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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

791.ボクは好きを極めて、踊るのが人より上手。ボクと比較したら、他の殿方が気の毒だから、比較しないであげてほしいの。

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「ダンスの練習ですか?ジーンお兄様。」
とフローレン。

「軽くね。」
とジーン。

ジーンがボクをホールドして。
移動したり、回ったり。

「楽しい。」

「問題ないな。」
とジーン。

「フィリスは、女性パートが踊れるの?」
と驚くフローレン。

「歌も踊りも好きなの、ボク。」

「男性パートも踊れるの?」
とフローレン。

「どちらも、得意。ボクと踊ってくださいますか?お嬢様。」

ボクはジーンから、離れて、フローレン嬢にダンスを申し込む。

「どんなものか、踊ってみるわ。」
とフローレン嬢。

フローレン嬢はスイスイと踊るので、ボクも軽やかに踊る。

「踊れるのね。」
とフローレン嬢は感心してくれたの。

「踊りやすかったわ。わたしの婚約者と踊るよりも。」
とフローレン嬢。

「ボク、踊るのが好きだから、他の男性をボクと比較したら、その男性が気の毒なの。」

「フィリスは、謙遜しないのね。」
とフローレン嬢。

「ボクは、好きなことを極めたもの。ボクがボクを誇ることこそ必要なの。」

「分かったわ。」
とフローレン嬢。

ボク達は、ダンスを終えた。

「夜会で協力してあげる。」
とフローレン嬢。

「ボクに?」

「ジーンお兄様とフィリスに。」
とフローレン嬢。
「ジーンお兄様のためよ。」

「ありがとうなの。」

ボクとジーンは、ジーンを誘いにくるビーイット公爵家の次男ではなく、嫡子に用がある。

「夜会では、ビーイット公爵家の嫡子と込み入った話をしたいの。」

「次男はいいの?」
とフローレン嬢。

「次男には、ボクとジーンの素敵さを見せつけて、恐れおののかせるから。」

「そう。ジーンお兄様と打ち合わせがいるわね。すぐに帰ってきてください。」
とフローレン嬢は、ジーンにお願いしている。

「夜会の予定が分かれば、合わせて帰ってくる。」
とジーン。

「頻繁に帰ってきてほしいです。」
とフローレン。

「予定がなくても帰ってくる。」
とジーン。

「ジーンお兄様。絶対ですからね。」
とフローレン嬢。

ボク達は、分かっている夜会情報を聞いて帰ることにしたの。

フローレン嬢の婚約者が、協力してくれたら助かるけれど。

ジーンの見立てでは、婚約者はフローレン嬢の頼みをやすやすと引き受けない、ということなので、情報が漏れないように伝えないと決めたの。
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