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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
969.異世界転移者タマキ。キューブ傭兵団の本拠地にコワニと訪問しよう。
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キューブ傭兵団の本拠地は、王都の一画にあった。
タマキは、傭兵団の中には、どんな筋肉ムキムキのファイターがいるのか、とそわそわした。
キューブ傭兵団の本拠地は、大きな建物だったが、奇抜なデザインではなく、周囲に溶け込んでいる。
タマキが、両手にコワニを持って玄関ホールに入ると、フィリスがいた。
「紹介するの。ボクの2匹のコワニと、コワニのお散歩係のタマキ。どちらも、ボクのなの。どちらも、大切にしてほしいの。」
とフィリス。
タマキは、両手にコワニを持って、タマキです、と頭を下げた。
「後は、コワニの良いようにしてほしいの。」
フィリスは、そう言って、出ていく。
「フィリス様は、タマキの紹介のために足を運んでくださった。しっかり励めよ。」
と先輩。
コワニのよいように?
本当に、コワニ第一主義だ。慣れないと。
タマキは、傭兵団の代表だという熊男と挨拶した。
「コワニ様が溶かした壁があれだ。」
と熊男が教えてくれた方を見ると、壁と扉のない部屋があった。
「午前中のうちに、後片付けは終わったから、血溜まりもない。コワニ様が気にするとは、思えんが。」
と熊男。
血溜まりと聞いて、タマキは、両腕のコワニを見た。
コワニは、なんのこと?と言わんばかり。
「コワニ様のお散歩前に、お散歩係に場所を案内しよう。」
と熊男。
タマキは、熊男の横をコワニを両腕に抱えたまま、歩いている。
先輩は、タマキの後ろを歩いていた。
「コワニ様に、散歩係というから、荒くれ者がくるかと想像していたが、本当に、散歩係だな。」
と熊男。
「散歩、ですよね?」
とタマキ。
コワニ様は、タマキの腕に抱えられてご機嫌。
たまに尾をフリフリしている。
昨日のコワニの活躍を知っている熊男は、コワニ様を平然と抱えているめちゃくちゃ弱そうなタマキを見ながら、考えた。
コワニ様は、弱い人間には優しいのか?
と。
試しに、戦闘がからっきしの団員をコワニを抱えたタマキに近づけてみる。
コワニは。
目からビームを四方八方に繰り出し、目からビームが当たった団員が、何人も吹っ飛んだ。
「え?え?コワニ様?何かありました?」
とタマキ。
「コワニ様は、熊男がコワニ様を試す所業をしたので、ムカつかれたのでしょう。おいたわしいコワニ様。」
と先輩。
吹っ飛んだ人は、おいたわしい対象にはならないんだ、とタマキは思った。
オレは、吹っ飛んだら、死ぬ。
目からビームに当たらないようにしよう。
「コワニ様を試す?そんなことをしたんですか?」
とタマキ。
「タマキが平気だからって、なよっとしたやつを寄越したんだよ。」
と先輩。
「え?団員なんですか?傭兵団の?戦うんですよね?」
タマキは、吹っ飛んだ団員を見る。
タマキ程じゃないが、弱そうな見た目だ。
「ここの団員の戦場は、寝室だから。」
と先輩。
「え?寝室で戦うんですか?寝込みを襲われたときに、備えるんですか?」
とタマキ。
「いや、寝ないで、ハッスルして、いい汗をかいたら、退場だから。」
と先輩。
「傭兵団?傭兵団ですよね?」
とタマキ。
「寝室専用の。」
と先輩。
「戦うやつも、いるが。」
と熊男。
「戦うやつを熊男は、近づけなかった。」
と先輩。
「コワニ様とお散歩係。その心も体も、髪一筋でも傷をつける人間は、いらないんだよ。人間を残したくないんだっけ?」
先輩は、おどけながら、熊男と周囲に威嚇していた。
タマキは、ああ、異世界なんだなーと思う。
怖いこともあるが、この異世界は、タマキに優しい。
フィリスも、フィリスのお家で暮らす上司も先輩も。
タマキを蔑ろにしない。
タマキを蔑ろにさせない。
「オレ、いいところに来たなー。ここに来て良かった。コワニ様、楽しいな?」
とタマキ。
コワニは、目玉を細めたり、ギョロンさせたり。
「今の光景を見て、いいところ?」
とぼやく熊男。
「これから、コワニ様と一緒にお世話になります。皆で、コワニ様と楽しい毎日にしましょう。」
と、コワニを両腕に抱えたタマキが言うのを先輩は、ニコニコと聞いている。
先輩は、熊男の肩をポンポンと叩いて、ぼそぼそっと囁いた。
熊男は、遠い目をしていた。
タマキは、傭兵団の中には、どんな筋肉ムキムキのファイターがいるのか、とそわそわした。
キューブ傭兵団の本拠地は、大きな建物だったが、奇抜なデザインではなく、周囲に溶け込んでいる。
タマキが、両手にコワニを持って玄関ホールに入ると、フィリスがいた。
「紹介するの。ボクの2匹のコワニと、コワニのお散歩係のタマキ。どちらも、ボクのなの。どちらも、大切にしてほしいの。」
とフィリス。
タマキは、両手にコワニを持って、タマキです、と頭を下げた。
「後は、コワニの良いようにしてほしいの。」
フィリスは、そう言って、出ていく。
「フィリス様は、タマキの紹介のために足を運んでくださった。しっかり励めよ。」
と先輩。
コワニのよいように?
