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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

954.デヒルお兄様に、コワニを紹介して、キューブ傭兵団とキューブ傭兵団の本拠地で、コワニを放し飼いにすることをお願いしなくちゃ。

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ボクは、キューブ傭兵団の本拠地を後にして、ビーイット公爵家の王都邸に戻ったの。

ツーニールとオブライエンも一緒。

メルヘンチック・ハードボイルド隊と応援団員のガラン軍は、キューブ傭兵団の本拠地に残っているの。

デヒルお兄様が、ビーイット公爵家で、イリダ殿とお話している間に、キューブ傭兵団の手入れをする予定だったの、ボク。

使用人として潜り込んでいたキューブ傭兵団の団員の身柄を確保して、自白をとり。
あわせて、今回のビーイット公爵家を貶める目的を持った貴族の資料を集めたかったの。

暗殺者をやっつけたり、使用人を捕まえたり、と活躍していたら、ボクが想定していた以上の成果が出たの。

熊男は、成果ではなく、惨劇だと、ぼやいていたけれど、成果なの。

ボクが、使用人を事情聴取するよりも、早めに、デヒルお兄様に、報告が必要ということで、コワニ2匹を連れて移動したの。

「デヒルお兄様。コワニなの。2匹ともコワニなの。」
ボクは、体の前後にくっついているコワニをデヒルお兄様に見ていただく。
ゆっくり、右回り。

「コワニか。どこから?」
とデヒルお兄様。

「神獣ワニの歯にボクの神気を注いだら、コワニになったの。コワニが、首を切り落とされて、2つになって、2匹に増えたの。」

デヒルお兄様の耳に巻き付きながら、デヒルお兄様の相棒、タツノオトシゴのタノンが顔をのぞかせる。
「コワニは、フィリスの眷属みたいなもんだから、フィリスを守る。」
とタノン。

「眷属か。」
とデヒルお兄様。

「コワニは、目からビームで、飛んでくる武器を弾き飛ばすの。
口をぱかーんと開けると、熱風を出して、壁を溶かすの。
コワニの首を切り落とした男の首は、コワニが噛み切って落としたの。
移動するときは、勢いをつけて、ボクと一緒に、ぐるぐる回転するの。
移動途中の障害物は、ぶつかって、吹っ飛ばすの。」

ボクの説明を聞いて、タツノオトシゴのタノンは、コワニに太鼓判を押したの。
「暴れん坊な眷属でも、眷属はフィリスを守る。眷属は、フィリスの意思を大事にするもん。フィリスは、コワニが生まれたとき、何を願ったん?」

「ボク、神気を人の魔法に変えて、攻撃できるようになりたいと思って、ワニの歯にボクの神気を注いだの。」

「攻撃に特化しているのは、フィリスの攻撃したいという強い思いを具現化したからや。」
とタノン。

「デヒルお兄様。ボク、キューブ傭兵団をボクのものにして、キューブ傭兵団の本拠地で、コワニを放し飼いにするの。
キューブ傭兵団は、ボクが戦い方を覚えるための練習相手にするの。
よろしくお願いします。」

ボクがデヒルお兄様に頭を下げて、お願いすると、2匹のコワニも、頭を上下させているの。

「コワニ。ボクがお兄様にお願いしているから、一緒にお願いしているのかしら。なんて可愛いの。」
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