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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1083.痛み分け、を、良しとしていたら、貴族はやっていられないの。異世界転生者が発端となったある事件の結末をタマキに聞かせるの。
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「異世界で確立している技術を自らの発明のように振る舞って、揉め事になるケースはそれなりにある。
一人の凡人以下が考えることは、他の凡人以下も考える。」
とデヒルお兄様。
「凡人以下。」
とタマキ。
「凡人以下とその協力者が、異世界から持ち込んだ技術を独り占めしようとして、他の凡人以下に、技術やアイデアを盗まれたという騒ぎになることがあるの。
誰の技術やアイデアなのかを突き詰めていくと、異世界で確立していて、知識があれば、誰でも知り得る技術だと発覚するの。
言い出した者が、自分の頭を使っていないと判明した時には、すったもんだした後だから、あちこち、こじれているの。
新しい技術やアイデアは、権力者の庇護を受けることが多いから、最終的には、権力者同士のぶつかり合いに発展するの。
権力者同士で、優劣をつける事態になったときに、その原因が、異世界では誰でも知り得る技術だったのだから、痛み分けにしよう、とはならないの。
優劣をつけるために、既に人もモノも、お金や時間も費やした後だもの。
それだけのものを費やして、どちらにも非がないから、と、痛み分けで終わらせたら、身内が敵にまわるの。
勝者になって、敗者のものを分配する算段をつけていたのに、それがないの。
代わりになるものを、頭になっていた貴族が用意できるか、にかかってくるけれど、頭になっていた貴族も手出しのみで、何も得ていないから、身を削ることになるの。
裕福で資産価値のあるものを複数有しているお家でないと、お家の存続の危機になるの。
いさかいの発端になったのが、頭のお家の人じゃなくて、頭のお家とは違う家の人だった場合で、違うお家がお取り潰しになったケースがあるの。」
「異世界転生者の家が、お取り潰し?」
とタマキ。
「貴族社会を混乱に陥れた責任をとりなさい、と。」
「原因となった異世界転生者の家の資産や領地などを分配することで、関係者の怒りをおさめさせる。」
とデヒルお兄様。
「異世界転生者とその家族は?」
とタマキ。
「残しても、使えるかどうかで決まるの。使えなければ、いなくなるの。」
「オレ、異世界転生者にならなくて良かった。フィリスの息子で良かった。」
とタマキ。
「まともな王侯貴族は、一族郎党に異世界転生者がいた場合、この世界の常識を叩き込むか、捨てる。
ローバウル公爵家の特殊性を利用したか、利用されたか。」
とデヒルお兄様。
「タマキ。デヒルお兄様とタマキのお父様のボクが、タマキに、かつての王侯貴族の話を聞かせたのは。
タマキが、この世界に無縁でなくなるからなの。
今までのボクは、タマキから切り離してきたの。
今日、タマキは、ボクの息子を自覚して、この世界に足をつけて生きていく覚悟ができたから、世界の実情を教えていくの。」
一人の凡人以下が考えることは、他の凡人以下も考える。」
とデヒルお兄様。
「凡人以下。」
とタマキ。
「凡人以下とその協力者が、異世界から持ち込んだ技術を独り占めしようとして、他の凡人以下に、技術やアイデアを盗まれたという騒ぎになることがあるの。
誰の技術やアイデアなのかを突き詰めていくと、異世界で確立していて、知識があれば、誰でも知り得る技術だと発覚するの。
言い出した者が、自分の頭を使っていないと判明した時には、すったもんだした後だから、あちこち、こじれているの。
新しい技術やアイデアは、権力者の庇護を受けることが多いから、最終的には、権力者同士のぶつかり合いに発展するの。
権力者同士で、優劣をつける事態になったときに、その原因が、異世界では誰でも知り得る技術だったのだから、痛み分けにしよう、とはならないの。
優劣をつけるために、既に人もモノも、お金や時間も費やした後だもの。
それだけのものを費やして、どちらにも非がないから、と、痛み分けで終わらせたら、身内が敵にまわるの。
勝者になって、敗者のものを分配する算段をつけていたのに、それがないの。
代わりになるものを、頭になっていた貴族が用意できるか、にかかってくるけれど、頭になっていた貴族も手出しのみで、何も得ていないから、身を削ることになるの。
裕福で資産価値のあるものを複数有しているお家でないと、お家の存続の危機になるの。
いさかいの発端になったのが、頭のお家の人じゃなくて、頭のお家とは違う家の人だった場合で、違うお家がお取り潰しになったケースがあるの。」
「異世界転生者の家が、お取り潰し?」
とタマキ。
「貴族社会を混乱に陥れた責任をとりなさい、と。」
「原因となった異世界転生者の家の資産や領地などを分配することで、関係者の怒りをおさめさせる。」
とデヒルお兄様。
「異世界転生者とその家族は?」
とタマキ。
「残しても、使えるかどうかで決まるの。使えなければ、いなくなるの。」
「オレ、異世界転生者にならなくて良かった。フィリスの息子で良かった。」
とタマキ。
「まともな王侯貴族は、一族郎党に異世界転生者がいた場合、この世界の常識を叩き込むか、捨てる。
ローバウル公爵家の特殊性を利用したか、利用されたか。」
とデヒルお兄様。
「タマキ。デヒルお兄様とタマキのお父様のボクが、タマキに、かつての王侯貴族の話を聞かせたのは。
タマキが、この世界に無縁でなくなるからなの。
今までのボクは、タマキから切り離してきたの。
今日、タマキは、ボクの息子を自覚して、この世界に足をつけて生きていく覚悟ができたから、世界の実情を教えていくの。」
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