本当に、コワニ第一主義だ。慣れないと。
タマキは、傭兵団の代表だという熊男と挨拶した。
「コワニ様が溶かした壁があれだ。」
と熊男が教えてくれた方を見ると、壁と扉のない部屋があった。
「午前中のうちに、後片付けは終わったから、血溜まりもない。コワニ様が気にするとは、思えんが。」
と熊男。
血溜まりと聞いて、タマキは、両腕のコワニを見た。
コワニは、なんのこと?と言わんばかり。
「コワニ様のお散歩前に、お散歩係に場所を案内しよう。」
と熊男。
タマキは、熊男の横をコワニを両腕に抱えたまま、歩いている。
先輩は、タマキの後ろを歩いていた。
「コワニ様に、散歩係というから、荒くれ者がくるかと想像していたが、本当に、散歩係だな。」
と熊男。
「散歩、ですよね?」
とタマキ。
コワニ様は、タマキの腕に抱えられてご機嫌。
たまに尾をフリフリしている。
昨日のコワニの活躍を知っている熊男は、コワニ様を平然と抱えているめちゃくちゃ弱そうなタマキを見ながら、考えた。
コワニ様は、弱い人間には優しいのか?
と。
試しに、戦闘がからっきしの団員をコワニを抱えたタマキに近づけてみる。
コワニは。
目からビームを四方八方に繰り出し、目からビームが当たった団員が、何人も吹っ飛んだ。
「え?え?コワニ様?何かありました?」
とタマキ。
「コワニ様は、熊男がコワニ様を試す所業をしたので、ムカつかれたのでしょう。おいたわしいコワニ様。」
と先輩。
吹っ飛んだ人は、おいたわしい対象にはならないんだ、とタマキは思った。
オレは、吹っ飛んだら、死ぬ。
目からビームに当たらないようにしよう。
「コワニ様を試す?そんなことをしたんですか?」
とタマキ。
「タマキが平気だからって、なよっとしたやつを寄越したんだよ。」
と先輩。
「え?団員なんですか?傭兵団の?戦うんですよね?」
タマキは、吹っ飛んだ団員を見る。
タマキ程じゃないが、弱そうな見た目だ。
「ここの団員の戦場は、寝室だから。」
と先輩。
「え?寝室で戦うんですか?寝込みを襲われたときに、備えるんですか?」
とタマキ。
「いや、寝ないで、ハッスルして、いい汗をかいたら、退場だから。」
と先輩。
「傭兵団?傭兵団ですよね?」
とタマキ。
「寝室専用の。」
と先輩。
「戦うやつも、いるが。」
と熊男。
「戦うやつを熊男は、近づけなかった。」
と先輩。
「コワニ様とお散歩係。その心も体も、髪一筋でも傷をつける人間は、いらないんだよ。人間を残したくないんだっけ?」
先輩は、おどけながら、熊男と周囲に威嚇していた。
タマキは、ああ、異世界なんだなーと思う。
怖いこともあるが、この異世界は、タマキに優しい。
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タマキを蔑ろにしない。
タマキを蔑ろにさせない。
「オレ、いいところに来たなー。ここに来て良かった。コワニ様、楽しいな?」
とタマキ。
コワニは、目玉を細めたり、ギョロンさせたり。
「今の光景を見て、いいところ?」
とぼやく熊男。
「これから、コワニ様と一緒にお世話になります。皆で、コワニ様と楽しい毎日にしましょう。」
と、コワニを両腕に抱えたタマキが言うのを先輩は、ニコニコと聞いている。
先輩は、熊男の肩をポンポンと叩いて、ぼそぼそっと囁いた。
熊男は、遠い目をしていた。
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