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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1093.ターシエント侯爵が、手を回したのは、第2王子派と第3王子派なの。

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3人それぞれに誰かがつく、というのは、逃げ隠れできないから、歓迎しないの、ボク。

「リッチェル、ワイズ。」
ボクは、二人を説得しようとしたの。

「サブリー、ユージュアル、行くよ。」
リッチェルは、右手にサブリー、左手にユージュアルの手を握って、歩き出したの。

「「え?リッチェル?」」
サブリーとユージュアルは、リッチェルの横顔と握られている手を見てから、ボクとワイズを振り返る。

「フィリス、手を。」
とワイズ。

ワイズは、腕を曲げてエスコート体勢なの。

ボクは、エスコートなのかしら?

ボクが、ワイズの腕に手を添えると、ワイズはエスコートで歩き出したの。

ボク、普段、近衛棟では、エスコートなしでも、歩いているけれど、何かあったのかしら?

リッチェルの言葉通り、会議室には、近衛別働隊の幹部が集合していたの。

全員が着席して会議開始。

「ターシエント侯爵から持ち込まれた、フィリスが貴族学校の臨時講師をしにいく件は、フィリス、サブリー、ユージュアル以外は、伯爵位以上で回す。」
とアラン。

「指定があった?」
とサブリー。

「上がごたついているときに、下は近寄らせない。」
とアラン。

「ごたついているのかあ。」
とユージュアル。

ユージュアルの副音声が、行きたくない、と聞こえてくるの。

ボクも、行きたくないの。

「貴族学校に行くときの人員構成は、幹部で相談して決めることを、お願いしていいかしら?
ボクには、未知の世界だから、何がベストで、ベターかさっぱり分からないもの。」

「分かった。」
とアラン。

「アランとリッチェルが、主体?
ターシエント侯爵は、第2王子と第3王子の派閥に声をかけた?」
とサブリー。

「存在感を際立たせるチャンスらしい。」
とアラン。

「厄介事をねじ込まれたんだ?事前情報は?」
とサブリー。

「先入観なしに見て、考えて、動けばいいことになっているよ。」
とリッチェル。

「それ、丸投げ。」
とユージュアル。

「行ったら分かる、って、一目で分かる深刻な事態ってことじゃん。」
とサブリー。

「行ってから、判断して間に合うなら、そうするの。貴族学校へ臨時講師として赴くことは、そのときまで内密に、事前調査などで感づかれるのは御法度、ということかしら?」

「その通り。」
とアラン。

「まもなく、貴族学校に、足を踏み入れたくない病が局地的に流行する、と、俺は思う。
フィリスが行くなら、行かない選択肢はないけど。」
とユージュアル。

「トラブルの渦中に飛び込んでいかなくちゃいけないなんて、どんな罰ゲーム。フィリスが行くなら、行くけど。」
とサブリー。

「ボクと、サブリーとユージュアル、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、平民の騎士学校に、先に行くの。あちらも、不穏なの。」

「スケジュールの調整がいる。」
とセドリック。

「平民の騎士学校は、追加しても、幹部の補佐でない伯爵位までにするの。
マーゴットが、考えてくれたもの。」

「マーゴット様が考えられた案は採用。フィリス自身は何かあるか?」
とセドリック。

「幹部の補佐ではない伯爵家を連れて行くか、行かないか、悩んでいるの。」
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