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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1079.『フィリス、オレの家族になってくれて、ありがとう。』『タマキ、カッコよくて頼もしいお父様、大好き、が、まだなの?』
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タマキの期待は、ぷしゅっ一瞬でしぼんだ。
タマキが見聞きした以上に過酷な世界なら、慎重に生きないと、引きずり込まれる。
「オレの一番は、フィリスと一緒にいることだから、異世界人同士の交流は、フィリスに任せる。」
とタマキ。
「タマキに手を伸ばしてくる相手の狙いが、タマキだとは限らない。
タマキが手を伸ばした相手が、フィリスお兄様の存在を知って、変わらないままでいるのは、難しい。
フィリスお兄様は、タマキのお父様であるかのような発言をされていたけれど、フィリスお兄様のようなお父様は、この世で、フィリスお兄様お一人。
タマキの待遇は、タマキとフィリスお兄様が出会ったから、成立している。
タマキを羨む者には、分からせなさい。」
とマーゴット。
マーゴットさんは、思いやりがあって、気さくで面倒見がいいけど、上下関係は崩さない。
下の人間との馴れ合いはしない人なんだ。
タマキは、話しているうちに、マーゴットについての理解を深めた。
マーゴットさんは、誰の目からも、マーゴットさんが一番上だと分かる。
佇まいとか、言動が。
マーゴットさんの言うことには、素直に従おうという気になる。
フィリスは、マーゴットさんとは、違うなあ。
フィリスは、大事にされて、大事にされることで、偉い人なんだ、と周囲に思わせている。
フィリスが、ふわふわしているから、マーゴットさんがしっかり者になったわけじゃなく、生来の気質の違い?
マーゴットさんは、デヒルさんとハーマルさんに、フィリス周りのことを任されているんだもんなー。
しっかり者の妹さんで、良かったなー、フィリス。
フィリスの家族は、仲良しなんだな。
日本にいるオレの家族、今頃、どうしているかな?
異世界に来て、フィリスに会って、今まで、一度も、生き別れた家族について、考えたことがなかった。
オレがいなくなって、心配していたりするかな?
両親がオレの心配をしている姿を想像できないから、心配はしていないはず。
だって、オレには、両親に心配された記憶がないもんな。
突然、タマキの椅子が狭くなった。
「タマキ。タマキの大好きな頼れるお父様のボクが来たの。」
とフィリス。
フィリスは、タマキの椅子から、タマキをおろして、深く腰掛ける。
「さあ、タマキ。頼もしいお父様が来たから、もう安心なの。お座りなの。」
とフィリス。
目を白黒させるタマキ。
「座るって、どこに?」
「タマキは、世界一カッコよくて頼もしい、お父様のボクのお膝に座るの。さあ、タマキ、お父様の腕に飛び込んでくるの。
掛け声は『お父様』にするの。」
と両腕を広げて、ウェルカムポーズのフィリス。
フィリスは、にこにこして、タマキを待っている。
タマキは、フィリスの勢いに飲まれそうになって、はっとした。
周りには、顔見知り。
皆が、タマキとフィリスを見守っている状況。
フィリスの兄二人は、動じていない。
フィリスの平常運転?
「フィリスお兄様は、タマキに過保護になりがち。」
と言っているマーゴット。
過保護って、どんなの?
タマキは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドを見た。
ロウウェルは、頑張れ、と、タマキに声援を送ってくる。
レイモンドは、フィリスは子煩悩だね、と感想をもらしている。
ダンシェルは、息子には父性愛だからな、とタマキに言ってきた。
照れくさくて、気恥ずかしいけれど、悪くない、とタマキは思う。
タマキは、にこにこして待っているフィリスの上に、浅く腰掛ける。
「タマキ。ボクというお父様は、タマキをお膝に乗せたくらいじゃ潰れないの。」
フィリスから、深く座れと言われたので、タマキは、フィリスに密着するくらい深く座った。
「さあ、タマキ。」
とうきうきしたフィリスの声。
「何?」
タマキは、ぶっきらぼうに、返事してしまう。
「『お父様、大好き、寂しかった。お仕事から帰ってきてくれて嬉しい。』がまだなの、タマキ。」
とフィリス。
「なんか、長くなっていない?」
とタマキ。
「気分なの。」
とフィリス。
「お父さん、帰ってきてくれて嬉しい。オレの家族になってくれて、ありがとう。」
とタマキは、思い切って言ってみる。
「息子よ、お留守番が出来て、偉かったの。」
とフィリス。
「うん。」
と顔が赤くなるタマキ。
ほこほこと、タマキの気持ちが温かくなった。
「タマキ、タマキからの大好きをまだ聞いていないの。さあ、『お父様、大好き』と胸を張るの。」
とフィリス。
「え?」
とタマキは、部屋の面々を見回す。
