894 / 1,439
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
895.主君に忠誠を捧げるキミに問おう。主君のために一番よい結果を用意するために、キミがどうすれば良いか、分かるよね?
しおりを挟む
デヒルお兄様とビーイット公爵家の当主の護衛は机を挟んで対面に座る。
ボクは、デヒルお兄様とビーイット公爵家の当主の護衛との真ん中あたりの机の横に立つ。
デヒルお兄様が本日お連れの側近は3人。
1人は、お兄様の横に座る。
1人は、扉の近くで立った。
もう1人は、扉とお兄様の背中の真ん中あたりの距離に立った。
本当の側近は1人で、立っている2人は護衛なの。
物々しくなるから、側近という名目で連れてきたの。
ビーイット公爵家の当主の護衛も、立ち位置と立ち方で、本職かどうか分かった様子。
「聞きしに勝る。」
とリラックスして、笑っている。
「デヒルお兄様。お父様がボクを迎えに来てくださったときに、ボクが連れ帰ってきたの。ビーイット公爵家のイリダ殿がビーイット公爵領に送り込んだ中の1人。ビーイット公爵家の当主の護衛。名前は、シーリ・ポート。」
ボクがデヒルお兄様に説明する。
ビーイット公爵家の当主の護衛シーリ・ポートは、ぺこりと前傾し、元に戻った。
「デヒル・ガラン。そこにいるフィリスの兄。ガランの後継だ。」
とデヒルお兄様。
「前置きは不要。本題から入る。嘘偽りは最初から省いておけ。手間を掛けさせられることは好まない。」
デヒルお兄様は、いつでもカッコいいの。
ボク、デヒルお兄様の弟に生まれて幸せ。
「ビーイット公爵家の当主の護衛として、ビーイット公爵家に戻るか?それとも、宗旨替えをするか?」
とデヒルお兄様。
「宗旨替えとは、穏やかではない。」
とシーリ・ポート。
「ビーイット公爵の護衛は今後の展開も予測可能だろう。話してみろ。」
とデヒルお兄様。
「イリダ様は廃嫡でしょう。」
シーリ・ポートは慎重に話し始める。
シーリ・ポートは、正しく理解している。
ガランの後継だと目の前でわざわざ名乗ったデヒルお兄様のご機嫌を損なうことが、どういう結果になるか、を。
当主の護衛が知っているということは、当主も知っている可能性が高い。
当主の掌で転がされていたイリダ殿は、知らなかったのかしら?
それとも、知っていて、敢えてボクを拉致したのかしら?
もしくは、拉致後、当主から知らされたから、雲隠れしているのかしら?
イリダ殿の今後は、さておいて。
シーリ・ポートの働きが、シーリ・ポートの主君の今後に直結するの。
デヒルお兄様は、シーリ・ポートに、悟らせた。
シーリ・ポートが、自ら動くように仕向けた。
ガランとは何かを知っている程、主君のためにも、シーリ・ポートは、デヒルお兄様のご意向に背けない。
ビーイット公爵家の血筋を一滴でも残すか、否か。
イリダ殿の処遇は、当座は廃嫡で済ませても、最終的には、廃嫡だけでは済まない。
ボクの拉致の件での手仕舞いは、廃嫡では足りない。
近衛の不祥事の遠因となったアンタッチャブルな組織を利用した際のイリダ殿の不手際による事件を解明する必要がある。
国としては、近衛の不祥事の事件解明と再発防止のために。
ガランとしても。
ガランは、間接的にアンタッチャブルな組織にかんでいる。
ガラン家当主の4男のボクが捜査側にいたから、今回の近衛の不祥事の裏に、アンタッチャブルな組織の関与があったと気づくことができた。
しかしながら。
アンタッチャブルな組織は、正しく利用する限り、トラブルは起きないとボクは知っている。
国としては、利用者であるビーイット公爵家の嫡子イリダ殿に責任をとらせて終わる話だけど、ガランは違う。
イリダ殿の不手際を調べて、コーハ王国の王侯貴族が同じ轍を踏むことがないように、ガランは、コーハ王国の王侯貴族を教育することにした。
中途半端な知識は危険だと、今回、証明されたから。
諸々の取り調べの都合もあり、イリダ殿は、頭も体も元気な状態で確保したいの、ボク。
だから。
ビーイット公爵家の当主には、誠心誠意、協力してほしいと考えているの。
ボクも、デヒルお兄様も。
ビーイット公爵家には、自発的に、イリダ殿の身柄を安全に、ガランへ寄越してもらいたい。
