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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1066.「異世界では、躾に困る犬を、ドッグトレーナーに預けて、飼い主と幸せに暮らせるようにする方法があるわね?」タマキ、決断を迫られる。

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タマキは、青い顔して固まっているの。

「フィリス。オレ、処分される?」

固まりながら、ギ、ギ、ギと関節から音が聞こえそうなぎこちなさで、ボクを見るの。

「タマキは、ボクのものだから、マーゴットじゃなく、ボクが処分することになるの。」

タマキの顔がぱっと明るくなる。
「じゃあ、大丈夫じゃん。オレ、ビビって損した。」
とタマキ。

「タマキは、何にも大丈夫じゃない。
フィリスは、ガラン家の4男。

ガラン家次期当主のデヒル殿が同席して、マーゴット様のご意向に反対していないということは、タマキがフィリスの足を引っ張る前に処分する、というのは、マーゴット様だけの意見じゃない。

ガラン家の決定だから、4男のフィリスは逆らわない。

マーゴット様のご意向に合わせて、訓練しないなら、タマキは、処分される。」
とレイモンド。

「マーゴットは、処分しない。フィリスが、処分する、とフィリスは言っていたのに?」
とタマキは、不服そう。

「処分する、しないじゃない。手を下すのは、誰か、だな。」
とダンシェル。

「マーゴット様は、手を下さない。実際に手を下すのは、フィリスという意味だよ。」
とロウウェル。

「え?フィリスが?嘘だよな?」
タマキは、驚愕の面持ちで、ボクに確認してくるの。

「タマキは、ボクの持ち物だもの。ボクが責任持って終わらせるの。」

「終わらせるの、じゃ、ない!終わらせないで、庇えよ!なんで、言いなりなんだよ?」
とタマキ。

「貴族だからだな。」
とダンシェル。

「はい?オレは、フィリス個人の持ち物扱いだよ?貴族だから?とか言っても、家は、関係ないよね?」
とタマキ。

「貴族だから、なおさら、家は関係あるよ。」
とロウウェル。

「ええ!そんなのアリ?フィリスが、大人で、家を出ていても?」
とタマキ。

「貴族に生まれたら、貴族だから。不祥事を起こさない限りは。」
とレイモンド。

「不祥事を起こすと?」
とレイモンド。

「メジャーなところでは、蟄居、監禁、病死。」
とダンシェル。

「人の命、軽すぎない?」
とタマキ。

「不祥事を起こさなければいいだけだから。」
とレイモンド。

「いや、不祥事っていうか、命令に従わないと、って、不条理だと思う。」
とタマキ。

「家に守られている分の貢献は、求められる。」
とダンシェル。

「もし守られていなくても、貴族として、家名を背負う限り、責任はついてまわるよ。」
とロウウェル。

「フィリスの持ち物のタマキの扱いに、家から指示が出た。

フィリスのやり方がうまくいっていない、という判断をガラン家は下した。

フィリスが、自分で、自分の持ち物をコントロール出来ないなら、処分するか、マーゴット様に指導を頼め、というのが、ガラン家の決定になる。

フィリスは、ガラン家の子息として、決定に従う。

貴族の家に生まれてきたなら、たいがいは、家の決定に従う。
余程じゃなければ、疑問は持たない。

従わないと、蟄居、監禁、病死。

タマキについての決定は、妥当だと俺は思う。」
とレイモンド。

「「俺も。」」
とダンシェルとロウウェル。

タマキは、顔面蒼白で、コワニを握る手が白くなっているの。

「オレ、そんなに、ダメなんだ?」
とタマキ。

「タマキ。
異世界では、飼い主が躾に困る犬は、ドッグトレーナーに預けて、ドッグトレーナーの指導により、飼い主と幸せに生きる道がひらけると聞いている。

駄犬として、フィリスお兄様の手を汚させて、一生を終えるか、トレーナーについて学習するか、決めなさい。」
とマーゴット。
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