フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1111.ターシエント侯爵の孫と第2王子派閥、第3王子派閥の反応を照らし合わせたの。第2王子派閥と第3王子派閥の学生は、這い上がらせるの。

派閥を代表する学生との顔合わせが終了したの。

次は、第2王子派閥の学生と第3王子派閥の学生との顔合わせ。

部屋の中に案内されて、まず最初に。

女子学生2人が、ボク達に頭を下げたの。

「「到着早々の騒動、誠に失礼いたしました。」」

出会い頭の連れ去りは、男子学生の暴走だと、第2王子派閥と第3王子派閥の女子学生が謝罪を伝えてきたの。

「派閥としての謝罪は受け入れるの。問題行動をおこした学生は、ボク達に近づかせないの。」

「期限は、ございますか？」

「お仕事の間は、ずっとなの。」

「挽回の機会などは？」

「ボク達、遊びに来たわけじゃないの。
お仕事にきているの。
お仕事じゃなきゃ、ボク達が来ていないということを軽んじて、私利私欲に走る貴族子弟は、足を引っ張るだけなの。

ボク達は、ボク達の足を引っ張る存在をわざわざ使わないの。」

女子学生の、派閥としての謝罪は受け入れるけれど、おイタをした男子学生本人は、こちらの判断で使わないと伝えたの、ボク。


派閥としての謝罪は、受け入れないと、女子学生の責任を問われてしまうから、受け入れるの。

ボクやサブリー、ユージュアルにいらない判定されていなければ、暴走した男子学生が、この場で挨拶していたと思うの。

暴走した、という説明を女子学生はしたけれど、暴走することは、派閥としては折り込み済みだったんじゃないかしら？

男子学生の行動に、ボクとサブリーとユージュアルが不快感を表明したために、当該男子学生を下げて、女子学生が、派閥の代表として謝罪。

男子学生の暴走に、ボク達が好意的な反応を示していたら、男子学生が、ボク達の横にぴったり張り付く仕様だったんじゃないかしら。

ハニートラップごっこ？
接待の練習？

学生は、悪いことをした覚えはない、遊びの延長だから、という認識を持っているんじゃないかしら。

ボク達の仕事の邪魔をした、という意識がないの、学生達には。

ターシエント侯爵の孫が、対象について興味を持ったか持っていないか、という気持ちを態度から悟らせないようにしていたのは、自衛かしら。

ボク達が、貴族学校に、という話に、最初から第2王子派閥と第3王子派閥を巻き込んでいるターシエント侯爵。

ターシエント侯爵は、調査済みだったのかしら？

貴族学校の学生間の温度差は、ぬるま湯に浸かっている方を引き上げないと、コーハ王国の貴族の質が落ちるの。

王太子派閥は、国王陛下夫妻との軋轢を経験して鍛えられたの。

第4王子フィリップ殿下派閥は、ボク絡みで激震がはしった後、派閥に緊張感が高まったの。

第2王子派閥と第3王子派閥は、国王陛下ご夫妻の目が王太子殿下に向いていたから、王太子殿下派閥ほどの苦労はしていないの。

派閥の経験の違いが、学生世代の緊張感の差に繋がっているのかしら。

決めたの。

ぬるま湯にいる学生に自覚を持たせて、這い上がらせるのが、ボクのお仕事なの。

どこから、手を付けようかしら。

最年少の少年は、謝罪してこないから、当然、放置するの。