ビーイット公爵家の当主の護衛シーリ・ポートには、良い働きを期待したいの。
ボクは、デヒルお兄様とビーイット公爵家の当主の護衛との真ん中あたりの机の横に立つ。
デヒルお兄様が本日お連れの側近は3人。
1人は、お兄様の横に座る。
1人は、扉の近くで立った。
もう1人は、扉とお兄様の背中の真ん中あたりの距離に立った。
本当の側近は1人で、立っている2人は護衛なの。
物々しくなるから、側近という名目で連れてきたの。
ビーイット公爵家の当主の護衛も、立ち位置と立ち方で、本職かどうか分かった様子。
「聞きしに勝る。」
とリラックスして、笑っている。
「デヒルお兄様。お父様がボクを迎えに来てくださったときに、ボクが連れ帰ってきたの。ビーイット公爵家のイリダ殿がビーイット公爵領に送り込んだ中の1人。ビーイット公爵家の当主の護衛。名前は、シーリ・ポート。」
ボクがデヒルお兄様に説明する。
ビーイット公爵家の当主の護衛シーリ・ポートは、ぺこりと前傾し、元に戻った。
「デヒル・ガラン。そこにいるフィリスの兄。ガランの後継だ。」
とデヒルお兄様。
「前置きは不要。本題から入る。嘘偽りは最初から省いておけ。手間を掛けさせられることは好まない。」
デヒルお兄様は、いつでもカッコいいの。
ボク、デヒルお兄様の弟に生まれて幸せ。
「ビーイット公爵家の当主の護衛として、ビーイット公爵家に戻るか?それとも、宗旨替えをするか?」
とデヒルお兄様。
「宗旨替えとは、穏やかではない。」
とシーリ・ポート。
「ビーイット公爵の護衛は今後の展開も予測可能だろう。話してみろ。」
とデヒルお兄様。
「イリダ様は廃嫡でしょう。」
シーリ・ポートは慎重に話し始める。
シーリ・ポートは、正しく理解している。
ガランの後継だと目の前でわざわざ名乗ったデヒルお兄様のご機嫌を損なうことが、どういう結果になるか、を。
当主の護衛が知っているということは、当主も知っている可能性が高い。
当主の掌で転がされていたイリダ殿は、知らなかったのかしら?
それとも、知っていて、敢えてボクを拉致したのかしら?
もしくは、拉致後、当主から知らされたから、雲隠れしているのかしら?
イリダ殿の今後は、さておいて。
シーリ・ポートの働きが、シーリ・ポートの主君の今後に直結するの。
デヒルお兄様は、シーリ・ポートに、悟らせた。
シーリ・ポートが、自ら動くように仕向けた。
ガランとは何かを知っている程、主君のためにも、シーリ・ポートは、デヒルお兄様のご意向に背けない。
ビーイット公爵家の血筋を一滴でも残すか、否か。
イリダ殿の処遇は、当座は廃嫡で済ませても、最終的には、廃嫡だけでは済まない。
ボクの拉致の件での手仕舞いは、廃嫡では足りない。
近衛の不祥事の遠因となったアンタッチャブルな組織を利用した際のイリダ殿の不手際による事件を解明する必要がある。
国としては、近衛の不祥事の事件解明と再発防止のために。
ガランとしても。
ガランは、間接的にアンタッチャブルな組織にかんでいる。
ガラン家当主の4男のボクが捜査側にいたから、今回の近衛の不祥事の裏に、アンタッチャブルな組織の関与があったと気づくことができた。
しかしながら。
アンタッチャブルな組織は、正しく利用する限り、トラブルは起きないとボクは知っている。
国としては、利用者であるビーイット公爵家の嫡子イリダ殿に責任をとらせて終わる話だけど、ガランは違う。
イリダ殿の不手際を調べて、コーハ王国の王侯貴族が同じ轍を踏むことがないように、ガランは、コーハ王国の王侯貴族を教育することにした。
中途半端な知識は危険だと、今回、証明されたから。
諸々の取り調べの都合もあり、イリダ殿は、頭も体も元気な状態で確保したいの、ボク。
だから。
ビーイット公爵家の当主には、誠心誠意、協力してほしいと考えているの。
ボクも、デヒルお兄様も。
ビーイット公爵家には、自発的に、イリダ殿の身柄を安全に、ガランへ寄越してもらいたい。
ビーイット公爵家の当主の護衛シーリ・ポートには、良い働きを期待したいの。
1
お気に入りに追加
349
あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる