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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

787.出回ったけれど、鎮火したはずの話が、再び?それとも、ずっと?

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フローレンは、失礼な男が兄と部屋から出ていくのを両親と見送った。

フィリス・ガラン!
子爵家の4男なのに。
身の程知らずにも。
ジーンお兄様を誘惑して!

フローレンは、むかむかしている。
「お父様とお母様は、ジーンお兄様のパートナーが彼でいいとお考えなのですか?」

「フィリスがジーンをパートナーに選んでくれるなら、御の字だよ。」
と侯爵。

「あんな礼儀のなっていない子爵子息が、でしょうか?」
フローレンは、信じられない気持ちでいっぱい。

「ガラン家だからねえ。」
と侯爵。

ガラン家でまともに貴族子弟のフリをしているのは、フィリスのすぐ上の兄のハーマルだけだ。

「ガランというのは、無法者の産地だと聞いています。」
とフローレン。

侯爵は、娘を見つめる。
「フローレン、それは、どこ情報?」

ガランを怒らせると国が滅ぶ。侯爵は、つぶさに見てきた。

先代のガラン家当主は、人の輪に入って支配していたが、今代のガラン家当主は、敵対勢力に温情をかけない。

先代が襲撃にあったせいだろうか。

今、当代当主の溺愛するガラン家のご子息フィリスをお招きしている。

可愛い娘が、フィリスを泣かせる前に、矯正しなくては、娘を守れない。

「どこでも、ですわ、お父様。」
とフローレン。
「学校でも、お茶会でも、夜会でも。」

「いつからかな?」

「いつから?分かりません。ずっとではないのですか?産地と言われるくらいですもの。」
とフローレン。

「大人の間では、そういった話題は聞きませんよ。」
今まで、見守っていた侯爵夫人が口を開いた。

フィリスが15歳で近衛になったときに、居合わせた上位貴族の当主は、ガラン家の怖さを思い知った。

その世代は、弁えている。

子どもの世代は違うのか?

兄がガラン家の子息と懇意にしている姿を見て、両親が噂に惑わされずに存在を認めているのを知ったはず。

フローレンは兄に感化されるのではなく、反発している。

危険な兆候だ。

侯爵は、手強さを感じた。
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