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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
860.弱者救済をうたうと、弱者が迷子になる。
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「3割の理由は、何かしらあるんだろうけど。」
最初に、この土地に住むことを許可した公爵家当主との誓約が関係しているんじゃないかしら。
国の軍隊で制圧出来る範囲で繁栄するとか。
ボクには、確認しようがないけれど。
ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿は、調べていると思うの。
「キミ達の団体は、人口構成が、完全に入れ替わって、7割の多数派がフェンリルの力を宿す子どもになった。3割のキミ達には役割があるのかしら?」
「私達は、外との橋渡し役だ。」
外に出すのは、人の身のままの人間。
自分達の異質さに気づいているのかしら?
「外から来たのは、お前が初めてではない。」
ボクが思いを馳せているとパパと呼ばれた男性が、話を切り出してきたの。
「ボク以外にも誰かが来たということかしら?」
「何人も来た。私達は、外と繋がり、外の情報を知っているから、分かる。お前もそうだろう。」
ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿が命令して、次男マルビル殿が起動した転移陣で送り込まれてきた人間が何人もいた、ということかしら。
「ボクより前に来た方々と、ボクの来た理由は同じなのかしら?」
断定するには、情報が足りないの。
「お前は、エージェントなのだろう?」
とパパと呼ばれた男性。
「エージェント?何をする人なのかしら?」
エージェントと呼ばれたのは初めてなの、ボク。
「お前は、ある人の命令で、この土地に来たんだろう?私達に会うために。」
と1番若い男性。
イリダ殿は、勝手に命令してきたけれど、そのことかしら。
ボクは、イリダ殿に命令されて従うようなお仕事はしていないの。
「ボクの仕事を知っているのかしら?」
確認してみたの。
「やっぱりエージェントだ。」
と1番若い男性。
やっぱり、の判断ポイントが分からないの、ボク。
「ボクより前に来た方々はどうなったのかしら?」
外から送り込まれた人間は1人も見かけないの。
「フェンリル様とフェンリル様のお力を宿す子どもが、見逃すわけがない。来たエージェントは全員、最底辺になっている。」
捕まった、ということかしら。
今は、見えないところで、働かされていると?
「ボクより前に来た方々は、何をしに来たのかしら。最底辺になった理由は何かしら?」
「私達と交流したり、反乱の企てをしたり、人によっては、トラブルを解決したりした。」
とパパと呼ばれた男性。
「最底辺になったのは、フェンリル様に受け入れられなかったからだ。」
と1番若い男性。
「受け入れられないとは、どういうことが起きるのかしら?」
「受け入れられない場合、フェンリル様に無視される。最底辺は、隔離されている。今、どんな様子かは知らない。」
と2番目に若い男性。
「どんな様子か分からないなら、エージェントかどうかも分からないんじゃないかしら?」
「私達が先にエージェントを見つけたから、先に話をした。」
と2番目に若い男性。
「どんな話を?」
「外は、フェンリル様のお力を宿す子どもが1人もいないんだ。私達が多数派になれる。」
と1番若い男性。
切り崩し工作なの。
「どこの誰が送ってきたエージェントか知っているのかしら?」
「彼らの主は、この土地をずっと昔に拓いた。主にとって、住民の苦しむ姿は本意ではない。私達の苦しみに答えをくれた。」
と1番若い男性。
「私達は、箱庭で窮屈な思いをしているが、箱庭を出ていけば、大手を振って歩けると知ったんだ。」
と2番目に若い男性。
「この場所を出て、どこへ?」
受け入れ先なんて、見当がつかないの、ボク。
「世界は広い、私達は、どこにでも行ける。」
と2番目に若い男性。
受け入れ先は決まっていないということなの。
希望を持たせて、夢を見させて、内部分裂を狙ったのかしら。
