フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1169.人造人間の女子学生は、グルリダ・ローバウルが、婚約者を作っていない理由を暴露したの。女子学生自身の意図しない形で、衝撃を与えたの。

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ボクが男性担当者にだした提案に真っ先に反応したのは、第2王子派閥と第3王子派閥に所属しない女子学生。

女子学生は、信じられない、頭が悪い、とボクに言ってきたの。

「何がかしら?」

「グルリダと結婚する?
グルリダが、そのへんの男と結婚なんてするわけがない。

グルリダは、一流の逆ハーレムが欲しいんだから。

婚約者を作ったら、婚約者以外とデートすることは浮気になる。

だから、グルリダは婚約者を作っていないと言っていた。

グルリダが婚約したいと言えば、簡単に婚約は整う。

グルリダは、公爵家の跡継ぎだから。

婚約者がいるなら、結婚するまで自由に過ごしてもいい風潮じゃないんだって。

婚約者以外と遊ぶと責められるんだって。

前は、婚約者が早くに出来て嫌な思いをしたんだって。

今回、婚約者はぎりぎりまで作らないし、結婚も急がない。

前に、謳歌できなかった青春を取り戻すって、グルリダは張り切っている。

結婚してから不倫するのは不誠実だから、結婚前に思いっきり、自由に羽根を伸ばすんだって。

結婚するのは、逆ハーレムの主役になってから。

結婚相手は、逆ハーレムの中から吟味して選ぶつもりだって言っていた。

結婚しても、グルリダは逆ハーレムを解散しないように頑張るって。

グルリダは、前に叶わなった夢を叶えるために、今回は、ずっと頑張ってきた。

私もグルリダがお母さんになるのは嫌。」
と女子学生。

女子学生は、本人が意図しないままに、グルリダ・ローバウルが、貴族社会で生きていくには致命的となる性癖を暴露したの。

女子学生の話した内容は、貴族令嬢としては、醜聞に該当するの。

男遊びに興じたいから、婚約者を作らないと、考えて、それを迂闊にも、誰かに話せるグルリダ・ローバウル。

貴族令嬢の役割や貴族社会の常識が、グルリダ・ローバウルにも備わっていないことを意味しているの。

人造人間の女子学生は、グルリダ・ローバウルがアウトではないと判定している判断基準をそのまま受け入れていると、ボクは思うの。

女子学生自身で、この世界について学んでいないから、女子学生は、自身の発言が、これからのグルリダ・ローバウルに不利に働くとは思っていないの。

女子学生は、グルリダ・ローバウルが男性担当者と結婚するという話が進んでほしくなかったから、グルリダ・ローバウルが結婚しない理由を、ボクや男性担当者に理解してもらいたくて喋っているもの。

グルリダ・ローバウルが、女子学生に話して聞かせたであろう、グルリダ・ローバウルが男性担当者と結婚しない理由は、グルリダ・ローバウルの武器となる極秘情報だったの。

この部屋にいる学生、女性担当者、男性担当者のうち、極秘情報だと気づいた面々は、暴露された情報を頭の中で、どう扱うのがいいか、考え始めたの。

「キミのお話では。
グルリダ・ローバウルは、この世界で生まれた前世があって、前世で逆ハーレムが叶わなったから、今世は逆ハーレムを叶えるために生きている、ということかしら?」

焦らず騒がず。

ボクは、もっと話を引き出すの。

この部屋にいる学生と担当者には、極秘どころか、機密情報の共有と一蓮托生が一生ついてまわるの。

逃げ出せない程の機密情報を与えて、逃げられないと自覚させるの、ボク。
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