タマキをからかう人も、フィリスを馬鹿にする人も、部屋の中には、一人もいない。
タマキは、じわっと目頭が熱くなった。
息を吸って吐いて。
タマキは、腹の底から、声を出す。
「フィリス、大好き!オレのお父さん!」
タマキが見聞きした以上に過酷な世界なら、慎重に生きないと、引きずり込まれる。
「オレの一番は、フィリスと一緒にいることだから、異世界人同士の交流は、フィリスに任せる。」
とタマキ。
「タマキに手を伸ばしてくる相手の狙いが、タマキだとは限らない。
タマキが手を伸ばした相手が、フィリスお兄様の存在を知って、変わらないままでいるのは、難しい。
フィリスお兄様は、タマキのお父様であるかのような発言をされていたけれど、フィリスお兄様のようなお父様は、この世で、フィリスお兄様お一人。
タマキの待遇は、タマキとフィリスお兄様が出会ったから、成立している。
タマキを羨む者には、分からせなさい。」
とマーゴット。
マーゴットさんは、思いやりがあって、気さくで面倒見がいいけど、上下関係は崩さない。
下の人間との馴れ合いはしない人なんだ。
タマキは、話しているうちに、マーゴットについての理解を深めた。
マーゴットさんは、誰の目からも、マーゴットさんが一番上だと分かる。
佇まいとか、言動が。
マーゴットさんの言うことには、素直に従おうという気になる。
フィリスは、マーゴットさんとは、違うなあ。
フィリスは、大事にされて、大事にされることで、偉い人なんだ、と周囲に思わせている。
フィリスが、ふわふわしているから、マーゴットさんがしっかり者になったわけじゃなく、生来の気質の違い?
マーゴットさんは、デヒルさんとハーマルさんに、フィリス周りのことを任されているんだもんなー。
しっかり者の妹さんで、良かったなー、フィリス。
フィリスの家族は、仲良しなんだな。
日本にいるオレの家族、今頃、どうしているかな?
異世界に来て、フィリスに会って、今まで、一度も、生き別れた家族について、考えたことがなかった。
オレがいなくなって、心配していたりするかな?
両親がオレの心配をしている姿を想像できないから、心配はしていないはず。
だって、オレには、両親に心配された記憶がないもんな。
突然、タマキの椅子が狭くなった。
「タマキ。タマキの大好きな頼れるお父様のボクが来たの。」
とフィリス。
フィリスは、タマキの椅子から、タマキをおろして、深く腰掛ける。
「さあ、タマキ。頼もしいお父様が来たから、もう安心なの。お座りなの。」
とフィリス。
目を白黒させるタマキ。
「座るって、どこに?」
「タマキは、世界一カッコよくて頼もしい、お父様のボクのお膝に座るの。さあ、タマキ、お父様の腕に飛び込んでくるの。
掛け声は『お父様』にするの。」
と両腕を広げて、ウェルカムポーズのフィリス。
フィリスは、にこにこして、タマキを待っている。
タマキは、フィリスの勢いに飲まれそうになって、はっとした。
周りには、顔見知り。
皆が、タマキとフィリスを見守っている状況。
フィリスの兄二人は、動じていない。
フィリスの平常運転?
「フィリスお兄様は、タマキに過保護になりがち。」
と言っているマーゴット。
過保護って、どんなの?
タマキは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドを見た。
ロウウェルは、頑張れ、と、タマキに声援を送ってくる。
レイモンドは、フィリスは子煩悩だね、と感想をもらしている。
ダンシェルは、息子には父性愛だからな、とタマキに言ってきた。
照れくさくて、気恥ずかしいけれど、悪くない、とタマキは思う。
タマキは、にこにこして待っているフィリスの上に、浅く腰掛ける。
「タマキ。ボクというお父様は、タマキをお膝に乗せたくらいじゃ潰れないの。」
フィリスから、深く座れと言われたので、タマキは、フィリスに密着するくらい深く座った。
「さあ、タマキ。」
とうきうきしたフィリスの声。
「何?」
タマキは、ぶっきらぼうに、返事してしまう。
「『お父様、大好き、寂しかった。お仕事から帰ってきてくれて嬉しい。』がまだなの、タマキ。」
とフィリス。
「なんか、長くなっていない?」
とタマキ。
「気分なの。」
とフィリス。
「お父さん、帰ってきてくれて嬉しい。オレの家族になってくれて、ありがとう。」
とタマキは、思い切って言ってみる。
「息子よ、お留守番が出来て、偉かったの。」
とフィリス。
「うん。」
と顔が赤くなるタマキ。
ほこほこと、タマキの気持ちが温かくなった。
「タマキ、タマキからの大好きをまだ聞いていないの。さあ、『お父様、大好き』と胸を張るの。」
とフィリス。
「え?」
とタマキは、部屋の面々を見回す。
タマキをからかう人も、フィリスを馬鹿にする人も、部屋の中には、一人もいない。
タマキは、じわっと目頭が熱くなった。
息を吸って吐いて。
タマキは、腹の底から、声を出す。
「フィリス、大好き!オレのお父さん!」
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