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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
904.可愛くて、賢いボクが、強気で、分からせにいくの。
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ボクが、最初に声をあげる。
「ハーマルお兄様。お待たせしましたの。ボクとデヒルお兄様が、今から部屋に入ります。」
ボクは、返事を待たずに、扉を開けて、部屋の中へ。
まずは、ボクだけが部屋の中に入る。
扉は開けたまま。
デヒルお兄様と側近と護衛は、ボクの後ろ。
まだ廊下に立っているの。
お客様から注目の的なの、ボク。
とくと見なさい。
堂々と立つボクは、勇ましいの。
キミ達を分からせるのは、このボク、フィリス・ガランなの。
ボクは、目だけで、部屋の中にお客様が勢揃いしているのを確認しちゃうの。
ふふん、挨拶なんて、ボクからはしてやらないの。
そっちからしてきなさい。
「ハーマルお兄様。まだお約束の時間より早いのにお客様がいるなんて。」
ボクは、顔も体も、ハーマルお兄様に向ける。
「ボク、驚きました。お客様は、ボク達を待つことで、ボク達に従属する意思表示をしましたの?」
口を挟もうとしているお客様よりも早く、続きを話すの。
「ボクも是非、この目で確認しとうございます。お客様は、跪きましたの?それとも、ぬかづきましたの?ボクは、高みから見下ろしとうございます。」
ボクは、ハーマルお兄様ににこにこと笑いかける。
ハーマルお兄様は、残念そうに教えてくださった。
「可愛いフィリス。お客様は、フィリスのように可愛くなければ、賢くもなかった。とても残念だよ。」
「ボクが可愛いのは、愛の力の為せる技ですもの。可愛くないなんて、お客様は愛され足りないのでしょうか。生きていくのが、さぞ辛いことでしょう。」
ボクは、目を伏せて、哀悼の意を表す仕草をする。
「可愛くないお客様に同情するなんて、可愛いフィリスは優しいね。」
とハーマルお兄様。
ハーマルお兄様が、ボクを褒めてくださっているの。
嬉しいの、ボク。
張り切っちゃうの。
「お客様は、愛され足りない上に、頭も足りなくていらっしゃる。」
怒鳴ろうとしているお客様に隙は与えないの、ボク。
「この先の明るい未来など、どこにも、誰にも、お客様には約束されていませんの。」
ボクは、話しながら、お客様1人1人と目を合わせていったの。
「誠に、お気の毒でいらっしゃること。」
最後に憂いを含ませる。
ふふん、カッコよく決まったの、ボク。
初手は、ボクの勝利なの。
「ハーマルお兄様。お待たせしましたの。ボクとデヒルお兄様が、今から部屋に入ります。」
ボクは、返事を待たずに、扉を開けて、部屋の中へ。
まずは、ボクだけが部屋の中に入る。
扉は開けたまま。
デヒルお兄様と側近と護衛は、ボクの後ろ。
まだ廊下に立っているの。
お客様から注目の的なの、ボク。
とくと見なさい。
堂々と立つボクは、勇ましいの。
キミ達を分からせるのは、このボク、フィリス・ガランなの。
ボクは、目だけで、部屋の中にお客様が勢揃いしているのを確認しちゃうの。
ふふん、挨拶なんて、ボクからはしてやらないの。
そっちからしてきなさい。
「ハーマルお兄様。まだお約束の時間より早いのにお客様がいるなんて。」
ボクは、顔も体も、ハーマルお兄様に向ける。
「ボク、驚きました。お客様は、ボク達を待つことで、ボク達に従属する意思表示をしましたの?」
口を挟もうとしているお客様よりも早く、続きを話すの。
「ボクも是非、この目で確認しとうございます。お客様は、跪きましたの?それとも、ぬかづきましたの?ボクは、高みから見下ろしとうございます。」
ボクは、ハーマルお兄様ににこにこと笑いかける。
ハーマルお兄様は、残念そうに教えてくださった。
「可愛いフィリス。お客様は、フィリスのように可愛くなければ、賢くもなかった。とても残念だよ。」
「ボクが可愛いのは、愛の力の為せる技ですもの。可愛くないなんて、お客様は愛され足りないのでしょうか。生きていくのが、さぞ辛いことでしょう。」
ボクは、目を伏せて、哀悼の意を表す仕草をする。
「可愛くないお客様に同情するなんて、可愛いフィリスは優しいね。」
とハーマルお兄様。
ハーマルお兄様が、ボクを褒めてくださっているの。
嬉しいの、ボク。
張り切っちゃうの。
「お客様は、愛され足りない上に、頭も足りなくていらっしゃる。」
怒鳴ろうとしているお客様に隙は与えないの、ボク。
「この先の明るい未来など、どこにも、誰にも、お客様には約束されていませんの。」
ボクは、話しながら、お客様1人1人と目を合わせていったの。
「誠に、お気の毒でいらっしゃること。」
最後に憂いを含ませる。
ふふん、カッコよく決まったの、ボク。
初手は、ボクの勝利なの。
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