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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

765.神獣のお知恵を拝借しよう。

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ボクが神気を出しっぱなしにして遊んでいると、マーゴットが近付いてきた。

「お兄様。神獣の勢揃いしている今、神獣に気づかれないように神気を使う練習もしてみましょう。」
とマーゴット。

「神気を人の魔力に変換してから、人の魔法を使う方法を試したいの、ボク。どうしたら、変換できるのか、方法が思いつかないの。」

とてもお困りなの、ボク。

「わたしにも思いつきません。大丈夫です。神獣のお知恵も拝借しましょう。」
とマーゴット。

「いいのかしら?ボクのわがままだと思うの。ボクしか使う人がいない方法なの。」

「大丈夫です。お兄様を弟だと思って、可愛がって育ててくださって、神気も使えるようにしてくださったのです。」
とマーゴット。
「わたしたち人間には分からない知恵を拝借しましょう。」

ボクは、勢揃いしている神獣にお願いしたの。

異世界人タマキ発案の神気を人の魔力に変換して、人の魔法を使う方法を身につけたいの。

ボクのお願いを聞いて、皆真剣に考えてくれた。

「道具を媒体にしてみては?」
と御神木。

名案なの。
「最初は、道具を媒体にして、コツをつかんだら、徐々に、自分で出来るようになりたいの。」

「木の枝を杖にしてみる?」
とカバ。

「ワシの歯なら、持ち歩いても嵩張らない。1本くらい、フィリスが持っておくといい。」
とワニ。

「木の枝を杖にして、ワニの歯を媒体にしよう。」
とパパラン。

「木の枝は、そのへんにある何の変哲もない木の方がいい。応用がきく。」
とリクガメ。

「木が無くば、椅子の足を追って使うといい。木で作られたものなら、人間の身近にあるだろう。」
とウサギ。

「ウサギ、人の暮らしを知っているのか?」
とパパラン。

「狩りに行くこともある。」
とウサギ。

「狩り?」

「沼の主に頼まれてな。」
とウサギ。

沼の主は魚だから、水から出ない。
沼にくる招かれざる客は、ウサギに頼んで追い払っているそう。

招かれざる客の中には、小屋を立てて住んでいる連中もいる。ウサギは、小屋は壊して、人間はバリバリ食べる。
家の中の家具は放置することが多い。
ウサギは、頼まれていないことは放置するが、何があったかは、覚えている。

隠れ住むような小屋の中は。
木で作った机や椅子など、そのへんで手軽に使える材料で作った家具が多かった。

ウサギは、木や石は家具になると経験から導き出した。


お父様、デヒルお兄様、ハーマルお兄様、マーゴットが、順番に色々お手本を見せてくれるのを観察して、神気との違いを言葉にして確認しながら、イメージを明確にしていく。

ボクは木の枝を何本も折って、杖を作った。
杖を何本も粉々にしたり、燃やしたりしながら、皆に付き合ってもらったの。

人間の魔法と神獣の神気の違いを比較する経験は、誰もしたことがなかったの。
神獣も人間も、参加者全員、ああでもないこうでもないと言いながら、皆で色々試したら、とても楽しかった。

それに、何だか、人の魔法っぽいものも、出せるようになった気がするの、ボク。

またガラン領に来たときに、練習に付き合ってもらうように、皆にお願いしたの。

お仕事のお休みが終わる前に、王都の近衛棟に戻らないといけないから、今回は、おしまい。

神獣パパランにお屋敷まで送ってもらったら、今日はバイバイなの。

「フィリス。お帰り。」
布妖怪オリベが、ボクに巻き付いてきた。

「オリベ、ただいまなの。ボク、寂しかったの。でも、もう大丈夫。これから、また一緒にいられるの。」
ボクがオリベにもたれかかると、オリベはボクを浮かせて運んでくれる。

「フィリスもわたしも、お互いがいないとつまらない。たくさんお話するわよ。」
とオリベ。
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