「どうやって、箱庭を出るのかしら?」
「エージェントだ。」
と1番若い男性。
「エージェント?」
「エージェントが連れ出してくれる。」
と1番若い男性は断言する。
そんな他力本願では、箱庭を出れたとしても、生きていけるのかしら。
「そう。」
「フェンリル様の子種を独り占めしたのが、エージェントなら、私達は、この箱庭から出されるチャンスが到来したと分かった。」
と2番目に若い男性。
「さあ、連れて行け。」
と1番若い男性。
他力本願どころじゃなくて、他人におんぶに抱っこの寄生精神の塊だったの。
外部から来たエージェントが助けてくれると頼りにしているのに、いなくなったエージェントがどうなったか気にもしない。
可哀想な自分達は、利益を一方的に享受する。
自分では何もしない。
誰かのためにも何もしない。
弱者救済を歪めるのは、弱者という立場を活かして、救済してくれる相手を支配しようとする考え方のせいなの。
可哀想だから、助けられて当然、自分達を助けないのは不当だと主張して、可哀想じゃなくなる程の待遇向上を要求してくる。
救済してくれる相手と同等の待遇を要求してくるの。
弱者という切り札を切れなくなるから、弱者から脱却しようとはしない。
待遇に見合う働きをしないのを咎めると、弱者に要求するなんて、と騒いで、救済者に危害を加えにくる。
ガランでは、この手の主張をする領民は、味をしめて増える前に抹殺するから、いないけれど。
他所の国を足元から揺るがすために、弱者商売の工作員を送り込んでくる国もある。
送り込む国にとっては、主張だけで働かない国民の面倒を見なくて済み、相手の国の足元を危うくすることができるから、成功すると投入する工作員をどんどん増やしていく。
弱者救済をうたうと、本物の弱者に届かないと聞いたことがあるの、ボク。
今、原因となる実例を見ているの。
外に出したらダメなの。
カビが生えている食べ物を保管庫で見つけたら、他にカビたものがないか調べ、カビたものはまとめて即処分が鉄則。
エージェントと呼ばれている送り込まれた方々は、生きているかしら?
捜索しなくちゃ。
最初に、この土地に住むことを許可した公爵家当主との誓約が関係しているんじゃないかしら。
国の軍隊で制圧出来る範囲で繁栄するとか。
ボクには、確認しようがないけれど。
ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿は、調べていると思うの。
「キミ達の団体は、人口構成が、完全に入れ替わって、7割の多数派がフェンリルの力を宿す子どもになった。3割のキミ達には役割があるのかしら?」
「私達は、外との橋渡し役だ。」
外に出すのは、人の身のままの人間。
自分達の異質さに気づいているのかしら?
「外から来たのは、お前が初めてではない。」
ボクが思いを馳せているとパパと呼ばれた男性が、話を切り出してきたの。
「ボク以外にも誰かが来たということかしら?」
「何人も来た。私達は、外と繋がり、外の情報を知っているから、分かる。お前もそうだろう。」
ビーイット公爵家の嫡子イリダ殿が命令して、次男マルビル殿が起動した転移陣で送り込まれてきた人間が何人もいた、ということかしら。
「ボクより前に来た方々と、ボクの来た理由は同じなのかしら?」
断定するには、情報が足りないの。
「お前は、エージェントなのだろう?」
とパパと呼ばれた男性。
「エージェント?何をする人なのかしら?」
エージェントと呼ばれたのは初めてなの、ボク。
「お前は、ある人の命令で、この土地に来たんだろう?私達に会うために。」
と1番若い男性。
イリダ殿は、勝手に命令してきたけれど、そのことかしら。
ボクは、イリダ殿に命令されて従うようなお仕事はしていないの。
「ボクの仕事を知っているのかしら?」
確認してみたの。
「やっぱりエージェントだ。」
と1番若い男性。
やっぱり、の判断ポイントが分からないの、ボク。
「ボクより前に来た方々はどうなったのかしら?」
外から送り込まれた人間は1人も見かけないの。
「フェンリル様とフェンリル様のお力を宿す子どもが、見逃すわけがない。来たエージェントは全員、最底辺になっている。」
捕まった、ということかしら。
今は、見えないところで、働かされていると?
