フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1063.ガラン王都邸。ボク、コワニ、タマキ、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、デヒルお兄様、ハーマルお兄様、マーゴットを待っているの。

ダンシェル、ロウウェル、レイモンド、ボクの4人が2匹のコワニを両手に持ったタマキを囲む形で、ガランの敷地に入る。

タマキは、一番背が低いから、コワニを隠せる隊列なの。

デヒルお兄様、ハーマルお兄様、マーゴットに。

ボクの眷属コワニとコワニのお散歩係のタマキ。

ボクの直属の部下、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドを紹介するの。

敷地内に入って、建物の中へ。

そのまま、広めの応接室に入って待機しているの。

ハーマルお兄様は、ボク達の到着に合わせて、ガラン王都邸へ移動。

コワニとタマキは、おめかししてきたの。

「コワニは、尻尾につけるリボンの素材に悩んだんだよなー。」
とタマキ。

「ベルベット生地を選んだのは、コワニかしら？」

コワニは、尻尾を振って同意したの。

「茶色のリボンに黒い飾りをつけるか、黒いリボンに茶色の飾りをつけるか、悩んだから、一つずつ、両方つけてみた。」
とタマキ。

コワニの尻尾にリボンが2本の理由が分かったの。

「オレは、コワニの色とフィリスの色にしようとしたんだけど、今日は、フィリスの茶色で蝶ネクタイにした。

コワニの色は、今ないので、染めて作ろうか、という話になった。」
とタマキ。

「染めるんだ。布？」
とレイモンド。

「糸と布、両方染めるよ。」
とタマキ。

「二つとない色合いだよな。」
とロウウェル。

「ベースは乳白色。光加減で色がついて見えるよね？」
とレイモンド。

コワニは、神獣ワニの歯に、ボクの神気で生まれたもの。

ワニの歯の色がベースなの。

神獣の歯の色を人間が再現できれば、奉納していいと思うの。

デヒルお兄様は、コワニをご存知だから、タマキとダンシェル、ロウウェル、レイモンドを紹介するの。

ハーマルお兄様とマーゴットには、コワニとタマキを紹介するの。

あ、デヒルお兄様、ハーマルお兄様、マーゴットが、お部屋に入ってくるの。

タマキが緊張しているの。

コワニが、タマキに、尻尾をぺしぺしと当てて、ポジションの調整を要求している。

タマキの手の位置が、緊張で下がったから、かしら。

コワニの思った高さぴったり。
コワニは、目玉をギョロンとして満足を表現したの。