フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1019.ボクの神気を活用するの。目立たないように。

ボクは、デヒルお兄様、ハーマルお兄様、マーゴット、ガラン王都邸勤務のガラン領民に、しっかりとボクの神気を纏わせた。

ガラン王都邸の勤務者は、全員ガラン領民。

用心しておかないと。

何しろ、敵の姿が見えない。

今まで。
ボク達に、直接的な攻撃はしてこなかった。

でも、それは、いつまで続くか分からないの。

ボクやガランの名前を貶めるだけで、満足するとは考えていないの、ボク。

ボクは、ローバウル公爵家の嫡女と敵対している。

ローバウル公爵家の嫡女の狙いは、ボクの追い落とし。

コーハ王国の王太子殿下の足元を崩す発想は、ない。

仮に、ライラ嬢の存在を疎ましく思った結果、ライラ嬢とフィリップ殿下との結婚を押し進めたとしても。

ローバウル公爵家の嫡女は、自分の行動の結果、どんな政治的な意味を持つのか、を理解して動く人には見えなかったの。

そういうタイプは、外部や、下の者から、利用されやすい。

上の人間は、危機感を覚えて、避けるから。

悪意が、忍び寄ってきているのは分かる。

どれくらい前から張り巡らされていたのか、分からない悪意と、便乗する悪意。

負けないの。

お父様も、デヒルお兄様とマーゴットが王都邸にいる間は、ガラン領から動かないとお決めになった。

ローバウル公爵家と嫡女に勝つために、マーゴットが作戦に加わった。

短期間で、決着がつくとは考えていないの。

ボクは、ハーマルお兄様とサブリーとユージュアルとハンティア王国の魅力持ちの王女問題を解決する。

近衛別働隊の地位も向上させたい。

ボクには、したいことがたくさんある。

全部叶えるために、1つずつ、片付けていく。

近衛棟に戻ったら、近衛別働隊の幹部と隊員にも、ふわっと神気をまとわせるつもり。

ボクが神気をまとわせると、ボクのもの、とアピールできると同時に、ボクは少しばかり、関与できる。

目立たない程度で。


ボクは、ボクの方法で守るの。
ボクの大切なものを。

ボクは、明日の出勤前に、ボクのお家に行って、タマキ達にも神気をまとわせる。

私邸は、コワニも頑張ってくれる。


ウサギ団のゴウに会いたいの。
ゴウ、元気にしているかしら？
ボクから、ゴウは呼び出さない。
ゴウ、ボクを呼んでほしいの。