957 / 1,412
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
958.結果を見れば、称賛に値することでも、経過がよろしくないと?
しおりを挟む
イリダ殿は、前世の人格が強すぎて、今世に馴染むことを拒否したの。
かつての王子様の振る舞いそのままなのも、今世の公爵家子息に馴染もうとしなかったから。
かつての王子様の意識のままだから、何もしなくても、周りがついてくると思っていたの。
実際のビーイット公爵家は、イリダ殿が理解しているようにハリボテだから、忠誠心も含め、まともな人材がほとんどいない。
少数のまともな人材は、かつての王子様意識に凝り固まったイリダ殿を危険視して、敬遠した。
その結果。
イリダ殿の手駒は、実の弟のマルビル殿くらいだった、ということかしら。
ビーイット公爵家の権威で動く外部の人間を使わないと、イリダ殿の手足になって動く人間はいなかった。
ビーイット公爵領に派遣されたのは、ビーイット公爵家の分家と、コーハ王国の貴族の依頼を率先して引き受けるキューブ傭兵団の戦闘職。
ビーイット公爵家から派遣された最初の2人と、ビーイット公爵領側の転移陣を管理していた使用人は、イリダ殿の意にそう人間だったのかしら。
公爵家の再建に意欲を見せているけれど、ビーイット公爵家は、今日でおしまいなの。
明日から、ビーイット男爵家として、イリダ殿の妹が当主になる。
イリダ殿の働きで、ビーイット公爵領に巣食う者達を退治できたといえなくもないの。
イリダ殿が、ボクを拉致したことにより、ボクを助けに来たボクのお父様のお友達の龍は、結果的にビーイット公爵領を助けた。
結果だけをみると、イリダ殿は、ビーイット公爵家の長年の憂いを取り除いた。
もし、イリダ殿が、公爵家の嫡子ではなく、王子様として生まれていたなら。
イリダ殿には、称賛が寄せられたの。
ボクを拉致するのも、ボクのお父様を勝手に働かせるのも、コーハ王国として、やってはダメだから、そのへんは、王子様として、責任をとることになって、臣籍降下して、王子様じゃなくなっていたとは思うの。
でも、今のイリダ殿は、公爵家子息。
王子様なら、同じことをして、同じ結果を出して、褒められることでも。
公爵家子息の領分を超えた振る舞いをしては、ならない。
王子様と公爵家子息との間には、超えられない壁があるの。
イリダ殿が、罰せられる理由は、ボクを拉致したから、という理由だけではないの。
イリダ殿は、階級社会のコーハ王国において、公爵家子息としての身分を理解して、公爵家子息の身分にあった生き方をしなかった。
その結果。
イリダ殿の目的は、果たせたけれど、イリダ殿自身は、罰をうける。
ビーイット公爵家は、10年の猶予を与えられ、明日からは、ビーイット男爵家として再出発。
現当主は、最後のビーイット公爵家当主として、今夜、人生の幕をおろす。
イリダ殿の弟、マルビル殿は、公爵家子息でありながら、公爵家子息としての責任を果たさなかった。
ビーイット公爵家の困難に立ち向かうことをしなかったこと。
と。
ボクを拉致した兄を止めず、犯罪に加担し、実行犯になった。
2つの点から、取り調べ終了後、人生の幕引きが決定している。
イリダ殿は、公爵家子息としての責任を果たしたが、その過程が、目をつぶることができない程の被害をもたらした。
アンタッチャブルな組織の使用方法を守らなかったために。
国内を混乱に導き、
国内の貴族子弟の命を蔑ろにし、
捜査にあたった近衛の将来を閉ざすことになった。
ボクを拉致するという犯罪を主導したことで、ガラン家と国の関係に亀裂を入れた。
今回の件は、ビーイット公爵領の問題の解決にも繋がったため、国は無視できない。
国は、ガラン家に譲歩せざるを得なくなった。
ボクのお願いが、難なく、叶えられると予測できるくらいには。
だから。
イリダ殿に未来はないの。
イリダ殿は、事情聴取が終了次第、国に損害を与えた責任をとる。
もう、覆らない未来。
イリダ殿は、分かっていないのかしら?
それとも。
分かっているから、苦しくて、やるせないのかしら?
