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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1032.ボクは、見込みのある者は、逃さないの。ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。キミ達は、キミ達を見込んだのが、誰か、肝に銘じるの。

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「今、フィリップ殿下の名前が出て来たんだけど。」
とロウウェル。

「ダンシェル、ロウウェル、レイモンドの3人をボクの直属の部下にしたのは、元々、フィリップ殿下対策なの。」

「「フィリップ殿下対策。」」
とロウウェルとレイモンドは口を揃えた。

ロウウェルとレイモンドの2人は、ダンシェルを見る。

ダンシェルは、ほろ苦く笑う。

「ダンシェルは、悪くないの。ボクもダンシェルといたいの。
でも、ボクには、大きな問題があったの。」

「ガランの役割?」
とレイモンド。

「違うの。フィリップ殿下なの。
フィリップ殿下の、ボクに対する執着は、ボクが王城である交流会に、初めて出席した日に、フィリップ殿下が参加した日から始まっているの。」

「10年超え?」
とロウウェル。

「超えているの。フィリップ殿下は、ボクと結婚するために、ボクを近衛にして、フィリップ殿下の護衛筆頭にしたの。

ボクもガランも、フィリップ殿下との結婚は拒否しているから、フィリップ殿下がボクと結婚する未来は来ないの。

それでも。
フィリップ殿下は、あわよくば、を狙っているときがあるから、油断大敵なの。

フィリップ殿下は、自身の手の届かないところにボクがいくのを嫌うの。

ボクが、フィリップ殿下の護衛筆頭でいる理由の1つは、フィリップ殿下を暴走させないためでもあるの。

ボクは、ボクの肩書きとして、護衛筆頭を使っているの。

近衛別働隊の幹部は、フィリップ殿下にのまれないように、選出しているの。
王太子派閥のアンドリューとセドリック。
フィリップ殿下の派閥のラウルとジーン。
第2王子と第3王子派閥から1人ずつ、アランとリッチェル。

ボクが、幹部と一緒にいても、フィリップ殿下が何もしないのは、政治的な意味合いもあるからなの。

でも、ボクは、今のままでいる気はないの。

幹部以外との接点を持てないボクでは、総司令の肩書きを飾りにしてしまうもの。

ボクは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドを見込んでいるの。

ボクは、ダンシェルの想いも嬉しい。

でも、3人を引き上げたいのは、それだけじゃないの。

近衛別働隊の幹部は不動。

新しい組織だから、幹部と隊員しか今はいない。

組織が、組織として、続いていくためには、いずれ、隊員の引き上げが必要なの。

キミ達3人は、ボクの下につかせて、幹部の次の席次を担わせるの。

10年計画なの。

良くも悪くも目立つの。

やっかみも、批判もつきまとうの。

称賛は、だいぶ後からになるの。」

ボクは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドの3人を見る。

「ボクは、キミ達を逃す気はないの。
ボクが見込んだんだもの。
ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。
キミ達は、ボクと上を目指すの。」
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