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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

811.ターゲット、ロックオン。

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夜会の会場の扉が開いた。

「ビーイット公爵家イリダ様。ビーイット公爵家マルビル様。」

本日の夜会の主役のお出ましなの。

イリダ・ビーイットが、ビーイット公爵家の嫡子。
マルビル・ビーイットは、ビーイット公爵家の次男。

今夜、ビーイット公爵家の妹は来ていないの。

「ラウルがいないと予め分かっている夜会に、ビーイット公爵家の妹がいたことはない。」
とジーンが教えてくれたの。

ビーイット公爵家の妹の方には、別の機会に、ラウルは諦めなさいと言い聞かせるの、ボク。

今日は、次男と嫡子ね。

ビーイット公爵家の嫡子イリダ様と次男マルビル様は、最初に、サージェ侯爵家の当主夫妻へ挨拶に行ったの。

この後、どう動くかしら?

ボクが心配しなくても、あちらから来てくれたの。

ボク、群れのボスとして、ジーンを守ってみせる。

「ジーン。こちらへ来いよ。」
とマルビル様。

いきなり命令してきた挙げ句に、ジーンの隣にいるボクを無視するとは。

そちらが、その気なら、ボクだって。

「ジーンといるボクに挨拶しないなんて、礼儀がなってないの。ボクの男にちょっかいかけないで。」

ボクは、エスコートの姿勢を止めて、ジーンと手を繋ぐ。
指と指を絡ませる恋人繋ぎをゆっくりと見せつける。

次男のマルビル様だけじゃないの、凝視しているのは。

嫡子のイリダ様もボクをじっと見ている。

視線の強さに違いはあるけれど、ターゲット2人の注意を引けたの。

「ボクは、ジーンを1人にしたりしない。話があるのかしら?」
ボクは、胸を張る。
「今なら、ジーンと一緒に聞いてあげてもいいの、ボク。今日のボクの寛大な心に感謝なさい。」
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