フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1020.『タマキ、コワニと連携とれるようになるの。』『連携して、何を？』『攻撃と守り。使いこなすの。』『ファンタジー、来た。ワニと。』

ボクは、出勤前に、ボクのお家へ。

「おはようなの。全員集合なの。全員、今からボクの神気をまとわせるの。」

「フィリス。神気を使うの、ためらっていたのに、何かあった？」
とタマキ。

朝早いから、タマキは寝間着。
コワニは、ボクの周りをウロウロ歩いている。

「ボク、コーハ王国のローバウル公爵家の嫡女と敵対しているの。

ローバウル公爵家の嫡女は、ボクを追い落として、ボクの居場所を奪おうとしているの。

ボクは、ローバウル公爵家の嫡女に勝つの。

ボク1人では、難しいから、デヒルお兄様も、ハーマルお兄様も、マーゴットも協力してくれるの。

近衛別働隊も、ゆるっとした状態から、選別に入ったの。

ボクが、警戒しているのは、敵の手先が分からないからなの。

ローバウル公爵家の嫡女は、正面から敵対するんじゃなく、周りを動かすの。

動かされる方に、動かされた自覚がない可能性が高いの。

だから、ボクは、ボクのものは、印をつけておくことにしたの。

ボクは、ボクのものを奪われたり、壊されるのは、嫌なの。」

「マーゴットって、誰？」
とタマキ。

「ボクの可愛い妹。世界一賢くて、可愛い妹なの。」

「これから、敵を迎え撃つんだな。
オレ達は、何をする？」
とタマキ。

「タマキ？」

タマキは、ボクより戦闘に向かないの。

「フィリス1人では、難しいんだろ？

オレ達、人数いるじゃん？

敵が、誰を使って攻撃してくるか分からないんだったら、オレ達も、一緒に戦えばよくない？

魔法をばかすか使うばかりが、戦いじゃないんだろう？

オレ達は、有名人でもないから、そのへんにいても、誰も気にしないんじゃないかな？

情報戦するなら、数の力は、馬鹿に出来ないからさ。」
とタマキ。

「タマキ。」
あの、タマキが。

「おー！」
とタマキ。

「立派な、大人になって。」

ボク、感動したの。

「いや、そこは、頼んだ、と言うとこじゃ？」

「頼んだの。タマキ、コワニと連携をとれるようになるの。」

「連携して、何をする？」
とタマキ。

「攻撃と守りなの。」

「ここに来て、ファンタジーが来た！」
と喜び出すタマキ。

「タマキは、魔法を使えないから、コワニに遅れをとらないように、機敏さを身につけるの。」

「待って。コワニと連携って、コワニの動きについていくってこと？
アクロバティックだよ？」
とタマキ。

「タマキの、本気を見せるときがきたの、タマキ。
コワニ、タマキを強くするの。」

コワニは、尻尾をぶんぶん振ったの。

「コワニは、やる気なの。」

「お、おう。オレも、やる気は、あるけど、ついていけるかな。」
とタマキ。

「コワニ以外も、ここには、タマキを鍛える人しかいないの。
タマキは、安心して、鍛えられなさい。」

ボクは、心をほこほこさせて、ボクのお家を出てきたの。