フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1036.ボク、男だもの。好きな人は甘やかしたいの。可愛い後輩は、心ゆくまで、可愛がりたいの。

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ダンシェル、ロウウェル、レイモンドが、固まっているの。

お家で、総司令のボクを見せておいて良かったの。

いきなり、お外だと、人の目もあるもの。

「フィリス。」
とダンシェル。

ダンシェルが、困っているの。

ボクの可愛いダンシェルが。
安心させてやりたいの。

ボクが、ダンシェルを困らせることは、ボクの望みではないんだもの。

ボク、我慢出来ないの。
ダンシェルを甘やかしたいの。
だって、ボク、男だもの。
男として、好きな人は、甘やかしたくなるの。

「ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。
3人はね、ボクが、世界一可愛がっている後輩なの。
3人を一番可愛がっているのは、ボクなの。
ボクは、3人をボク以外の下につかせないの。
だって、ボクが一番可愛がっているのに。
ボク以外の上司がいたら、ボクが一番可愛がれなくなるもの。
そんなの、認めないの。」

つい、いつもの調子に戻ってしまったの。

「あ、うん。」
とロウウェル。

「そうだな。」
とダンシェル。

「可愛がられてる。」
とレイモンド。

「ボクは、キミ達の上司なの。これからは、ビシッと決めることが増えるの。
3人とも、ボクについてくること。」

「分かった。」
とダンシェル。

「いつものフィリスだ。」
とロウウェル。

「戻った。」
とレイモンド。

「キミ達が可愛いから、ボクは、上司になりきれなかったの。
ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。
いいこと?
お外で、ボクが上司をしているときは、3人は、ボクの直属の部下をやりきるの。」

「やるやる。」
とロウウェル。

「もちろん。」
とレイモンド。

「頼りにしてほしい。」
とダンシェル。

「ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。3人とも、良い子なの。」

「俺達を直属の部下にした理由は、聞いたけど。
今日俺達を家に呼んだ理由は?」
とレイモンド。

「コーハ王国に、ボクが逆ハーレムを築いていることを面白くない女性がいるの。

その女性は、ボクじゃなく、自分こそが逆ハーレムのヒロインになるべきだと考えているの。

ボクは、自分の男を盗らせる気はないの。

ボクの居場所を奪わせる気もないの。

断固、拒否。

戦う所存なの。

政治的な理由もあって、逆ハーレムの解体はないの。

その女性は、ボクを追い落とすことに夢中で、他のことが見えていないの。

コーハ王国の王侯貴族内に、不和をもたらす動きが散見されるの。

ボク、今すぐ戦いたいのだけど、どうしても、外せない外交に行かなくちゃならないの。」

「どこ?」
とロウウェル。

「ハンティア王国なの。」

「ヤバいからって、外交部に交代しなかった?」
とレイモンド。

「ボクに、転移の魔法陣を投げつけた王女が、魅了持ちで、コーハの外交部の人間に魅了をかけたの。」

「対策していなかったのか?」
とダンシェル。

「対策していたけれど、かかったそうなの。
王女は、カッコいい担当には、魅了をかけたけど、ハーマルお兄様にはかけなかったから、ハーマルお兄様が、交渉を切り上げて、帰国したの。
ハンティア王国の王女は、異世界転生者の可能性が高いから、対策したものとは違う方法を使った、と推測されるの。」

「ぞっとする話。」
とロウウェル。

「コーハ王国は、対策として、魅了持ちの王女が、魅了をかけたがらない見た目のハーマルお兄様とボク、サブリー、ユージュアルで対処することに決まったの。」

「フィリス達が、王女様の好みじゃないから選ばれた?」
とダンシェル。

ダンシェル、ロウウェル、レイモンドが、可哀想なものを見る目で、ボクを見ているの。

3人とも、止めるの。
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