上 下
900 / 1,415
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

901.事件を迷宮入りなんて、させないの。確保した証人は、ガチガチに保護するの。階級社会だもの。証人の口封じ対策は万全に。

しおりを挟む
ビーイット公爵家の当主の護衛シーリ・ポートとの話は終了。

デヒルお兄様の隣に控えていた側近が、書面での誓約を完了させた。

ボクは、サブリーとユージュアルを呼ぶ。

サブリーとユージュアルが到着したら、デヒルお兄様と側近と護衛2人とボクの全員が、シーリ・ポートの滞在している部屋へ、シーリ・ポートを送り届ける。

シーリ・ポートの部屋は、サブリーとユージュアルが見張りに立ってくれるの。

部屋の中は、シーリ・ポートが部屋に入る前に、サブリーとユージュアルの手が加えられている。
今日、シーリ・ポートの不在中に更に手を加えてあるの。
シーリ・ポートの部屋は、ボクが王城からボクの名義で借りている。
ボクの拉致の件の犯人の身内として。
事件の証人扱い。
犯人から喋らないようにと証人が脅迫されたりしないよう、証人の安全を確保して、証言を得るため。

逆もまた然り。
犯人に、証人が捜査陣に確保されたと忠告したり、捜査情報を犯人に漏洩することが出来ない造りにしてある。

シーリ・ポートの王城への滞在は公表しない。
問い合わせには、誰に対しても答えない。
犯人が、ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿なので、権力と権威があるから、犯人の関係者が、無限に広がりかねない。
そういう事情があるため、情報は一切出さないと通達している。

ボクは、警察権を使って、証人を匿っている状態なの。

証人が証言を取りやめたり、暗殺されたりしないように、証人の安全確保も、捜査陣の仕事。
階級社会では、特に重要。
証人が、使用人の場合も少なくない。
身分差があるから、口をつぐませることも、容易い。
証人として名乗り出た使用人の暗殺事件なんて、闇から闇へ葬られる。
主人に対する裏切り行為には違いないもの。

事件の解明と、犯人逮捕のために、捜査官のボクは、手を尽くしているの。

ボクは、事件を迷宮入りなんてさせないの。

シーリ・ポートの部屋には、シーリ・ポートが勝手に外部へ連絡を取ろうとしても出来ないの。
自殺を試みようとしても、出来ないの。

そういう風に仕込んであるの。

ボクの相棒の布妖怪オリベ。
朝は、王城で姿を見たけれど、今は、もういない。

ビーイット公爵家の様子でも見に行ったかしら。

愁嘆場を見るベストポジションを探すために。

オリベが活き活きと妖怪の本分を全うしているなら、ボクは嬉しい。

ボクといて、我慢ばかり、なんて暮らしをオリベにさせたくないもの。

相棒に我慢ばかりさせていると知った日には、己の不甲斐なさに立ち直れなくなるの。

ボク達と相棒は、お互い、好きで、寄り添っているんだもの。

大切なの。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

英雄様の取説は御抱えモブが一番理解していない

薗 蜩
BL
テオドア・オールデンはA級センチネルとして日々怪獣体と戦っていた。 彼を癒せるのは唯一のバティであるA級ガイドの五十嵐勇太だけだった。 しかし五十嵐はテオドアが苦手。 黙って立っていれば滅茶苦茶イケメンなセンチネルのテオドアと黒目黒髪純日本人の五十嵐君の、のんびりセンチネルなバースのお話です。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕

hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。 それは容姿にも性格にも表れていた。 なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。 一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。 僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか? ★BL&R18です。

地味顔陰キャな俺。異世界で公爵サマに拾われ、でろでろに甘やかされる

冷凍湖
BL
人生だめだめな陰キャくんがありがちな展開で異世界にトリップしてしまい、公爵サマに拾われてめちゃくちゃ甘やかされるウルトラハッピーエンド アルファポリスさんに登録させてもらって、異世界がめっちゃ流行ってることを知り、びっくりしつつも書きたくなったので、勢いのまま書いてみることにしました。 他の話と違って書き溜めてないので更新頻度が自分でも読めませんが、とにかくハッピーエンドになります。します! 6/3 ふわっふわな話の流れしか考えずに書き始めたので、サイレント修正する場合があります。 公爵サマ要素全然出てこなくて自分でも、んん?って感じです(笑)。でもちゃんと公爵ですので、公爵っぽさが出てくるまでは、「あー、公爵なんだなあー」と広い心で見ていただけると嬉しいです、すみません……!

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)

黒崎由希
BL
   目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。  しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ? ✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻  …ええっと…  もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m .

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

処理中です...