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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

943.キューブ傭兵団。傭兵団とは、世を忍ぶ仮の姿。しかして、その実態は?

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オブライエンが、熊男に確認している。
「主流は、そっちか?」

「ああ。貴族様は、知らなかったか?知らずに来たのか?」
と熊男。

「坊っちゃんに、そっちはいりません。」
とツーニール。

「求めてないやつには、しねえよ。」
と熊男。

「うちは、貴族の金でやっている団体だ。貴族の血を引いていることが、うちの入団条件。」
熊男が、オブライエンに話し始めたの。

「元々、荒事はしてねえ。キューブ傭兵団と名乗るのは、人よけの意味合いが強い。」
と熊男。

「実力で傭兵としてやっていけるやつは、うちには入らねえよ。
うちは、貴族相手に、後腐れなく遊べる安全なお相手を斡旋してきた。
傭兵を名乗って雇用され、傭兵として、貴族のお側に控えるわけだ。
控えている間、くんずほぐれつするのが仕事だ。」
熊男が、分かりやすく説明してくれたの。

「だが。キューブ傭兵団に、傭兵団らしいことをさせたいという貴族様が増えてな。」
と熊男。

「戦闘力のある団員は、いない、という話をしてからしばらくして。戦える団員が増え始めた。全体の2割ほどだがな。」
と熊男。

「壁沿いの部屋は、寝室か?」
とオブライエン。

「寝室以外もある。隠す気がなければ、キューブ傭兵団の本拠地に来る方が、選択肢も多い。」
と熊男。

「戦闘力が、からっきし、ではないだろう。」
とオブライエン。

「傭兵団を対外的に名乗っているからには、弱くても戦えんとな。」
と熊男。

「こいつらは、戦闘力じゃない方だな?」
オブライエンは、ボク達の足元に転がっているビーイット公爵家の使用人を足先で指す。

「よくもまあ、こんだけ、ボロボロにしてくれて。」
と熊男。

ボクは、ツーニールの袖を引っ張る。

「予想外なの。ハードボイルド、出来ないの。」

キューブ傭兵団の傭兵稼業が、世を忍ぶ仮の姿だったなんて。

「貴族様。ハードボイルド、が、何だって?」
と熊男。

「ボクのカッコいい、鹿撃ち帽に、サングラスに、マントを見たら、一目瞭然。ハードボイルド仕様なの。」

「貴族様は、キューブ傭兵団だと聞いて、うちに乗り込んできたんだな?」
と熊男。

「勿論なの。」

「傭兵団員と、戦ごっこがしたいなら、付き合えんこともないが、どうするよ?」
熊男が、オブライエンに聞いているの。

「危ないのは、なしです。」
とツーニール。

「執事。危ないのは、なしと言うなら、傭兵団に襲撃する前に止めろ。」
熊男が、ツーニールに苦言を呈しているの。

「坊っちゃんの夢を叶えない執事が、世の中にいますか?」
とツーニール。

「世の中を教えてやれよ。」
と熊男。

「坊っちゃんの夢を叶えていれば、世界が、坊っちゃんに追いつきます。」
とツーニール。

「執事が、振り切れすぎじゃねえか。護衛が、良心を担当しているんだな。」
と熊男。

「熊男は、世の中に詳しいのかしら?」

「まあ、いい年した、大人だからな。キューブ傭兵団も長いぞ。」
と熊男。

「熊男。ボクは、熊男のお話を聞く前に、することがあるの。ボク達の足元に転がっている人間が息の根を止められる前に、話をさせるの。」
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