フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1035.ダンシェル、ロウウェル、レイモンドが知らなかったボクの一面を見せているの。

ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、ボクの一面に驚いているの。

ボク、近衛別働隊にいるとき、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドの3人に支配者側の態度を出すことはなかったと思うの。

必要がなかったもの。

3人は、初めて目にしたはず。

ボクが、総司令として振る舞うところ。

ボクの直属の部下になった3人。
これからは、甘やかすだけじゃなくなるの。

ボクの可愛い後輩であることには、変わりがないけれど。

3人が、ボクの手足となれるように鍛えるの、ボク。

ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、他の隊員とは明確な違いがあるの。

この3人は、ボクとサブリーとユージュアルの側にいたがるの。

近衛別働隊の隊員のうち、この3人以外の隊員は、本人だけの意向で、別働隊に決まったわけではない隊員が過半数を占めているの。

別働隊の発足が決まったのは、ボクが15歳。

そこから、デヒルお兄様主導で、4人の王子殿下の派閥から、近衛別働隊の幹部とその副官を出すことが決まったの。

王子殿下や各王子殿下の派閥の公爵家と侯爵家で、幹部と副官の選定をし、デヒルお兄様が了承したのが、今の幹部と副官。

幹部や側近、大まかな組織図が出来上がってきたら、
4人の王子殿下の各派閥の幹部と側近が、近衛別働隊に適性がある貴族子弟を選出。

近衛別働隊の発足時までに、近衛騎士団に入団の上、1年以上、近衛騎士団での実務経験があることが、近衛別働隊の隊員の入隊条件の1つなので、条件に外れる場合は、例外なく除外。

条件ぎりぎりの貴族子弟のうち、ボクとやっていけるかふるいをかけて、やっていける者だけを残す。

ボクが総司令を務める近衛別働隊の隊員としてやっていけそうな貴族子弟を、近衛期間も含めて1年以上かけてスクリーニングした上で、別働隊の異動を了解したメンバーが、今の隊員の過半数を占めているの。

ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、隊員の中では、異色なの。

近衛別働隊の発足に合わせて、近衛騎士団からの一般選考で入隊した上に、ボクと働きたいと言った唯一の3人なの。

だから。

ボク、3人が、可愛くて可愛くて。

3人をとびきり可愛がってきた自覚はあるの。

何をしても、3人は可愛いんだもの。

引っ張り上げるには、可愛がるだけじゃ、ダメなの。

これからは、ボクの厳しさも、見せていくの。