フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1028.ボク、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドの4人で街歩きをするときは、どの隊形がいいかしら?

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ボクは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドの4人で街歩きをするの。

「初めて、4人で歩くの。」

「初めてだな。」
とダンシェル。

「安全のために、3人ともボクにつかまるの。」

「俺達が、フィリスにつかまる?」
と、レイモンドは不思議そう。

「どうやって?」
とロウウェル。

「ボクの右手と左手に1人ずつ。最後の1人は、ボクの背中からボクにつかまるの。」

「えー?」
とロウウェル。

「さあ、手、なの。」
ボクは、ロウウェルの右手を左手で掴んだの。

「次は、ボクの右手。はい、手はここなの。」

「じゃ、俺が。」
レイモンドが、ボクの右手を掴む。

「ダンシェルは、後ろからボクにしがみつくの。」

「分かった。やる。」
とダンシェル。

「フィリス?」
とレイモンド。

「進めないの。」
ダンシェルにしがみつかれた状態では、前に進まないの。

困ったの。
「ボク、3人を守れないの。」

悲しいの。
ボク、年上の先輩で、上司なの。

「俺達を守るつもりで?フィリスが?」
とロウウェル。

「フィリスが一番可愛いから、この隊列は向かない。」
とダンシェル。

「俺達は、自由に動ける方が、助かるかな。」
とレイモンド。

「分かったの。3人とも、危なくなったら、すぐにボクのところに来るの。」

「そうする。」
とロウウェル。

「フィリスから離れないようにする。」
とレイモンド。

結局、ダンシェルだけは、ボクと手を繋いだの。

「フィリスは可愛いから、俺と手を繋ぐのが、いいと思う。」
とダンシェル。

「ボクは、可愛いの。だから、ダンシェルと手を繋ぐのかしら?」

ボクには、分かるようで、分からないの。

「街歩きのときは。」
とダンシェル。

「ロウウェルとレイモンドは?」

「2人は、自由に動ける方がいい。」
とダンシェル。

「ボクも、自由に動ける方が、強いの。」

今日は、まだ強くないけれど、そのうち、強くなるの、ボク。

「俺が、フィリスと手を繋ぎたい。ダメか?」
とダンシェル。

ダンシェルが悲しそうなの。

ボク、ダンシェルは、悲しませたくないの。

「ボクも、ダンシェルとボクが手を繋ぐのは、お勧めなの。」

こうして。

ボクは、ダンシェルとロウウェルとレイモンドと4人で、ボクのお家へ向かったの。
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