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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

956.ボクは、ボクを拉致した男、ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿と対面する。

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イリダ殿に会ったの。
イリダ殿は、淡々としていたの。
イリダ殿の捕獲は、ガラン軍が、ビーイット公爵家の王都邸の部屋を1つ1つ検めていったところ。
ビーイット公爵の執務室で
椅子に座って、資料を読んでいたイリダ殿を発見し、身柄を確保して、部屋をいどうさせたそう。

堂々としていると言っていいのかしら?

ボクが、デヒルお兄様と手を繋いで、入室すると。

イリダ殿は、ボクを見るなり。
「片付けてきたようだな。」
と言うの。

先ずは、ボクの無事を喜んで、次に、お詫びじゃないかしら?
平身低頭、謝罪をするところじゃないかしら。

ボク、とても怖くて、大変だったの。
お父様が、龍を連れてお迎えにきてくださらなかったら、今も、ビーイット公爵領で、元フェンリルにメスにされていたの、ボク。

デヒルお兄様が、ボクの手を握っている手に、ぎゅっと力を入れてくださる。

ボク、デヒルお兄様と一緒なの。
もう、簡単にイリダ殿に好きにされたりしないの。

「イリダ殿。最初から、正直に話しなさい。イリダ殿が、ビーイット公爵家とビーイット公爵領の実態を調べるために、何をしたのか?から。」
ボクは、イリダ殿の向かいの椅子に座る。

2匹のコワニは。
ボクのお膝に小さい方。
椅子の背もたれの上に大きい方が乗ったの。

ボクには、コワニの応援もあるの。

「何をだ?」
イリダ殿は、つまらなそう。
本当に興味がないか、どうでもいいことだと切り捨てているか。

「イリダ殿。キミ、調べ物をするときに使ったある組織についての情報は、どういう方法で調べたのかしら?」

「最初から、知っていた。」
イリダ殿は素っ気ない。

「最初から?というのは、いつからかしら?」

イリダ殿は、ボクに返事をしない。

ボクは、考える。

イリダ殿のダンスは、ある時代に主流だったものは、完成度が高かった。

ビーイット公爵家の当主の護衛は、イリダ殿をなんと表現していたかしら?

周りに影響されることなく、小さいうちから、下々に迎合しなかった。
彼我の違いを認識して、階級を理解していた、最初から。

ボクが、イリダ殿の言動を間近で見聞きしたときに、感じたこと。

ウィルソンや、レオナルドのような公爵家の嫡男というより、第4王子のフィリップ殿下が、下々に相対するときのパターンに近い。

ボクは、1つの可能性に思い至る。

「イリダ殿、イリダ殿は、過去の記憶を持つ転生者かしら。前世の記憶で知っていたのかしら?歴代のコーハ王国の国王、王子、王女のどれかかしら?」
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