フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1001.ボクの自主練計画。こっそり、こっそり。

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マーゴットと近衛別働隊の隊員達は、和気あいあい。

ボクは、ハーマルお兄様と打ち合わせ。

「ハーマルお兄様。マルビル殿は、悪役令息やヒロインという単語に反応していましたの。

マルビル殿の前世の異世界では、意味のある言葉だったのだと思いましたの。」

「逆ハーレムとか、ヒロインも、異世界では意味のある単語なんだろうね。」
とハーマルお兄様。

「はい。ボクをモデルにした近衛騎士の逆ハーレムのお話。

一部に広まった程度でしたが、起点は、ハンティア王国ではないかしら。

そうなると
ハンティア王国には、異世界転生者が。

マルビル殿の前世と同じ世界の方です。

その方は、本を書けば、他国の王女に、本を読まれるような立場にいます。

国のバックアップがある方ですの。」

「ハンティア王国の魅了持ちの王女様は、条件にぴったりあうよ。」
とハーマルお兄様。

「はい。対策としては、ボクの神気で全員包みます。

あとは、サブリーの魔導具と。

ハーマルお兄様は、チャーチャと協力してくださいませ。

ボクは、今日から、戦う練習をしますの。」

「フィリス、戦うの?」
びっくりされるハーマルお兄様。

「はい。ボク、片手で拉致されないように、強くなりますの。」

「フィリスが、戦いに備えるなら、私も、練習しよう。」
とハーマルお兄様。

「ハーマルお兄様は、どこで、練習されますの?」

「王都邸かな。」
とハーマルお兄様。

「ボクは、近衛棟で、こっそりしますの。」

「こっそり?」
とハーマルお兄様。

「デヒルお兄様は、アンドリューとセドリックと一緒に頑張ることを勧めてくださったので、その前に、自主練です。」

「近衛棟で、こっそり、できるかな?常に、誰かいるよね。」
とハーマルお兄様。

「ボク達、幹部は、お休みが被らないように、ずらしながら、お休みをとっていますもの。
アンドリューとセドリックと被らないように、ボクがお休みを調整するので、簡単です。
ボク、偉い人ですもの。」



マーゴットと隊員の顔合わせも和やかに終わったの。

隊員隊員と近衛棟に引き上げてから、あれやそれやした後。

ボクは、幹部のお休み予定をチェックしたの。

お部屋の中の壁に、貼り出してあるから、一目で確認できるの。

おかしいの。

お休み予定が、幹部全員、白紙になっているの。

ボクが、前に確認したときには、確かに、全員の名前があったの。

近衛別働隊では、お休み返上するようなスケジュールは、組んでいないの。

体が資本だもの。

急いで確認するの。

と、部屋を出たの。

「フィリス。」
アンドリューが廊下にいたの。

「探した?」
とアンドリュー。

「探したの。アンドリュー。ボク、聞きたいことが。」

アンドリューは、ボクの手を引いて、部屋から遠ざかっていく。

「俺もフィリスを探していた。俺以外も探していたから、探しあっている者で集まることにした。」
とアンドリュー。

「そうなの?」

ボクは、アンドリューと手を繋いで会議室へ。

会議室に、幹部が全員集合なの。

ちょうどいいの。

「フィリスは、何が聞きたい?」
とアンドリュー。

「幹部の、お休み予定を確認したら、全員白紙になっていたの。
そんなにお仕事詰め込んでいないと思っていたのだけど、お休みとれないくらいに、スケジュールが詰まっているのかしら?」

「違うよ。」
とアンドリュー。

「そうなの?だったら。」
ボクは、安心したの。

だったら、お休みを先に決めてもらうの。
アンドリューとセドリックに。

そうすれば、楽勝なの。

「フィリス。」
とアンドリュー。

「アンドリューに、先に決めてほしいの。ボクは、最後に決めるの。さあ、どうぞ、なの。」

ボクは、笑顔で、アンドリューに、お先にどうぞ、したの。


アンドリューは、いつ休みにするのかしら。

ハンティア王国に行く前に、ボクは、アンドリューとセドリックと練習するの。

だから、ボクの自主練は、その前にするの。

アンドリューが早めにお休みを取ってくれると、ボクの自主練の日が、確保しやすいの。

「フィリス。
そうすると、俺の決めた休みにフィリスも休むことになる。
それで良かったか?」
と困ったように笑うアンドリュー。

良くないの。

全く良くないの。

それじゃ、ボクの自主練計画が実行にうつせないの。

「アンドリューは、気にせずにお休みを取ってほしいの。
ボクが、ボクのお休みをずらすの。」

「一緒の休みにするだろう?フィリス。」
と、にこやかなアンドリュー。

「アンドリュー。ボク。」

「俺と休みをずらしたい理由が、フィリスにはある?」
とアンドリュー。

「理由なんて、理由なんてものは。」

聞かれると思っていなかったの。

「俺と戦いの練習するんだから、一緒じゃないと、フィリスは練習できなくなるよ。」

よろしくない流れなの。

「アンドリュー。ボクは、アンドリューと一緒に、戦う練習するの。」

「そうだな。約束したから、1人ではしないよな?」
とアンドリューが確かめてくるの。

これは、返事を間違えたらダメなの。

「ボクは、2人での練習は、アンドリューとするけれど、自主練も大切だと思うの。
自主練というのは、自主的に行うものだから、誰かとは。」

ボクは、誰かとしないで、1人でするもの、と続けようとしたの。

「誰かを特定しない方が、自主練らしい、そうだな。
フィリスが、そう言うなら、希望を叶えたい。
俺がいないときは、皆に見てもらおうな?フィリス。」
とアンドリュー。

「あー。分かった。」
とアランは、手で丸を作ったの。
「いつでも、見るよ。」
と、リッチェルは手を振っているの。

「良かったな。安心して自主練ができるな、フィリス。」
とアンドリュー。

ボクの1人で自主練計画は、内容を考える前に流れたの。

ボク、どこで失敗したのかしら?
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