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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1072.ダンシェル、ロウウェル、レイモンドにタマキを指導させるのは、双方に利があるから、とマーゴットは言う。

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「命懸けの訓練が必要と理解したところで、方針を話し合いなさい。」
とマーゴット。

「方針を話し合う?」
とタマキ。

「タマキの訓練と三人の訓練を同時に行う。」
とマーゴット。

タマキは、思い至った。
「教育実習?先生になる練習?」
とタマキ。

「三人には、望まない局面で、先生として振る舞う場面が増える。生徒を選べる余地があるとは考えないこと。」
とマーゴット。

「「「分かりました。」」」
と、ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。

「どういう意味?」
とタマキ。

「派閥や、爵位の関係で、派閥から指導を敬遠されている後輩の指導を任されること。」
とダンシェル。

「え?派閥の先輩から、指導したくない、と言われている後輩を派閥関係なく指導する、ということ?」
とタマキ。

「フィリスは無派閥。俺達は、フィリスの直属の部下だから、割り振りがあればな。」
とロウウェル。

「歌とダンスの?」
とタマキ。

「俺達は、大前提として、近衛だ。

人前で、歌とダンスをするのは、近衛になって、近衛として経験を積んで、俺達のいる近衛別働隊に異動してから。

フィリスは、ダンスと歌の指導に特化しているけれど、フィリス以外は違う。

俺達がするのは、戦いの方の指導。

異動前の後輩や、異動を意識している後輩、別働隊として見込みがありそうな後輩だけでなく、新人から3年目くらいを中心に指導する。」
とレイモンド。

「怪我しない?危ないんじゃ?」
とタマキ。

「俺達は、戦っても怪我をしないように、戦いの技術を磨く。」
とダンシェル。

「達人を目指してる?」
とタマキ。

「俺達は、仕事中、万全の状態でいることを要求されるから、指導することも訓練になる。

公演前に、インネンをつけられたり、襲いかかられたりしても、公演に間に合わせる機転と体力が必須だから。」
とレイモンド。

「インネンって誰が?
襲いかかられたりって、何事?」
とタマキ。

「式典に華を添えるために行くんだけどな?
俺達が、華を添えるなんて気に入らない、と、インネンをつけるやつもいる。

理由は、政治的だったり、偉い人同士のわだかまりだったり、色々。

襲いかかられたりするのは、式典を成功させないためだったり、お持ち帰りして楽しもうという目的があったり、こっちの理由も色々。」
とロウウェル。

「めちゃくちゃ危険な職業なんだ?」
と腰が引けているタマキ。

「近衛別働隊の隊員は、基本的に、命も貞操も、貴族の血筋も、虎視眈々と狙われている。」
とレイモンド。

「危険がいっぱい。」
とガクブルのタマキ。

「三人は、危険な状況下で、無事でいるための技術を日々磨いた経験を活かして、指導する経験を積む。

三人は、タマキに必要な技術を習得しているから、タマキを鍛えるのに適役。

わたしが、三人とタマキを結びつけたのは、双方に利があるからだけど。

一番の理由は、フィリスお兄様といるために、双方、粘れると思ったから。

三人も、タマキも、どちらも、フィリスお兄様を大切にしている。
フィリスお兄様といることに価値がある、と考えている。」
とマーゴット。
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