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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1012.セドリック。『フィリス、望みを言え。フィリスが幸せになれる望みを。フィリスが、自分から、俺に願い、俺を乞う日を俺は待っていた。』
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セドリックが来たの。
セドリックは、ボクに、一瞬、ニッと笑ったの。
ボクは、セドリックの、そういうお茶目なところも大好きなの。
「セドリック。フィリスと仲良くしているようだな。フィリスが喜んでいる。
セドリックは、ガランに踏み込んでくる気はあるか?ズブズブの関係に。」
とデヒルお兄様。
「今日、そのお話を頂いたということは、何か予定が?」
とセドリック。
「ガランの予定にはなかった。
フィリスが王都住みになり、近衛別働隊も発足したにも関わらず、可愛いフィリスをどうにかしようとする連中が、王都で雨後のたけのこのように湧いて出るとはな。」
とデヒルお兄様。
「幹部が、フィリスの指導をしていく予定ですが。」
とセドリック。
「そのことで、だ。フィリスの指導となると、避けて通れない。」
とデヒルお兄様。
「フィリス自身ですか。」
とセドリック。
デヒルお兄様は、セドリックには、最初から具体的なの。
どうしてかしら?
「知らないと、どうなりますか?」
とセドリック。
「フィリスの指導は、不可能。」
とデヒルお兄様。
「不可能ですか。」
とセドリック。
「ガランとズブズブにならなくても、関係性は変えない。フィリスの指導は、ズブズブの者のみにさせる。」
とデヒルお兄様。
「そうですか。」
とセドリック。
「デヒルお兄様。セドリックに、お時間をくださいませ。セドリックは、ボクによくしていますの。」
ボクは、会話に割って入った。
デヒルお兄様も、セドリックも、性急すぎるもの。
「セドリック。慌てなくても大丈夫なの。
ズブズブになったら、元には戻れないの。
ボク、お返事、待てるの。
それに、今のままでも、セドリックが大切なの。」
「フィリスが、そういうなら、考える時間をくれてやる。帰れ。」
とデヒルお兄様。
ボクは、セドリックと一緒に玄関ホールへ。
「フィリスは、俺にどうしてほしい?」
とセドリック。
「セドリック。ボクは、セドリックと過ごす時間が楽しくて好きなの。
いつまでも、この時間が続けばいいと思っているの。
でも。
ボクの秘密を知ると、今すぐにではないけれど、いつかは、
セドリックが生きてきた世界と距離をおくことになる可能性が高いの。
ボクは、そうならないように、足掻くけれど。
ボクは、とても無力なの。
助けてもらわないと、ボク1人では、出来ることがほとんどないの。」
ボク、涙が出そうなの。
「無力なままでいないために、ボクは強くなりたいの。
でも、ボクは、1人で強くなる方法を見つけられなかったの。
ボクは、強くなって、ボクと皆を守りたいのに、ボク1人では、何にも、なせないの。
ボクが、皆を助けたいのに。
そのために、ボクは、ボクの助けたい人に、ボクへ人生を捧げてもらわないといけないの。
ボクのしたいことは、本末転倒なの。
分かっているのに、他に手がないの。
本当は、ボク、誰の人生も奪いたくないの。
ボクは、ボクの大切なものに。
ボクの隣で、幸せに暮らしてほしいだけなの。
