フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

文字の大きさ
上 下
1,046 / 1,437
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1047.『サークルの姫じゃなく、本当に姫なエピソードはないの?』『ダンスのとき、だな。』『外交先でね。』『本物の王女様が霞んでいたなあ。』

しおりを挟む
「もっと、お姫様な話は?」
とタマキ。

「基本的に、フィリスは、逆ハーレムの誰かにエスコートされている。」
とロウウェル。

「お姫様抱っこもされている。」
とレイモンド。

「それは、お姫様とは関係ないの。ボクがしてほしくて、しているの。」

「フィリスは、逆ハーレムの男と仲良しなんだ。」
とタマキ。

「扉は、基本的に開けられるのを待っている。」
とダンシェル。

「扉?自分で開けないんだ。」
とタマキ。

「それは、ボクに限らないの。」

使用人が必ずいるお家の人は、そうなの。

「所作とか、言葉遣いが、そんじょそこらのお嬢様より美しい。」
とロウウェル。

それは、身についたものだもの。

「教養が並外れていて、悪口じゃなく、美しいものの話で、場をもたせられる。」
とレイモンド。

「美しいものを美しいと喜べる時間は、幸せなの。」

「目立つ必要があるときは、前に出てキメる。
周りに馴染んだ方がいい場合は、馴染んでいる。
その塩梅が的確でさり気ないから、嫌味がない。品がある。」
とダンシェル。

後輩で、大好きなダンシェルに認められて嬉しいの。

「政治ばかりか、芸術全般に造詣が深い。どんな相手でも、退屈させない。」
とレイモンド。

「扇子は、常備。お嬢様より使い方が綺麗。」
とロウウェル。

「カッコよく見せるために、工夫しているところをよく見かける。その様子がとても可愛い。」
とダンシェル。

可愛い?

ボクは、カッコよく見せているはずなのに?

「外交先で、ダンスを申し込まれたときに、向こうのお姫様よりも優雅に踊っていた。女性パートを。」
とレイモンド。

ボク、踊るのは、好きだもの。
当然なの。

「フィリスが女性パート?相手の女性が男性パート?」
とタマキ。

「相手は、王女様の弟の王子様と、王女様の婚約者の公爵子息だった。」
とダンシェル。

「なんで、その組み合わせ?王女様とフィリスが踊らない?」
とタマキ。

「王女様がラウルと踊りたがったから、トレード的な?」
とレイモンド。

「王女のトレードに男を持ってくる?」
とタマキ。

「ラウルは、フィリスがいるから、と断ってさ。王女様が粘って、フィリスの相手は、用意するからって言ったんだよ。」
とロウウェル。

ボクは、踊るのが好きだから、初対面の男性とでも楽しかったけれど、ボクのダンスの後、王女様が不機嫌になったの。

「ラウルって、フィリスの逆ハーレムの男?」

「そ。フィリスを膝に乗せたり、フィリスが膝に乗りにいったりしている。」
とロウウェル。

「フィリスは、小悪魔なのか?」
とタマキ。

「ラウルのお膝は、ボクの定位置だもの。誰にも譲らないの。」

「フィリスは、王子様と公爵子息と踊った後、当たり前のように、ラウルと2回踊っていた。」
とレイモンド。

「逆ハーレムの男と2回って、この話のポイントなのか?」
とタマキ。

「ラウルは、接待で、王女様と1回踊った後に、フィリスに申し込んで、フィリスと2回だからな。」
とダンシェル。

「ラウルと王女様より、ラウルとフィリスの方が、目を引いた。」
とレイモンド。

「王女様に、格の違いを見せつけてきたのか。」 
とタマキ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】『ルカ』

瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。 倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。 クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。 そんなある日、クロを知る青年が現れ……? 貴族の青年×記憶喪失の青年です。 ※自サイトでも掲載しています。 2021年6月28日 本編完結

勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。

イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。 力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。 だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。 イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる? 頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい? 俺、男と結婚するのか?

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~

めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆ ―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。― モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。 だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。 そう、あの「秘密」が表に出るまでは。

今世はメシウマ召喚獣

片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。 最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。 ※女の子もゴリゴリ出てきます。 ※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。 ※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。 ※なるべくさくさく更新したい。

某国の皇子、冒険者となる

くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。 転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。 俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために…… 異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。 主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。 ※ BL要素は控えめです。 2020年1月30日(木)完結しました。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

食堂の大聖女様〜転生大聖女は実家の食堂を手伝ってただけなのに、なぜか常連客たちが鬼神のような集団になってるんですが?〜

にゃん小春
ファンタジー
魔獣の影響で陸の孤島と化した村に住む少女、ティリスティアーナ・フリューネス。父は左遷された錬金術師で村の治療薬を作り、母は唯一の食堂を営んでいた。代わり映えのしない毎日だが、いずれこの寒村は終わりを迎えるだろう。そんな危機的状況の中、十五歳になったばかりのティリスティアーナはある不思議な夢を見る。それは、前世の記憶とも思える大聖女の処刑の場面だった。夢を見た後、村に奇跡的な現象が起き始める。ティリスティアーナが作る料理を食べた村の老人たちは若返り、強靭な肉体を取り戻していたのだ。 そして、鬼神のごとく強くなってしまった村人たちは狩られるものから狩るものへと代わり危機的状況を脱して行くことに!? 滅びかけた村は復活の兆しを見せ、ティリスティアーナも自らの正体を少しずつ思い出していく。 しかし、村で始まった異変はやがて自称常識人である今世は静かに暮らしたいと宣うティリスティアーナによって世界全体を巻き込む大きな波となって広がっていくのであった。 2025/1/25(土)HOTランキング1位ありがとうございます!

公爵家の次男は北の辺境に帰りたい

あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。 8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。 序盤はBL要素薄め。

処理中です...