「ボクより前に来た方々は、何をしに来たのかしら。最底辺になった理由は何かしら?」
「私達と交流したり、反乱の企てをしたり、人によっては、トラブルを解決したりした。」
とパパと呼ばれた男性。
「最底辺になったのは、フェンリル様に受け入れられなかったからだ。」
と1番若い男性。
「受け入れられないとは、どういうことが起きるのかしら?」
「受け入れられない場合、フェンリル様に無視される。最底辺は、隔離されている。今、どんな様子かは知らない。」
と2番目に若い男性。
「どんな様子か分からないなら、エージェントかどうかも分からないんじゃないかしら?」
「私達が先にエージェントを見つけたから、先に話をした。」
と2番目に若い男性。
「どんな話を?」
「外は、フェンリル様のお力を宿す子どもが1人もいないんだ。私達が多数派になれる。」
と1番若い男性。
切り崩し工作なの。
「どこの誰が送ってきたエージェントか知っているのかしら?」
「彼らの主は、この土地をずっと昔に拓いた。主にとって、住民の苦しむ姿は本意ではない。私達の苦しみに答えをくれた。」
と1番若い男性。
「私達は、箱庭で窮屈な思いをしているが、箱庭を出ていけば、大手を振って歩けると知ったんだ。」
と2番目に若い男性。
「この場所を出て、どこへ?」
受け入れ先なんて、見当がつかないの、ボク。
「世界は広い、私達は、どこにでも行ける。」
と2番目に若い男性。
受け入れ先は決まっていないということなの。
希望を持たせて、夢を見させて、内部分裂を狙ったのかしら。
「どうやって、箱庭を出るのかしら?」
「エージェントだ。」
と1番若い男性。
「エージェント?」
「エージェントが連れ出してくれる。」
と1番若い男性は断言する。
そんな他力本願では、箱庭を出れたとしても、生きていけるのかしら。
「そう。」
「フェンリル様の子種を独り占めしたのが、エージェントなら、私達は、この箱庭から出されるチャンスが到来したと分かった。」
と2番目に若い男性。
「さあ、連れて行け。」
と1番若い男性。
他力本願どころじゃなくて、他人におんぶに抱っこの寄生精神の塊だったの。
外部から来たエージェントが助けてくれると頼りにしているのに、いなくなったエージェントがどうなったか気にもしない。
可哀想な自分達は、利益を一方的に享受する。
自分では何もしない。
誰かのためにも何もしない。
弱者救済を歪めるのは、弱者という立場を活かして、救済してくれる相手を支配しようとする考え方のせいなの。
可哀想だから、助けられて当然、自分達を助けないのは不当だと主張して、可哀想じゃなくなる程の待遇向上を要求してくる。
救済してくれる相手と同等の待遇を要求してくるの。
弱者という切り札を切れなくなるから、弱者から脱却しようとはしない。
待遇に見合う働きをしないのを咎めると、弱者に要求するなんて、と騒いで、救済者に危害を加えにくる。
ガランでは、この手の主張をする領民は、味をしめて増える前に抹殺するから、いないけれど。
他所の国を足元から揺るがすために、弱者商売の工作員を送り込んでくる国もある。
送り込む国にとっては、主張だけで働かない国民の面倒を見なくて済み、相手の国の足元を危うくすることができるから、成功すると投入する工作員をどんどん増やしていく。
弱者救済をうたうと、本物の弱者に届かないと聞いたことがあるの、ボク。
今、原因となる実例を見ているの。
外に出したらダメなの。
カビが生えている食べ物を保管庫で見つけたら、他にカビたものがないか調べ、カビたものはまとめて即処分が鉄則。
エージェントと呼ばれている送り込まれた方々は、生きているかしら?
捜索しなくちゃ。
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