フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

773.パールヘット王子が臣籍降下して興したビーイット公爵家。モルリダーラ王女が臣籍降下したローバウル公爵家。

近衛別働隊の幹部は全員、件の2つの公爵家のご当主とは関わりがない。
よって、現在は、話せる情報は少ない。
次の会議までに集めることにしたの。

2つの公爵家当主の子どもについては、見聞きしたことがあったり、実際に話したりしたこともあるということなの。

今日は、子息とご令嬢の情報を教えてもらうことにしたの。

全員成人済みで、社交に出ている。

現国王陛下のご子息である、4名の王子殿下に側近を出していない2つの公爵家。


現当主はどちらも、元々は、領地に引きこもり気味だったのが、後継ぎの成長と共に、中央へと出てくるようになった。

社交に熱心なのは、当主よりも、当主の子ども達。



パールヘット王子が臣籍降下して興したビーイット公爵家。

ティリリ王国で、ラウルに相応しいお嬢様とラウルの仲を進展させようと意気込んだ挙げ句、命を散らすことになった近衛の言う相応しいご令嬢は、ビーイット公爵家当主の長女ナークルアンジュ。

ニルキス・ビーイット

ビーイット公爵家　当主


イリダ・ビーイット

長男　嫡子


マルビル・ビーイット

ビーイット公爵家

次男

ジーンに迫っている。


ナークルアンジュ・ビーイット

ビーイット公爵家

長女

ラウルに迫っている。




モルリダーラ王女が臣籍降下して興したローバウル公爵家。

モルリダーラ王女の遺言により、ローバウル公爵家は、女児が優先的に後継ぎになる。

グルリダ・ローバウル

ローバウル公爵家

嫡子　長女


ケンダルン・ローバウル

ローバウル公爵家　

長男

ジーンに迫っている。


マリアゼール・ローバウル

ローバウル公爵家

長女

ラウルに迫っている。



さらっと教えてくれたから、社交の場に出ていたら、当たり前に知っていることなんだと思うの。

ボクは、前列を作らないためにお茶会や夜会には出ないけれど、貴族の情報を収集するためには、お茶会や夜会への参加に代わる方法を探さなくちゃ。


ラウルのお家の方針は、現状、その2つの公爵家とは縁組みする利点がないので、ラウルとご令嬢方との結婚は拒否。


2つの公爵家のご子息とご令嬢にとって、結婚相手として、1番可能性の高いお相手は、コーハ王国第4王子フィリップ殿下。

にも関わらず。

2つの公爵家は、それぞれ、娘と息子を、ラウルとジーンにけしかけているあたり、フィリップ殿下との結婚は避けたいのから。