ボクには、ボクには、そうするだけの力がないの。
ボクは、無力なの。
あまりにも無力なの。」
ボクは、セドリックに話しながら、涙が止まらなくなっていたの。
情けないの、ボク。
「俺は、フィリスの心を聞くことが出来て、幸せだ。」
とセドリック。
「ボクの心?」
「フィリス。俺は、近衛に成り立てのフィリスが泣いているのを見て、俺の隣では泣かないで済むように、笑えるようにしようと決めた。」
とセドリック。
ボク、びっくりして、涙が止まったの。
「セドリック、そんな前からボクのことを知っていたのかしら?」
「フィリスは、毎日泣いていた。涙で目が溶けそうになっているフィリスが、時々会っていた子どもが俺だ。何も知らないフィリスに、武器の使い方を教えていた子どもだ。」
とセドリック。
「覚えているの。ボク、とても、大切な思い出だもの。セドリックだったの?」
「俺だ。フィリスが、泣かないで済むようにしたかったのに。
あのときの俺は、子ども過ぎて、大人の世界を理解していなかった。
フィリスに辛い思いをさせた。」
とセドリック。
「辛い思いなんて。」
「俺は、俺が父上に、フィリスを助けてと頼めば、フィリスが助かると思って、途中で、フィリスの手を離してしまった。
後悔した。
誰かじゃなく、俺が、フィリスを助けないと、フィリスはいつまでも、1人で泣くことになる。
だから、俺は、フィリスを泣かさないために、何ができるかと考えて、ここにたどり着いた。
この場所をおりる気も、誰かに譲る気も、俺にはない。
ここは、俺が手に入れた俺の場所だ。
フィリスといるための場所だ。」
とセドリック。
「セドリック。いいのかしら?ボクは、言ってもいいのかしら?」
「フィリス、望みを言え。俺に聞かせてくれ。フィリスが幸せになれる望みを。」
とセドリック。
「セドリック。ボクと一緒に、ボクの秘密ごと、ボクと生きてほしいの。」
「フィリスが、自分から、俺に願い、俺を乞う日を俺は、ずっと待っていた。」
とセドリック。
「セドリック。お返事、聞かせてほしいの。」
「俺は、フィリスと生きる。
フィリスの秘密も、フィリスと一緒に墓まで持っていく。」
とセドリック。
ボクは、セドリックの腕の中に飛び込んだの。
「ありがとうなの。セドリック。ずっと。これからも。」
ボクとセドリックは、そのまま舌を絡める口づけをしたの。
ボクは、ボクの舌から、セドリックの口の中へ、口の中から、セドリックの全身へと、神気をふわわんと流したの。
セドリックのことも、ボクは守るの。
セドリックは、一度、唇を離してから、軽い口づけをし直して、帰ったの。
セドリックは、ボクに、一瞬、ニッと笑ったの。
ボクは、セドリックの、そういうお茶目なところも大好きなの。
「セドリック。フィリスと仲良くしているようだな。フィリスが喜んでいる。
セドリックは、ガランに踏み込んでくる気はあるか?ズブズブの関係に。」
とデヒルお兄様。
「今日、そのお話を頂いたということは、何か予定が?」
とセドリック。
「ガランの予定にはなかった。
フィリスが王都住みになり、近衛別働隊も発足したにも関わらず、可愛いフィリスをどうにかしようとする連中が、王都で雨後のたけのこのように湧いて出るとはな。」
とデヒルお兄様。
「幹部が、フィリスの指導をしていく予定ですが。」
とセドリック。
「そのことで、だ。フィリスの指導となると、避けて通れない。」
とデヒルお兄様。
「フィリス自身ですか。」
とセドリック。
デヒルお兄様は、セドリックには、最初から具体的なの。
どうしてかしら?