周りに無関心になるくらいに。
かつての王子様の振る舞いそのままなのも、今世の公爵家子息に馴染もうとしなかったから。
かつての王子様の意識のままだから、何もしなくても、周りがついてくると思っていたの。
実際のビーイット公爵家は、イリダ殿が理解しているようにハリボテだから、忠誠心も含め、まともな人材がほとんどいない。
少数のまともな人材は、かつての王子様意識に凝り固まったイリダ殿を危険視して、敬遠した。
その結果。
イリダ殿の手駒は、実の弟のマルビル殿くらいだった、ということかしら。
ビーイット公爵家の権威で動く外部の人間を使わないと、イリダ殿の手足になって動く人間はいなかった。
ビーイット公爵領に派遣されたのは、ビーイット公爵家の分家と、コーハ王国の貴族の依頼を率先して引き受けるキューブ傭兵団の戦闘職。
ビーイット公爵家から派遣された最初の2人と、ビーイット公爵領側の転移陣を管理していた使用人は、イリダ殿の意にそう人間だったのかしら。
公爵家の再建に意欲を見せているけれど、ビーイット公爵家は、今日でおしまいなの。
明日から、ビーイット男爵家として、イリダ殿の妹が当主になる。
イリダ殿の働きで、ビーイット公爵領に巣食う者達を退治できたといえなくもないの。
イリダ殿が、ボクを拉致したことにより、ボクを助けに来たボクのお父様のお友達の龍は、結果的にビーイット公爵領を助けた。
結果だけをみると、イリダ殿は、ビーイット公爵家の長年の憂いを取り除いた。
もし、イリダ殿が、公爵家の嫡子ではなく、王子様として生まれていたなら。
イリダ殿には、称賛が寄せられたの。
ボクを拉致するのも、ボクのお父様を勝手に働かせるのも、コーハ王国として、やってはダメだから、そのへんは、王子様として、責任をとることになって、臣籍降下して、王子様じゃなくなっていたとは思うの。
でも、今のイリダ殿は、公爵家子息。
王子様なら、同じことをして、同じ結果を出して、褒められることでも。
公爵家子息の領分を超えた振る舞いをしては、ならない。
王子様と公爵家子息との間には、超えられない壁があるの。
イリダ殿が、罰せられる理由は、ボクを拉致したから、という理由だけではないの。
イリダ殿は、階級社会のコーハ王国において、公爵家子息としての身分を理解して、公爵家子息の身分にあった生き方をしなかった。
その結果。
イリダ殿の目的は、果たせたけれど、イリダ殿自身は、罰をうける。
ビーイット公爵家は、10年の猶予を与えられ、明日からは、ビーイット男爵家として再出発。
現当主は、最後のビーイット公爵家当主として、今夜、人生の幕をおろす。
イリダ殿の弟、マルビル殿は、公爵家子息でありながら、公爵家子息としての責任を果たさなかった。
ビーイット公爵家の困難に立ち向かうことをしなかったこと。
と。
ボクを拉致した兄を止めず、犯罪に加担し、実行犯になった。
2つの点から、取り調べ終了後、人生の幕引きが決定している。
イリダ殿は、公爵家子息としての責任を果たしたが、その過程が、目をつぶることができない程の被害をもたらした。
アンタッチャブルな組織の使用方法を守らなかったために。
国内を混乱に導き、
国内の貴族子弟の命を蔑ろにし、
捜査にあたった近衛の将来を閉ざすことになった。
ボクを拉致するという犯罪を主導したことで、ガラン家と国の関係に亀裂を入れた。
今回の件は、ビーイット公爵領の問題の解決にも繋がったため、国は無視できない。
国は、ガラン家に譲歩せざるを得なくなった。
ボクのお願いが、難なく、叶えられると予測できるくらいには。
だから。
イリダ殿に未来はないの。
イリダ殿は、事情聴取が終了次第、国に損害を与えた責任をとる。
もう、覆らない未来。
イリダ殿は、分かっていないのかしら?
それとも。
分かっているから、苦しくて、やるせないのかしら?
周りに無関心になるくらいに。
0
お気に入りに追加
337
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福論。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
西園寺わかばEX
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
王道学園と、平凡と見せかけた非凡
壱稀
BL
定番的なBL王道学園で、日々平凡に過ごしていた哀留(非凡)。
そんなある日、ついにアンチ王道くんが現れて学園が崩壊の危機に。
風紀委員達と一緒に、なんやかんやと奮闘する哀留のドタバタコメディ。
基本総愛され一部嫌われです。王道の斜め上を爆走しながら、どう立ち向かうか?!
◆pixivでも投稿してます。
◆8月15日完結を載せてますが、その後も少しだけ番外編など掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる