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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

872.一緒にいるとき、常に一歩下がっていることが常だから、一方が優位に立っているのか、と思いきや。

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ボク、現状を分かりやすく説明したと思うの。
イリダ殿に命令された仕事の完遂率はゼロ。
最終確認はしておくの。
「キミは、この土地で、仕事を続けたいのかしら?」

「勿論です。私は、忸怩たる思いで。」
と8番手。

「分かったの。キミは置いていくの。心ゆくまで仕事に邁進して、人知れず死んでいくといいの。」

「はあ?置いていく?」
と8番手が騒ぐ。

「9番手は、どうするのかしら?」

「連れ帰ってください。お願いします。」
と9番手は、ボクに頭を下げた。

「何なんだよ?私の護衛だろ?」
と8番手。

「私の護衛対象は、もういません。」
と9番手。
「護衛対象者が、イリダ様のご命令から逸脱した場合、護衛任務の中止、帰還するよう、イリダ様より命じられています。」

「はあ?」
8番手は、9番手の説明に口をぽかんと開けた。
8番手は、理解するのに時間がかかるタイプなの。

「護衛対象者が、イリダ様のご命令を遂行することなく、帰還する選択をしたため、私の護衛任務は終了しました。」
9番手は、淡々と説明しているの。

8番手は、護衛が護衛でなくなったために、絶対的な味方を失ったと悟り、顔色を失っている。

8番手は、9番手に必死に話しかけるけれど、9番手は見向きもしない。

「9番手は、8番手がこの土地に来るにあたり、イリダ殿が、手配したのかしら?」

「はい。」
と9番手。

「現在の9番手の所属と階級は?」

「ビーイット公爵家の主人の護衛です。」

「主人とはどなた?」

「ご当主です。」
公爵家の当主の護衛なら、貴族子弟であることを8番手の手前、伏せていたのかしら。

9番手が貴族子弟なら、主家の命令に従わない平民の8番手の相手をしないのも頷けるの。

「帰る前に、亡くなった3人の身元が分かるものを回収しておくの。9番手、キミ、3人の身元を示す物を持っているかしら?持っていないなら、墓を掘り起こして発掘するけれども。」

「不要です。確保してあります。」
と9番手。

「ビーイット公爵家に帰る前に、ボクも遺品を確認する。」

「かしこまりました。」
と9番手。

「キミを連れ帰る条件は、ボクの聞くこと全てに、キミ自身の答えを返すこと。」
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