1,103 / 1,439
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1104.うちの姫に本気になれないなら、早期撤退のご検討を。
しおりを挟む
「勝手をするな。逃げ出したのはそちらだ。」
と最年少の少年。
「うちの姫の気に障ることをするからです。」
とアラン。
姫?
ボクの聞き間違いかしら?
「姫だ?」
と、馬鹿にしたように、口角を上げる最年少の少年。
「姫ですが?」
とアラン。
ボクの聞き間違いじゃないの。
アラン、貴族学校の子どもに、姫の概念を理解させなくてもいいとボクは思うの。
ボクが、国から、姫だと認められていることも、知らせなくていいと思うの。
ボク、臨時講師なの。
姫じゃなくて、先生と呼ばれるのが、妥当じゃないかしら。
最初の授業で、ボクのことは、ガラン先生と呼ぶように指導するの、ボク。
ガラン先生。
いい響きなの。
ガラン先生、を採用するの。
「フィリス。」
と、ボクを呼んだバージニの腕が曲げられているので、ボクは、バージニの隣に行って、そっと手を乗せたの。
「は?」
と最年少の少年が瞠目しているの。
「アラン、バージニ。サブリーとユージュアルがいないの。
ボク、探しに行くから、アランとバージニは、ついてくるの。」
「待て!何のまねだ!」
と最年少の少年。
バージニは、エスコート用に曲げていない方の手を、バージニの腕に乗せているボクの手に、ぽんっと乗せて、とんとんしたの。
分かっているの、バージニ。
ボク、エスコートされる達人なの。
ボクのエスコートされ歴は長いの。
ボクは、エスコートされるプロなの。
バージニにお任せするの。
ボクは、バージニを見上げてから、バージニの腕に寄り添う。
「戻ってこい!」
と最年少の少年は、ボクに命令したの。
少年は、イライラから、口調に丁寧さが抜けたの。
ボクは、10歳も年下の12歳か13歳の少年の取り繕った顔と、自己満足に付き合うほど、欺瞞を愛する人じゃないもの。
ボクのことを喜んでエスコートする人にエスコートされたいもの、ボク。
ボクは、ぷいっと、最年少の少年から顔をそらしたの。
バージニの方へ。
「俺に、余計な手間をかけさせるのか?」
と最年少の少年。
ボクは、ぷいっとしたまま、無言を貫く。
「姫を姫として大切にする姿勢がないのを、姫に見透かされているので、エスコートは終了です。
ここからのフィリスのエスコートは、バージニがします。
俺についてきてください。」
とアラン。
アランの有無を言わせぬ口調に、最年少の少年は、己の失敗を悟ったの。
「本気で言っているのか?」
少年は、落ち着きを取り戻したの。
「本気も、本気です。
姫とお付きの2人をバラバラに引き離すなんて、最悪です。」
とアラン。
「姫とお付き?本気で?」
と最年少の少年は、ボクをまじまじと見てきたの。
「俺達は、本気です。
姫に本気になれないなら、今からなさろうとしていることには、向いていません。
傷を負う前に、早期撤退を検討されることをお勧めします。」
とアラン。
と最年少の少年。
「うちの姫の気に障ることをするからです。」
とアラン。
姫?
ボクの聞き間違いかしら?
「姫だ?」
と、馬鹿にしたように、口角を上げる最年少の少年。
「姫ですが?」
とアラン。
ボクの聞き間違いじゃないの。
アラン、貴族学校の子どもに、姫の概念を理解させなくてもいいとボクは思うの。
ボクが、国から、姫だと認められていることも、知らせなくていいと思うの。
ボク、臨時講師なの。
姫じゃなくて、先生と呼ばれるのが、妥当じゃないかしら。
最初の授業で、ボクのことは、ガラン先生と呼ぶように指導するの、ボク。
ガラン先生。
いい響きなの。
ガラン先生、を採用するの。
「フィリス。」
と、ボクを呼んだバージニの腕が曲げられているので、ボクは、バージニの隣に行って、そっと手を乗せたの。
「は?」
と最年少の少年が瞠目しているの。
「アラン、バージニ。サブリーとユージュアルがいないの。
ボク、探しに行くから、アランとバージニは、ついてくるの。」
「待て!何のまねだ!」
と最年少の少年。
バージニは、エスコート用に曲げていない方の手を、バージニの腕に乗せているボクの手に、ぽんっと乗せて、とんとんしたの。
分かっているの、バージニ。
ボク、エスコートされる達人なの。
ボクのエスコートされ歴は長いの。
ボクは、エスコートされるプロなの。
バージニにお任せするの。
ボクは、バージニを見上げてから、バージニの腕に寄り添う。
「戻ってこい!」
と最年少の少年は、ボクに命令したの。
少年は、イライラから、口調に丁寧さが抜けたの。
ボクは、10歳も年下の12歳か13歳の少年の取り繕った顔と、自己満足に付き合うほど、欺瞞を愛する人じゃないもの。
ボクのことを喜んでエスコートする人にエスコートされたいもの、ボク。
ボクは、ぷいっと、最年少の少年から顔をそらしたの。
バージニの方へ。
「俺に、余計な手間をかけさせるのか?」
と最年少の少年。
ボクは、ぷいっとしたまま、無言を貫く。
「姫を姫として大切にする姿勢がないのを、姫に見透かされているので、エスコートは終了です。
ここからのフィリスのエスコートは、バージニがします。
俺についてきてください。」
とアラン。
アランの有無を言わせぬ口調に、最年少の少年は、己の失敗を悟ったの。
「本気で言っているのか?」
少年は、落ち着きを取り戻したの。
「本気も、本気です。
姫とお付きの2人をバラバラに引き離すなんて、最悪です。」
とアラン。
「姫とお付き?本気で?」
と最年少の少年は、ボクをまじまじと見てきたの。
「俺達は、本気です。
姫に本気になれないなら、今からなさろうとしていることには、向いていません。
傷を負う前に、早期撤退を検討されることをお勧めします。」
とアラン。
0
お気に入りに追加
349
あなたにおすすめの小説
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる