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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
810.侯爵令嬢フローレンと侯爵子息パラディは婚約している。互いに対等な関係で、気遣わない2人は、用事がなければ会話がない。
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「フローレン嬢。」
とサージェ侯爵家の長男。
「パラディ様。」
とフローレン。
フローレンは、自分から話題を与えるつもりはなかった。
フローレンは、婚約者と話をしなくても、困りはしない。
婚約者と話すくらいなら、婚約者の父母と話す方が実のある話ができるとフローレンは考えている。
婚約者が話し始めるまで、フローレンは待つ。
「何か言うことがあるんじゃないか?」
というのが、婚約者からフローレンへの切り出しだった。
「特にないと思うわ。」
とフローレンは、ばっさり。
「あるだろう。おい。何だ、ジーンのあのザマは?」
とパラディ。
「パラディ。貴方は、わたしとわたしの兄に失礼すぎるわよ。」
とフローレン。
「失礼もクソもあるもんか。どうなっているんだ?」
とパラディ。
「一目瞭然だと思うけど。」
とフローレン。
「はあ?あのジーンだぞ?無害そうな面して、色々やっているジーンだぞ?」
とパラディ。
「貴方が何が言いたいのか、さっぱり分からないわよ。端的に言って。」
とフローレン。
「ジーンは、マジ恋なのか?」
とパラディ。
「見ての通りよ。」
とフローレン。
ジーンとフィリスがマジ恋なのか、演技なのか、フローレンにも分からない。
ただ、2人とも楽しそうということだけは、伝わってくる。
フローレンも段々見慣れてきて、肩の力が抜けてきた。
「はあ?どうするんだよ?おい!」
とパラディ。
どうもしなくていい、貴方の兄じゃないんだから。
フローレンは、心の中で呟いた。
「お祝いは、まだいらないと思うけれど?」
とフローレン。
いつか、必要になるかどうかも分からないが。
「祝いじゃねえよ。どういうつもりだ!ジーンには、マルビル様がいるだろう!」
とパラディ。
「いないわよ?」
とフローレン。
今まで、なし崩しで押してきたから、拒絶するタイミングがなかったが、婚約者がはっきり口にした今は、チャンスだ。
「パラディとわたしは、互いに婚約者よ。でも、パラディとわたしの兄は他人。図々しいわよ、貴方。」
とフローレン。
「失礼だぞ!」
とパラディ。
「互いに対等よ、わたし達。わたしに失礼と言う貴方が失礼よ。」
とフローレン。
フローレンの家と婚約者のパラディの家の家格に大きな差はない。
強いていうと、フローレンの父である侯爵家の当主が、若干上だ。
当主が国王陛下の従兄弟。サージェ侯爵より、王家の血が濃い。
「マルビル様の結婚相手なら、自派閥の貴族令嬢がいるわよ。まず、わたしの周りから聞いていくわ。マルビル様が、結婚相手として優良物件かどうか分かるわね。」
フローレンは、ご令嬢方に問いかける。
「貴女方、マルビル様と結婚したいと思う?わたしの兄よりも結婚に積極的で相手もいないから、この場で決めたら、すぐよ、きっと。」
「え?身分が。」
「荷が重いです。」
「畏れ多くて。」
「私ごときには務まりません。」
「ちょっと、なんというか。」
ご令嬢方は、うだうだ言ってから、最終的に沈黙した。
「パラディ。分かった?マルビル様は、自派閥のご令嬢方から結婚を嫌がられるような公爵子息よ?」
とフローレン。
「おい、ふざけてるのか。」
とパラディは唸る。
「パラディ。わたしも、わたしの兄も、貴方の派閥の人間ではない。」
フローレンは、婚約者をまっすぐに見つめた。
「結婚相手として、難があると自派閥内で認識されているような公爵子息を他派閥の人間に紹介するなんて、侯爵子息のすることなの?パラディ。」
とサージェ侯爵家の長男。
「パラディ様。」
とフローレン。
フローレンは、自分から話題を与えるつもりはなかった。
フローレンは、婚約者と話をしなくても、困りはしない。
婚約者と話すくらいなら、婚約者の父母と話す方が実のある話ができるとフローレンは考えている。
婚約者が話し始めるまで、フローレンは待つ。
「何か言うことがあるんじゃないか?」
というのが、婚約者からフローレンへの切り出しだった。
「特にないと思うわ。」
とフローレンは、ばっさり。
「あるだろう。おい。何だ、ジーンのあのザマは?」
とパラディ。
「パラディ。貴方は、わたしとわたしの兄に失礼すぎるわよ。」
とフローレン。
「失礼もクソもあるもんか。どうなっているんだ?」
とパラディ。
「一目瞭然だと思うけど。」
とフローレン。
「はあ?あのジーンだぞ?無害そうな面して、色々やっているジーンだぞ?」
とパラディ。
「貴方が何が言いたいのか、さっぱり分からないわよ。端的に言って。」
とフローレン。
「ジーンは、マジ恋なのか?」
とパラディ。
「見ての通りよ。」
とフローレン。
ジーンとフィリスがマジ恋なのか、演技なのか、フローレンにも分からない。
ただ、2人とも楽しそうということだけは、伝わってくる。
フローレンも段々見慣れてきて、肩の力が抜けてきた。
「はあ?どうするんだよ?おい!」
とパラディ。
どうもしなくていい、貴方の兄じゃないんだから。
フローレンは、心の中で呟いた。
「お祝いは、まだいらないと思うけれど?」
とフローレン。
いつか、必要になるかどうかも分からないが。
「祝いじゃねえよ。どういうつもりだ!ジーンには、マルビル様がいるだろう!」
とパラディ。
「いないわよ?」
とフローレン。
今まで、なし崩しで押してきたから、拒絶するタイミングがなかったが、婚約者がはっきり口にした今は、チャンスだ。
「パラディとわたしは、互いに婚約者よ。でも、パラディとわたしの兄は他人。図々しいわよ、貴方。」
とフローレン。
「失礼だぞ!」
とパラディ。
「互いに対等よ、わたし達。わたしに失礼と言う貴方が失礼よ。」
とフローレン。
フローレンの家と婚約者のパラディの家の家格に大きな差はない。
強いていうと、フローレンの父である侯爵家の当主が、若干上だ。
当主が国王陛下の従兄弟。サージェ侯爵より、王家の血が濃い。
「マルビル様の結婚相手なら、自派閥の貴族令嬢がいるわよ。まず、わたしの周りから聞いていくわ。マルビル様が、結婚相手として優良物件かどうか分かるわね。」
フローレンは、ご令嬢方に問いかける。
「貴女方、マルビル様と結婚したいと思う?わたしの兄よりも結婚に積極的で相手もいないから、この場で決めたら、すぐよ、きっと。」
「え?身分が。」
「荷が重いです。」
「畏れ多くて。」
「私ごときには務まりません。」
「ちょっと、なんというか。」
ご令嬢方は、うだうだ言ってから、最終的に沈黙した。
「パラディ。分かった?マルビル様は、自派閥のご令嬢方から結婚を嫌がられるような公爵子息よ?」
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「おい、ふざけてるのか。」
とパラディは唸る。
「パラディ。わたしも、わたしの兄も、貴方の派閥の人間ではない。」
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「結婚相手として、難があると自派閥内で認識されているような公爵子息を他派閥の人間に紹介するなんて、侯爵子息のすることなの?パラディ。」
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