「知らないと、どうなりますか?」
とセドリック。
「フィリスの指導は、不可能。」
とデヒルお兄様。
「不可能ですか。」
とセドリック。
「ガランとズブズブにならなくても、関係性は変えない。フィリスの指導は、ズブズブの者のみにさせる。」
とデヒルお兄様。
「そうですか。」
とセドリック。
「デヒルお兄様。セドリックに、お時間をくださいませ。セドリックは、ボクによくしていますの。」
ボクは、会話に割って入った。
デヒルお兄様も、セドリックも、性急すぎるもの。
「セドリック。慌てなくても大丈夫なの。
ズブズブになったら、元には戻れないの。
ボク、お返事、待てるの。
それに、今のままでも、セドリックが大切なの。」
「フィリスが、そういうなら、考える時間をくれてやる。帰れ。」
とデヒルお兄様。
ボクは、セドリックと一緒に玄関ホールへ。
「フィリスは、俺にどうしてほしい?」
とセドリック。
「セドリック。ボクは、セドリックと過ごす時間が楽しくて好きなの。
いつまでも、この時間が続けばいいと思っているの。
でも。
ボクの秘密を知ると、今すぐにではないけれど、いつかは、
セドリックが生きてきた世界と距離をおくことになる可能性が高いの。
ボクは、そうならないように、足掻くけれど。
ボクは、とても無力なの。
助けてもらわないと、ボク1人では、出来ることがほとんどないの。」
ボク、涙が出そうなの。
「無力なままでいないために、ボクは強くなりたいの。
でも、ボクは、1人で強くなる方法を見つけられなかったの。
ボクは、強くなって、ボクと皆を守りたいのに、ボク1人では、何にも、なせないの。
ボクが、皆を助けたいのに。
そのために、ボクは、ボクの助けたい人に、ボクへ人生を捧げてもらわないといけないの。
ボクのしたいことは、本末転倒なの。
分かっているのに、他に手がないの。
本当は、ボク、誰の人生も奪いたくないの。
ボクは、ボクの大切なものに。
ボクの隣で、幸せに暮らしてほしいだけなの。
ボクには、ボクには、そうするだけの力がないの。
ボクは、無力なの。
あまりにも無力なの。」
ボクは、セドリックに話しながら、涙が止まらなくなっていたの。
情けないの、ボク。
「俺は、フィリスの心を聞くことが出来て、幸せだ。」
とセドリック。
「ボクの心?」
「フィリス。俺は、近衛に成り立てのフィリスが泣いているのを見て、俺の隣では泣かないで済むように、笑えるようにしようと決めた。」
とセドリック。
ボク、びっくりして、涙が止まったの。
「セドリック、そんな前からボクのことを知っていたのかしら?」
「フィリスは、毎日泣いていた。涙で目が溶けそうになっているフィリスが、時々会っていた子どもが俺だ。何も知らないフィリスに、武器の使い方を教えていた子どもだ。」
とセドリック。
「覚えているの。ボク、とても、大切な思い出だもの。セドリックだったの?」
「俺だ。フィリスが、泣かないで済むようにしたかったのに。
あのときの俺は、子ども過ぎて、大人の世界を理解していなかった。
フィリスに辛い思いをさせた。」
とセドリック。
「辛い思いなんて。」
「俺は、俺が父上に、フィリスを助けてと頼めば、フィリスが助かると思って、途中で、フィリスの手を離してしまった。
後悔した。
誰かじゃなく、俺が、フィリスを助けないと、フィリスはいつまでも、1人で泣くことになる。
だから、俺は、フィリスを泣かさないために、何ができるかと考えて、ここにたどり着いた。
この場所をおりる気も、誰かに譲る気も、俺にはない。
ここは、俺が手に入れた俺の場所だ。
フィリスといるための場所だ。」
とセドリック。
「セドリック。いいのかしら?ボクは、言ってもいいのかしら?」
「フィリス、望みを言え。俺に聞かせてくれ。フィリスが幸せになれる望みを。」
とセドリック。
「セドリック。ボクと一緒に、ボクの秘密ごと、ボクと生きてほしいの。」
「フィリスが、自分から、俺に願い、俺を乞う日を俺は、ずっと待っていた。」
とセドリック。
「セドリック。お返事、聞かせてほしいの。」
「俺は、フィリスと生きる。
フィリスの秘密も、フィリスと一緒に墓まで持っていく。」
とセドリック。
ボクは、セドリックの腕の中に飛び込んだの。
「ありがとうなの。セドリック。ずっと。これからも。」
ボクとセドリックは、そのまま舌を絡める口づけをしたの。
ボクは、ボクの舌から、セドリックの口の中へ、口の中から、セドリックの全身へと、神気をふわわんと流したの。
セドリックのことも、ボクは守るの。
セドリックは、一度、唇を離してから、軽い口づけをし直して、帰ったの。
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