フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

985.ボクの秘密をどうしよう、なの。

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その夜、アンドリューは、ボクとお泊まりしてくれたの。

次の日の朝。

2人で職場の近衛棟に戻る前に、アンドリューは、ボクに聞いてくれたの。

「俺と戦う練習してみるか?」

ボク、嬉しくて、頷きたかったの。
でも、思いとどまったの。

「お父様と、デヒルお兄様が、いいとおっしゃったら、お願いするの。」

ボクの神気の話は、門外不出なの。

アンドリューに、ボクの神気の話を知らせたら、アンドリューの未来を狭めてしまうの、きっと。

ボクは、アンドリューが好きなの。

アンドリューが、アンドリューとして過ごしているところをいつまでも、大切にしたいの。

ボクは。

ボクの人生に、誰を巻き込んでいいか、分からないの。

家族は、大丈夫。

サブリーとユージュアルも平気。

でも、他は?

ボクには、人に言えないことがありすぎるの。

神気を使うボクは、人間だけど、人間として死ねるのかしら?

とか。

ボク1人だけ、寿命が長くなったりしないかしら?

とか。

誰にもどうにもできないから、この話は、誰にもしていないの。
人間には。

神獣パパランに、話したら、一生面倒見てくれるって言っていたの。

神獣ネットワークが。

そのとき、とても、ほっとして、嬉しかったの、ボク。

ボクの居場所、ボクのふるさと、だと思ったの。

でも。

今は。

ボク、人間の中で、生きたいという思いでいっぱいなの。

神獣は、ボクに優しくて、決してボクを傷つけない。

人間の社会にいると、嫌なことも多いの。

それでも。

ボクは、人間社会で、大切に思えるものを見つけたの。

ボクの大切なものと、一緒に生きていきたいと思うようになったの。

アンドリューとも。

アンドリューをボクの側に引き込むと、アンドリューには、ボクしか残らなくなってしまう。

それは、嫌なの。

すぐには、結論がでなくても、時間をかけて、何かを見つけたいの。

とりあえず。
今のところは。

アンドリューに分からないように、隠れて、こっそり練習するの。

大丈夫。

アンドリューのいない日にすればいいの。

余裕綽々なの。
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