では、絶対に。

メンツを潰されて、黙っていたら、貴族じゃないの。

キミ達は、全員、己の愚かさを自戒するといいの。」

「それは。その通りですね。」
と女性担当者。

「キミは、貴族というものを知っているの。なにゆえに間違えたのかしら。」

「噂に引きずられました。お恥ずかしい限りです。」
と女性担当者。

「ボクの噂をボクは聞いたことがないの。」

「ご本人には、さすがに。」
と女性担当者。

「ボクは、学生の話を聞くの。」

「その前に、私から、一度、学生に話をさせてください。」
と女性担当者。

「今のキミになら、許可するの。」
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